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風の契約と絆を紡ぐ物語  作者: 蒼燈
縛られた精霊と2人の答え
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番外編 潮風とアイスと仲間たち

元気のないステラのために、ネレイス王国の首都、ファラサを散策していた。

全員ステラに気遣っていて、優しい雰囲気が漂っている。


屋台を眺めながら歩いていると、先頭を歩いていたリオネルが急に立ち止まった。


「なんだこれ?」


リオネルの視線の先には、青色のランプがあった。

青の光がランプの中で光っていて、ゆらゆらと揺らめいている。


「これは、魔道具かしら?」


フィリアが首を傾げる。


「見たことないな」


ルクスも興味深そうに眺める。


リオネルはすっかり夢中。


「どんな魔道具なんだ?」


「触ってみるかい?」


「いいのか!?」


店主に確認して、リオネルがそっと触れる。

その瞬間。

ランプの中の光が魚を形作り、ランプの周りを泳ぎ始める。


「うわっ!?」


リオネルの目が輝く。


「すげえ!!」


「……これ、子どものおもちゃだね」


ステラがぽつり一言。


「えっ、これおもちゃなの!?」


「たぶん」


「すごいな……!」


リオネルが魔道具、もとい子供のおもちゃに夢中になっていると、ゼフが近くに来た。


「ステラを元気づけるための散策だろ。

 お前が夢中になってどうするんだ」


「あ。忘れてた」


「やっぱり」


ゼフがあきれたように言い、リオネルを置いて先に進んでいく。

残りのみんなもゼフについていく。


「あ、待てよ!」


慌ててみんなについていくリオネル。

その途中で、また足を止める。


「みんな! これ食べてみようぜ!」


「これって……海塩アイスのこと?」


「ああ。おいしそうだろ?」


そう言って全員分アイスを買う。

近くの座れるところまで移動し、みんなでファラサ名物、海塩アイスを食べる。


「うまっ!」


「海の塩を使っているから、甘じょっぱい」


一口食べて目を輝かせるリオネルと、冷静にアイスの味を分析するルクス。

その隣では、ヴァルカが黙々とアイスを食べている。


「ヴァルカ、一気に食べると……」


「——うっ!」


「頭が痛くなる、って言おうと思ったけど……。

 遅かったわね」


頭を抱えるヴァルカと、その様子を見て苦笑するフィリア。

4人それぞれの様子を見ながら、ステラは少しずつアイスを食べていた。


「これ、おいしい」


「よかったな」


ゼフは少しだけ元気になったステラを見て、嬉しそうにアイスを食べている。


「……ふふ」


「ん? どうした?」


「ううん。みんな、面白いなって」


その言葉に、ゼフは少しだけ目を細めた。


朝よりも、ほんの少しだけ。

ステラの表情は明るくなっていた。


アルドラのことや過去のことが気になる気持ちもわかる。

しかし、深刻に考えすぎて今のように落ち込んでしまうのはやめてほしい。


そんな気持ちを持ったまま、アイスを食べるゼフ。


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