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ガールズ・リーグ ~女子プロ野球青春物語  作者: mf
第7話 デビュー戦
31/50

1 戦力分析

 翌日。


 宮田はスター・レイカーズの球団事務所を訪れた。


 オーナー室にはスーツを着た美登里がいた。


「昨日はどうも。まあ、そこに座って」


 宮田はソファに座った。


「オーナーの時と選手の時とはさすがに雰囲気が違うな」


「当然ですわ」


「仁科、宮田さんにお茶をお持ちして」


「はい、ただいま」


 秘書がオーナー室を静かに退室する。


「それで話とは?」


 美登里はソファに座ると、外国タバコに火をつけた。


「後、最低でも使える野手が二人、投手が三人は欲しいんだ」


「今頃、無茶言いますわね」


「ここまでオープン戦を戦って、選手を見てきたが、とても上位を狙える戦力じゃない」


「まぁ、二勝十三敗じゃ、当然ですわね。今後の監督の方針を聞きましょう」


「まず、捕手は最初は磯口との併用だが、最終的には皆岸を使っていく」


「あの新人?」


「実力は当然、磯口だが、のびしろがない。将来性を考えて、皆岸を使っていきたい」


「将来性?うちにそんな余裕はありませんわ」


「磯口を起用しても二勝だ。大して変わらんだろ」


「まあ、そうですわね」


「一塁手は明日、来日する外国人選手のリンダ・ナグルスキーを使う。典型的なプル・ヒッターで打力はありそうだが、ビデオで見た限り、百キロはありそうなあの体格では一塁しか守れないだろう」


「誰がそんな選手、獲ってきたの?」


「おたくのスカウトだよ」


「……」


「遊撃手は千鶴だ。君との仲はどうあれ、ブルー・ライナーズのレギュラーだった選手だ。フル・シーズン出場した経験もあるし、いざという時にはチームのリーダーになってくれる」


「仕方ないですわね」


「外野はレフトには外国人選手のレン・チャン。動きが軽そうだし、何よりボールの落下地点を瞬時に見分ける判断力が素晴らしい」


「それで?」

 美登里はちらっと宮田を見た。


「三塁手は君だ。やはり外野も中心となる選手が欲しい。君なら甲子園の優勝経験もあるし、いざという時は助かる」


「ふふふ、誉めても何も出ませんわ」


「ライトは基本、沢木と他の選手との併用で行くが、もう一人欲しいな」


「セカンドは?」


「これが今、いい人材が見当たらないんだ。俺のツテでも当たらせているが、そっちでも探してくれ」


「投手は?」


「現在の先発は本井、河辺、細野、真崎の四人、中継ぎに牧野、白木、津野、望月、幸田。数だけはいるが、全員防御率、四点以上と、出来が悪い。沢木もまだ未知数だし、特に先発二人と抑えが欲しいな」


「無茶言いますわね」


「優勝させたかったら、何とか工面してくれ」


「そうはいいますけど、予算も限られていますの。監督の給料が高いから」


「俺の給料のことばかり言うな」


「まあ、なんとかしてみますわ」

 美登里はため息をついて言った。



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