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9-3 大規模攻撃



四国への攻撃が止まった。


二〜三日に一度はあったランダム転移が止まって2週間が過ぎていた。


「諦めたとか? まさかね」

「だといいけどな/なんか違和感があるんだよね」

「止めてる理由かあるのかな♪」


ウチの女性陣が真剣に議論をしていた。


チョコレートファウンテンを食べながらだけど。


ネットで見かけて買ってあげたらめちゃくちゃ喜んで

宮古島のフルーツをチョコに浸して連日パーティーを開いている。

毎日よく飽きないな。

それにしても太らないのかなあ。


そこへ作戦本部から至急の招集連絡が入った。


女性陣が明らかに嫌そうだったが、問答無用でチョコファウンテンごと転移した。


真剣な表情で作戦会議をしていた中に甘い香りを漂わせてシシファミリーが登場。

全員が脱力していたが許してくれ。


「何事ですか?」


「あ、ああ。花川くんから緊急連絡だ。異世界の四国に異常反応があるそうだ」


「異常反応??」


「しばらく静かにしてたのはこれだな/何を仕掛けてきたんだろうね」


いやマンゴーをチョコに浸しながら言われても。


「裏四国のど真ん中に異常数値が出たみたいですわ。半径10キロのごっついサイズやて。こっちでも警戒せえゆうことですねん」


「タイムラグがあるのか? こっちのモンモニにはなんのアラートもないぞ」


と、同時に歪みのアラートが鳴る。


「来ましたで。1分後や。四国ど真ん中!」


「1分!? 飛ぶか!?」  


「止めろ/何か変だよ」


「周辺要塞から映像を送れ!」


すぐに各エリアから映像が届く。

そして時間が来る。


景色が歪んでモニターに映し出されたのは巨大な密林だった。


「な、なんだあれ」

「あーっ! たぶんあれ、ダンジョンだよ♪」

「なんだって!?」

「こう来たか/そんなことができるとはね」


木花と咲那も真顔だ。

チョコバナナを食べてるけどな。


そしていつものように神界へ飛ばされる。

創造神さまと時空神さまが待ち構えていた。


「とんでもないことじゃな」

「うむ。ありえないよ」


ふたりとも真剣な表情だ。

チョコレートファウンテンに並んでいるけれど。

とんでもなく速やかに。


「ダンジョンの転送なんて出来るものなんですか?」


「大きな自然の歪みが偶然飲み込んだのならね。人為的に狙ってなど普通ならできるはずもないよ」


私の問いに、イチゴを串にたくさん刺してチョコレートがけしたものを頬張りながら時空神さまが答える。


「あのサイズを意図的に飛ばしてきたとなると、かなりの負担を地脈にかけたんじゃろうな」

パイナップルのチョコレートがけを食べながら創造神さまが答える。


「いや、全然危機感が伝わらないのですが……」


「それはそうだろうな。すまない」

「我慢できるはずもないのじゃ。すまん」


「ツバメ世界と異世界の動きは?/とっくに裏四国を攻略してるのかと思ったぞ」


「やつらツバメ世界からはバレないように地脈を弄って巧妙にカモフラージュしとったようなんじゃ」


「いま急いで攻略チームを準備しとるが間に合うかどうか……向こうでもツバメ世界とツバメ異世界にダンジョンができているようだ。それを攻略せねばこっちの四国ダンジョンにたどり着かん」


「三面構造ってやつだよ」


「ならこっちはこっちで攻略するしかないのか」


「敵の狙いはそれだろうな/でもやるしかない」


「四国ダンジョンからはいずれモンスターのスタンピードも起きる。攻略チームと防衛チームに分かれて対応せねばならん」


「わかりました。すぐに現世へ戻してください」


「わかった。頼んだぞ」

「このチョコレートファウンテンは置いていってもらえると嬉しいんじゃが」


だからさ、なんか締まらないんだよなあ。


―――――――


「……ということで自衛隊にはスタンピードに備えてダンジョンを囲い込んでもらいます」


田城副長官から作戦が通達される。


「いまシシがダンジョンを広く囲むよう拠点を配置してくれています。……過剰戦力の完全要塞を100ほどコピーして並べておくと言ってました」


「いや、いきなりその数を管理するのは無理じゃないか?」


「なので同時に花田くんが全要塞の自動迎撃システムを本部でコントロールできるようにアップデートしています」


「スタンピードでは特殊個体が出てくるかもしれない/そっちはシシファミリーが対処するよ」


そこへ私が花田くんを連れて転移で戻る。


「配置は完了しました。現時点ではまだダンジョンに動きはありませんね」


戻るなり花田くんは本部のシステムを作動させて凄まじい速さでキーボードを叩いていく。


「よっしゃ、同期完了や!」


ものの数分で作業を完了させた。


「ヤマ、カイ! 花田くんにベタ付きしてシステムを完璧に理解しろ」


「「はい!」」


「キヨ!専用のスナイパーライフルを強化カスタムしておいた。20キロ先からでもワイバーン程度なら余裕で撃ち抜けるはずだ。今から試射してモノにしてくれ」


「ハイ!」


「ウメとホシもスクランブルに備えておけよ。ダンジョンからは大型が出てくる。もしグリフォンあたりが出てきたらお前らの担当だからな!コンタクト不能らしいから即撃破でいい。気を抜くなよ」


「「はい♥」」


「隊長、副隊長! 異世界装甲車は使い惜しみするなよ」


「「ハッ!」」


さてここからは揉める話だな。

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