24_第三王女のその後
少ししてイーダ、エリス、アリサが応接室にやってきた。
先程の侍女が3人にお茶を淹れたところで王女は退室を命じる。
呼ばれた理由が分からず不思議そうな顔をしているのはエリスだけで、イーダとアリサは何か察したようだ。
「王妃様から追加報告を聞いたわ。」
その言葉にイーダは3人を見て王女に視線を戻す。
「良いの?」
「ええ、この3人は前からあれを気にしているからね。」
(((あれって第三王女のこと???)))
「?、アリサの話は聞いたけどこの二人もなの?」
王女は頷いた。
「貴方達が何故あれを気にするか理由は聞かないわ。
私にはかってもう一人姉と呼ばれる存在がいた。」
今は居ないと副音声が聞こえてくる。
「あれがどういう存在だったのか話すことは出来ないわ。
かって、離宮に姉を自称する存在が居て7年前とある事件の責任を取らされ皇国に送られた。」
「責任を取らされ?」
思わず口を挟んでしまったエリスに王女は頷く。
「あれが命じた証拠は無かったの。実行犯もそれは否定していたわ。
ただ、そうあって欲しいとは口にしたみたい。」
サーシャは周りの様子を見る。
イーダは苦い顔、アリサはよく分からないがエリスはショックを受けた様な顔をしている。
ただ、3人とも何を言っているのか分かっている様だった。
分かっていないのはサーシャだけ、気になって手を上げ発言を求める。
王女とイーダが頷いたのを見て言葉を口にした。
「あの・・・7年前と言うと王太子・・・第一王子殿下の誕生パーティーがあった年ですよね。」
「ええ、貴方は弟を王太子と言うのね。」
しまった!と思うものの出した言葉は取り消せない。
「はい・・・第一王子殿下は王太子になったとばかり思っていました。」
「貴方は疎いようで敏く、敏いようで疎いのですね。」
サーシャは黙って続きを待った。
「いいでしょう。誕生パーティーでイーダが出席していれば弟とイーダは婚約、立太子していたでしょう。」
首を捻るサーシャにイーダは口を開く。
「そちらの二人は知っていたようだけど私は熱を出して欠席している。」
えっとサーシャは周囲を見回した。
そして恐る恐る話し出す。
「あの、もしかしてイーダ様の熱って第三王女殿下が何かした結果なんですか?」
「あれは王族ではないから敬称は不要、あれで十分よ。」
王女殿下は相当お怒りらしい。
アリサがサーシャに目線で後で説明するから黙って聞けと伝えてくる。
それを見てこくこくとサーシャは頷いた。
「皇国では付いてきたものと引き離され修道院に送られた。」
「あの国で犯罪者を扱う規則の厳しい環境の悪いところにね。」
王女の言葉をイーダが補足する。
王女の目線に「父や兄が調べたのよ」と答えた。
「あれは向こうで王族を詐称し、友好国に迷惑を掛けた犯罪者として扱われているわ。」
(ゲームでラスボスだったし、ルートによっては皇国に送られたけど・・・)
「それで王妃様は何と言ってきたの。」
「3年前に修道院を脱走したという話はしたわね。」
「ええ、表向き皇国では大人しく修道院で祈りを捧げていることになっているって聞いたわ。」
そこでサーシャはまた手を上げる。
「表向きってどういうことでしょう。」
「どこかで名乗り出ても我が国も皇国も認めないと言うこと。」
「名乗り出たら詐欺師として引き渡しを求めるでしょうね。」
「引き渡されたら?」
「犯罪者として処罰、間違いなく死刑ね。」
サーシャは息を飲み、エリスは真っ青になっている。
「見つかったの?」
イーダの言葉に王女は首を横に振った。
「元々見失ってないわ。」
どうやら王家では行方を知っていたらしい。
イーダは呆れた様な顔をしている。
「泳がせていたって訳ね。」
王女は黙って頷いた。
「脱走を手引きした相手に騙されて南の国の娼館に売られてそこで病気になって死んだわ。」
「確認したの?」
王女は頷く。
「売られた娼館に金を渡して監視していたから。」
ここでアリサが手を上げた。
「脱走の手引きは王家の差し金ですか?」
「いいえ、皇国もそこまではしてないわ。」
「ただ、見逃したんですね。」
王女もイーダも何も言わなかった。
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