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6-8 魔力トレーニング



さて今日は戦闘訓練の初日。

周囲を気にしなくていい京都リゾートへみんなで移動する。


前回の鬼退治のときに約束したことを居残り組の3人……アオイ、リル、ラビはしっかり覚えていて、やる気満々だったのだ。


「さあ集まれー。準備体操したかー?」


「した!」

「したよー」

「ちたよー!」


うむ。かわいいぞ。


「といってもオレも今までまともに戦ってません! 魔法も使い慣れてないので一緒に勉強したいと思います! 先生! お願いします!」


登場したのは木花と咲那。


なんせ女神である。

師範としてこれ以上ない人選(神選)だ。


さっそく指導を受けようとしたが、オレは指導不要だと言われてしまった。


「ショウは練習しなくてもいいよ/というか威力がありすぎて意味がない」


「えー、なんだよそれ」


「確かにね。シシさん怒っただけで魔物倒したんでしょ」


「いやアオイ、オレも魔法つかいたいんだよ」


「怒気と打撃だけで最強/むしろ魔法は危険だよ」


女神の冷静なコメントにナビィがトドメを刺す。


「その魔力で魔法使ったら危ないね♪ 世界が消し飛ぶよー♫」


「えー! 消し飛ぶってなんだよそれ。むちゃくちゃじゃねーか」


「ますは魔力の調整ができないとね♪」


「シシはダムを決壊するかしないかみたいな状態なんだよ/せめてダムからの意図的な放水くらいにはしないとね」


木花と咲那がアドバイスをくれた。


「むぅ、ならそのトレーニングするか。どうやればいいんだ?」


「イメージが大事なんだよ/ 座禅とか瞑想とかもいいたろうな」


「ならうってつけの場所があるな。サウナだ!」


よし。やってやろうじゃないか!

ダムの決壊なんて言わせない。

放水どころか、蛇口くらいのコントロールができるようになってやるからな!


意気揚々とプールサイドに設置してあるサウナへ。


中に入るとじっくり心を落ち着けて、体内の魔力をイメージしてみる。


(こりゃ確かに。魔力なんて意識したことなんてなかったけどめちゃくちゃ暴れてる感じがするな。こんなもの表に出したらヤバいのは分かるぞ)


むしろ女神先生とナビィはよくこんな状態の私を今まで放置していたものだ。

まあいざとなったらなんか抑え込む神の力でもあったんだろうな。


目を閉じてまずは暴れる魔力を抑え込むことにする。

一旦魔力を切るイメージから。

これは意外とすんなりできた。


次はそこから魔力を解放していく。

ほんの少しずつ解放してもまだまだ暴力的な魔力を感じる。


(これは難しいな)


もっとじんわりだな。

岩から水が滲み出すみたいな感じにしてみるか。


遥か遠くにある山に流れる川の源流、そこに水が滲み出すような感覚をイメージしてみる。


(あ、なんか良い感じかも)


そのまま静かに体を委ねる。


(あー、なんだろこれ。ふんわり感じるのは山奥の気配かな。自然に囲まれてて。なんか子供の頃を思い出す。京都の実家の前の山にいるみたいな感覚だなー)


ちっちゃな小川が流れていたのだか、その源流を探しに冒険に出たことがあった。

遠くまで行く気満々だったのだが、たどり着いた源流はほんの少し奥だったのであまりに呆気なくがっかりしたものだ。


小さな窪みからほんの少しちょろちょろ湧き出してたのを見つけてそのことを夏休みの自由研究で発表したら褒められてクラス代表作品に選ばれたのだ。


(あー、懐かしい。あの頃に帰りたいな)


次の瞬間。


私はタイムリープをしていた。


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