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8-6 覚悟と編成



山喜久はその場で罷免された。


驚きのあまりその場で失神した山喜久は担架で運び出された。


実は山喜久には大臣になったあとから次第によくない噂がつきまとうようになったそうだ。

調べてみたら真っ黒。

内閣は今回の件とは関係なく即時切り捨てを決めていたとのこと。


後任の防衛大臣には家入さんが決定していた。

これでスムーズに備えることができる。


「すごいな。こんな速さで物事が決まるなんて」


「総理の覚悟だよ」


確かに。

ことは異世界からの攻撃だ。

これは国にとって侵略戦争。

躊躇している余裕はない。


そのまま記者会見が行われて、シシクリエティブと太陽プロが政府の仕事を受け、主要タレントが総理広報官を務めることが発表された。


シシTVは世界屈指のパワーメディアになりつつあり、もはやこのグループ会社はタレントプロダクションの枠を超えた成長をしていくのであった。


―――――――


最高責任者 長柄 望(総理大臣)


内閣危機管理省 

長官    家入裕貴(総防衛大臣)

副長官   田城雅之(太陽プロ代表)

※特別長官 獅子川ショウ ※秘


自衛隊特殊部隊 

※統括隊長 獅子川ショウ※秘  

隊長    伊藤 勉(統合作戦司令官)

副隊長   石河 強(陸上幕僚長)


隊員組織  第一〜第三隊(陸上隊)

      第四隊(航空隊)

      第五隊(海上隊)

      ※零隊(シシ隊)※秘


特別広報官 野村卓司(太陽プロ)

      アオイ(太陽プロ)

      獅子川ショウ

      木花咲那

      (ともにシシクリエティブ/太陽プロ)


―――――――


対外的に発表された組織とは別に、主に私に関しては秘匿されたポジションがある。


また作戦司令部なども追って内包する予定で人選が進んでいるとのことだ。

総理大臣と防衛大臣の事務官などからも信頼できる人材を絞って招聘する予定だ。


これらの人選は私と木花、咲那の神眼テストを経てから正式に発令することになっている。


また念のため、特殊部隊の全メンバーにも改めて神眼テストは行われることとなった。



翌日は朝からその神眼テストを行って組織の人選を進めるのに協力した。


そしてその日の午後。

永田町の総理執務室に主要メンバーが集まった。


今回のキックオフ会議には長柄総理、家入大臣と私たちのほかに、特殊部隊の隊長、副隊長……下の名前から取った通称"勉強コンビ"までが参加している。



「みなさん、自衛隊の特殊部隊の伊藤隊長と石河副隊長だ」


「改めて宜しくお願いします。まさかみなさんが勇者だったとは思いませんでしたよ!」


「国を救う英雄とご一緒できるとは光栄です!」


勉強コンビとは組織の顔合わせという体裁の午前中の神眼テストで顔を合わせていた。

その後、改めて真実を開示されてここに集まっている。


うん。相変わらず爽やかでいい音色が鳴ってるな。

いいパートナーになれそうだ。


「私たちは能力持ちだしズルみたいなもんです。通常兵器でこれまでモンスターと戦ってきた特殊部隊の皆さんこそが英雄ですよ」  


「「……ありがとうごさいます」」


「本当だぞ/よく勝てたな」


「いえ……死傷者も出してます」

「不甲斐ありません」


「そうだったのですね」

「お悔やみ申し上げます」


「もう大丈夫だから安心しろ/ケガひとつさせません」

「お約束します」


「木花と咲那はふたりでひとりの女神です。アオイは半神です。守りに関しては絶対的な力がありますからもう大丈夫ですよ」


「……心強いです」

「ありがとうごさいます」


よほど、きつい戦いをしていたのだろう。

ふたりほ少し感極まったようだった。



気持ちを切り替えて、ここからは自衛隊特殊部隊の攻撃力と防御力の確認だ。


「これまでに戦ったのはファンタジー名称でいうゴブリン、コボルト、オーク、オーガ、そして魔狼です。一番厄介なのは魔狼でした。スピードが恐ろしく早くて銃撃が間に合わないケースが多かったんです」


「あ、魔狼はもう敵にはなりません。私の仲間にフェンリルという神獣がいるので仲間にできると思います。実際、家に1チーム揃ってますし」


「「マジですか!?」」

勉強コンビ、驚いて口調変わってるし。


「あ、フェンリルなら見せられるな。リル、出ておいで」


呼ばれたリルはハムスターサイズのままポケットから飛び出してきた。


「絶対に大丈夫なので驚かないでくださいね。……リル、元のサイズになってくれ」


「はーい」

ハムスターサイズの子犬がしゃべったことに驚く間もなく、リルがライオンをひと回り大きくしたくらいの姿になったのをみて一同は驚愕した。


「「!」」

「「うわぁ!」」

「えええええ!」


「これでもまだ幼獣ですよ。お、ちょっと大きくなったな。いいよ、リル、人化して」


続いて5歳児の姿に。


勉強コンピはびっくりして腰を抜かしていた。

長柄さんと家入さんも驚かしちゃったな。


その後のかわいいリルとのやりとりで、ようやくみんなも落ち着いたので、続きを話す。


「ほかのモンスターへの攻撃はどうでしたか」


「基本的には20式……アサルトライフルの連射で倒せます。オークとオーガはタフなので距離を取って集団戦でどうにか、というところでした」


「キングは出ましたか?」


「亜種ですね。いえまだ遭遇していません」 


これは単独で当たってもらうには装備が心許ないな。


「長柄総理、家入大臣。実は異世界のモンスター用の装備があります。……絶対に秘匿しなければならない代物ですが」


私は死蔵させるつもりだった装備を開示することにした。

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