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7-4 戦力追加



とんでもない規模の厄災が迫っていると聞いたとて。


今できることはないのだからいつものように過ごすしかない。

私はいつも通りに野球とバスケをきっちりこなして木花と咲那と一緒に学校にも通うことにした。


人化したリルと一緒に朝の魔狼軍団のお散歩に付き合ったあと、みんなで朝食をとりながらこれからについて軽く話をする。


「まず戦力アップな。いつか必ず来る魔王やら悪魔やらとの戦いに備えて基礎体力と魔力の向上だ。木花と咲那の特訓を受けることにする。朝晩やるぞー」


「「「はい!」」」


アオイ、リル、ラビが元気よく返事する。


「オレはナビィと魔力調整のトレーニングだ。攻撃魔法が撃ちたい! どうかよろしく!」


「厳しくいくからねー♪」


「スキルの譲渡も毎日ひとつずつ試すからな。その他はいつも通りだ。オレも木花、咲那と学校にも行くし、アオイもきちんと芸能の仕事をするんだ。リルとラビは家でナビィ先生の授業を受けるんだぞ」


「「「「「はい!」」」」」


「じゃあ今日も楽しくがんばるぞー」


「「「「「「おー!」」」」」」


―――――――


食器を片付けているアオイに声をかける。


「アオイ、今日太陽プロ行くよな?」


「このあと行くよ。どうしたの?」


「朝練終わったらオレも顔出すって言っておいて。昨日の話、社長と卓司にもしておこうと思ってな」


「そうか、話すんだね」


「社長と卓司も絆が深いからな。そろそろ目覚めてもおかしくないだろ。巻き込まれる可能性が高いと思うんだ」


「あーそれね。……まあいいか。あのね、ふたりともとっくに目覚めてるよ」


「は?」


「こっそり練習して驚かすから内緒にしろって言われてたんだよね。でも確かにもうそんな段階じゃないよね」


「なんそれ! いつからだよ」


「えー、もう結構になるかなあ」


「どうやってトレーニングしてるんだよ」


「私が教えてる。木花ちゃんと咲那ちゃんに教わったことそのまんま伝えてるよ」


「まじ?」


「もうふたりともそれなりな火力だよ」


「なんか悔しいな。オレまだ攻撃魔法が使えないのに! でも まあ……結果オーライか。わかった。じゃあとでな」


―――――――


「………ということです」


「なんだそれは。えらい騒ぎになりそうだな」

「ヤバいっすね」


「は? コソ練してたんだから大丈夫でしょ」


「いつまで拗ねてるんだよ」

「魔法使わなくても最強なんだからいいじゃないですか」


「そういうんじゃないんだよ。卓司はなんだよあれ! オレだってああいうのがやりたかったんだよ。田城さんだってあんな魔法撃ててるし! ずるいだろ」


卓司は殺陣を活かして魔法剣士を目指していた。

すでに剣に炎や風、氷を纏わせて戦えるようになっていた。


田城さんは賢者タイプだ。

攻守両方の魔法を使えるようになっていた。


「子どもみたいだな(笑)」

「本当だ(笑)」


「(笑)つけないでくださいよ!」


神眼で確認したらふたりとも【神友】になっていた。

なんだよ神友って。ダジャレかよ。

絶対に創造神さまが付けただろ。


――――――


「いいネーミングじゃろ」


「ダジャレで種族作るとか……もはやなんでもアリじゃないですか」


直後に神界に呼び出された私はふたりの神さまに愚痴をこぼしていた。


「まあシシもそう拗ねるな。魔力調整もそのうちできるようになるよ」


「全然ダメなんですよ。センスないのかなあ」


「ツバメは最初からできておったけどなあ」


「あんな超絶偉人と一緒にしないでくださいよ」


「ツバメは【超絶ウルトララッキー】を持ってたからな」


「なにそれ、ほしい」


「固有スキルじゃから無理」


「えー」


「まあ地道にがんぱりなさい。で、聞きたいことっていうのはなんだ? 会ったばかりなのにナビィから呼び出すように言われたぞ」


「あー、そうでした。あとから思いついたことがあったんですよ。私たちがツバメ世界に行くことはできますか?」


「何を考えている?」


「リルから聞いたんですけどあっちにはとんでもない強者がわんさかいるとか」


「ふむ。いるな。神獣と四神、あと魔神がいる」


「稽古をつけてほしいんです。仲間を強くしたいんですよ」


「……なるほどな。だがそれは無理だ」  


「えー、そうなんですか」


「正確には直接行くのは無理ということだな。世界線の位置的に一度異世界を経由して行くことになる」


「ならその方法で……」


「やめておけ。向こうの思う壺だ」


「どういうことです?」


「ツバメ世界を吹き飛ばすのにシシ世界への侵入を狙っているのだぞ。シシたちが行けば狙われるに決まっている。おそらくすでに罠を張り巡らせて待ち受けておるぞ」


「悪魔や魔王を倒せるように訓練したいのにそやつらがいるところへ行くのは本末転倒じゃろう」


「まあ確かに。それは厳しいですね」


「木花と咲那がいるんだ。アレは強いぞ。攻撃力そのものは上位神クラスだが技が違う。学べることはいくらでもある」


「……わかりました。こっちでできる限りやってみます」


「うむ」


「あ……ってことは異世界から奴らが私たちの世界に来ることも可能ってことですか?」


「もちろんだ。すでにモンスターが来ているんだからな」


「ヤバくないですかそれ」


「まずそれはないと思っている。こちらにモンモニがあることは向こうも知っているだろう。出現時間と場所もバレているのにノコノコ現れないよ」


「すでにシシの力は悪魔や魔王とやらの力を軽く超えておるじゃろうからな」


「は?」


「シシは規格外の英雄神に次ぐナンバー2じゃぞ。負けるわけがない」


「嘘ですよね?」


「嘘なものか。負けようがないさ。何かあるとしたら騙し討ちかなにかだな。たから向こうのフィールドに行くのは反対しているんだよ。向こうが直接対決をしに乗り込んでくることはまず無いよ」


「そ、そうなんですね。なんか拍子抜けなんですけど」


「この戦いは武力のぶつかり合いではないよ。向こうが狙うのはあくまで世界の融合だ。そこに力の優劣は関係ない。だから難しい戦いなんだ」



場が緊張する。


その時―――。



気の抜けたような声が響いた。


「あー、神さま神さま、聞こえるでありますか?」



天才科学者からのコールであった。

前作キャラの花川くんが登場しました。


もしよろしければ前作もぜひ!


ゾンビが交ざる新世界までのカウントダウン 〜業界人が気まぐれな神からもらったチート能力で無双しながら現実世界を救う物語


https://ncode.syosetu.com/n0717kl/

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