4 謝罪
「ごめんなさい」
一時間後、瑞香の部屋で、うつぶせに寝ている瑞香の腰をマッサージしながら、順子が謝った。
「何で謝んだ?」
「順子が満恵とお昼寝しちゃったから……」
「順子のせいじゃねえよ、気にすんな」
「あのお姉ちゃん……」
順子がぽつりと言った。
「ん?」
「あのお姉ちゃん、順子たちに優しかった」
「ああ、楓のことか。あいつといい、監督といい、ここの奴らは変な奴ばかりだ」
「ここ、出ていかなくていいよね?」
「ここにいたいのか?」
「うん……」
「やってやるさ。姉ちゃんにとっても勝負だからな」
同じ頃、楓が自分の部屋でレンと話をしていた。
「今日の試合、どうだった?」
ベッドで座ってスナック菓子を食べている楓が言った。
「二七対三で惨敗アルね。守ってる時間長くて疲れたヨ」
ベッドに寝そべっているレンが言った。
「うひゃあ、それ、きついね」
「トモミなんか、もうパニクって、見てらんなかったヨ」
「そういえば、朋美の姿、見なかったなぁ」
その時、入口のドアがノックされた。
「どうぞ」
楓がドアに向かって、声をかけた。
ドアが開き、幸田輝美が顔を見せた。
「幸田さん、どうしたんですか?」
「皆岸、いないわよね?」
「はい。いないんですか?」
「まだ部屋に戻ってきてないのよ。一緒にバスで帰ってきた時には、いたはずなんだけど」
「テルミが、またイジメたんじゃないカネ?」
「失礼ね、いくらなんでもそこまで子供じゃないわよ」
「そうだよ、失礼だよ。あたしも探します」
「お願いできる?今日の試合のこともあるし、心配なのよ」
「はい」
「ワタシも手伝うヨ」
レンも起きあがった。




