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6-5 うちの子は頑張りやさん



卓司に拠点オファーを済ませて京都のリゾートに戻る。


「「「「おかえりー」」」」


ぴょこぴょことウサギも走ってきてくれた。


なんだ、離れたらさみしいのか!

だめだもう我慢できん!

抱きかかえて撫で倒した。


相変わらずふるふる震えているが、短いしっぽはブンブン振ってるな。案外これは怖がっているわけじゃないのかも。


もういいや。

愛情に遠慮はいらないしな!

かわいいは我慢できん!



「名前決めたのか?」


たっぷり堪能してアオイにウサギを渡しながら聞く。


「うん! 決めた! じゃあ発表します!!!」


みんなが見守る。


「ラビたんでーーーす!」


「おおー。ラビたん! かわいい名前だな!」


その瞬間。

ラビたんとアオイが白い光に包まれた。


「すこい!絆だぞ/こんなことあるの?」 


「そんなに珍しいのか? オレとリルだってすぐに絆を結べたぞ」


「アオイは半神でもないし、ラビたんも神獣じゃないんだよ?」

「熟練のテイマーでもこうはならない/すごいことだよ」


「ん? ちょっと待て」


ふと神眼でアオイとラビたんを見直してみた。


「なあ、アオイが半神になってるぞ」


「「「ええええー!」」」


「あとラビたん、神獣(仮)になってる」


「「「えええええええー!!!!!」」」


私とアオイよりも、女神とナビィが驚きを隠せないで大騒ぎしている。


挙げ句、みんなでプールに飛び込んでるし。

お前らにとってプールは何なんだ。


しばらくして木花と咲那、ナビィがプールから上がってきたので、みんなで話をした。


「アオイはいずれそうなると思ってた/かなり早すぎるけどね」


「神より強い湘くんの彼女で、女神のふたりが姉妹みたいなもんだしね。なくもないかな♪」


「でもラビたんは明らかにおかしいよ/あり得なさすぎるぞ」


「もともとそうだったんじゃないのー?」


「神眼で見抜けないことなんてあるか?/いやそんなの聞いたことないよ」


「ねえそういえば咄嗟に守ったとかいってたよね」


「覚えてない。オーガにキレたときに目に入ったからなんかウサはセーフ的な感じには思った気がする」


「それじゃないの?/シシの加護?」


「(仮)とか聞いたことない♪」


「そうだよ。(仮)ってついてる時点でもともとはそうじゃないってことだろ/そうよね。明らかに変わったってことよ」


「まあなっちゃったものは仕方ない。神獣がふたりもいるなんてすごい家族じゃないか」


「そうだよー。神獣のともだちうれしいなー」


「いろいろ規格外すぎるー♪」


「創造神さまと時空神さま大丈夫かなあ/今頃神界でひっくり返ってんじゃないか」


―――――――


実際、ふたりは神界でひっくり返っていた。


「あやつらめちゃくちゃじゃな」 

「とんでもないぞ」

「ホーンラビットがその日のうちに神獣になるなど聞いたことがない」

「だいたい(仮)ってなんだ」

「シシの加護で資格が出来たってことじゃろうな」

「アオイはまあ時期の問題だけだ」

「やつらのいうとおり、シシの第二夫人で女神の姉妹ならそうもなるわな」

「やはりなにか意味のあることなのか」

「つまりはこの先に何かが起きるということじゃな」

「神気を研いで見定めるしかないな」


―――――――


京都リゾートに1泊してから宮古島へ戻る。


アオイがラビたんにここがホームだよと教えている。

しきりに飛び跳ねているからきっとわかっているんだろうな。

こんなにアオイに懐いていて仕事の時はどうするのかと思ったら「連れて行く」とのこと。

でもツノはアウトだからな。


「ラビたん、あのさ、変身わかるか?」


ラビたんはキョトンとしている。


「リルー。ちょっと変身の見本だ。サイズ変えてみて」


リルが大きくなった。 

ラビたんはびっくりしている。  


「ラビたん、これ消せないかな?」


ツノをちょんちょんと触る。

言ってる意味がわかったようで激しく跳ねてから、なんか真剣に力を入れている。

真っ赤になってプルプル震えているぞ。


しばらくがんばっていたが疲れたようでついにダウンした。


「いきなりは無理だよな。よく頑張ったぞ」


抱き上げてヒールをかけてやると気持ちよさそうに目を閉じて寝てしまった。


それからラビたんはみんなと遊んでいるときとごはんのとき以外は一生懸命に練習をしているようだった。


私も少しでも力になれるよう神気をまとわせて抱っこをして応援するようにしていた。

刺激を受けたリルも人化を覚えると言って同じように練習を始めた。


リルは通常サイズ(ライオン)で練習するから抱っこができないので常に片手で神気を流し込みながら。

空いてる手でラビたんを抱いて応援する。


うちの子はみんないい子だな!

がんばれー!


そして次の日。

ついにリルが人化に成功した。   

5歳くらいの男の子だ。


「すごいぞ! よくやったな!」

「早い!/えらいぞ」

「うわー♪」

「がんばったね!」


「そうなのー。がんばったのー。あるじほめてー」


褒め倒されてリルは得意げにしている。


そしてその次の日にラビたんも「人化」した。

同じく5歳の女の子だ。


「なー! ラビたんはツノ隠しの練習でよかったのに!」

「ラビたん! よくがんばったよ!」 


アオイは泣いている。

釣られて木花と咲那も泣き出した。


ナビィは踊っている。

「あり得ないダンス」だということだ。

このあとプールに飛び込んで仕上げらしい。

気持ちはわかるよ。


でもふたりともよくがんばった。

仲間と一緒にいたい気持ちだからこそだよ。

いかん、泣けてきた。


いいや、泣いちゃえ。

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