9-5 ダンジョン
タンドラでダンジョンへと突入する。
ジャングルに飛び込むと先ほどのモンスター放出騒ぎはどこにいったのかと言わんばかりの静寂が辺りを支配していた。
クルマでは進めそうにないのでクルマから降りてまずは周辺を探索することにした。
「まあ連絡はつかないわな。そして外にも戻れないと。ここまでは想定通りだよな」
「ダンジョンだからな/進むしかないよ」
「どっちに?」
「知らない/わからない」
これ迷路どころじゃないぞ。
全く方向感覚がない。
マップを開くがモンスター反応が点々とあるくらい。
「ナビィ!」
「はいはーい♪」
「方向わかるか?」
「全然♪」
うーん。とりあえず運を信じるか。
「迷ったらごめんな。適当に進んでみるよ」
なるようになれ。
そう思って歩き出す。
たまにモンスターの赤い点のそばに来てもモンスターは逃げてしまうので何も起きない。
「なあ、モンスター逃げてないか?」
「まあシシってダダ漏れだからな/逃げるよね」
「え、そうなの?」
「やんのかこらーって叫びながら歩いてる感じ♪」
「まじか。でも余計な戦いにならなくていいか」
しばらく歩くとジャングルの奥にモンスター反応が固まって集まっている場所があった。
「なあこれどう思う?」
「なんだろうな。わからん/でもほかに何もないし行くしかないんじゃない?」
「いってみよー♪」
なんだかなあ。
まあでも……攻撃魔法を覚えたしな!
行ってみるか。
マップの光点を目指して歩くこと5分。
私たちは明らかに異質な部屋の前に辿り着いていた。
「これ、ボス部屋っぽいな」
「ボス部屋の反応見つけられるなんて聞いたことなーい♪ こりゃ攻略が捗るねー♪」
「で、開けていいんだよな?」
「いいんじゃないか/いいと思うよ」
開けてみるとサイクロプスが部屋を埋め尽くしていた。
うわ、なんかキモっ。
扉が閉じるとサイクロプスたちは一斉にこちらへ突進してきた。
こりゃ意思疎通は無理だな。
マップ出してるヒマもないか。
とりあえず極々軽い感じで、前方に向かってと。
「雷撃」
部屋に溢れていたサイクロプスは一瞬で消し炭となっていた。
「相変わらずデタラメな出力だな/もうちょっと抑えてみようね」
「もっと弱くてもいいのか。でもあんな勢いで来られたらさあ」
「たいていのモンスターは湘くんにダメージ与えられないよ♪」
「そっか。気をつけるよ」
あちこちにドロップアイテムが落ちているのでとりあえず回収しつつ、部屋の奥に進むとそこには宝箱があった。
おー、ドロップだけじゃなく宝箱!
ファンタジー定番! 謎すぎる! 意味不明!
開けてみると中には宝石がびっしり詰まってた。
「なんかなあ。伝説の剣とかが良かった」
「まあもらっておきなよ/収納しとけばいい」
とりあえず収納。
お、手紙きてたぞ。
「ナビィ! 手紙きてるじゃん。サボるなよー」
「あーごめん、気にせず外にいられるからチェックするの忘れてた。オートにしとく♪」
手紙は待機組からだった。
最初のスタンピードは圧勝したとの報告だった。
うん。わかってる。あれはエグい。
とりあえずこちらも最初のボス部屋をクリアしたことと、宝石はみんなで好きにわけていいよと記しておいた。
さー、次行くぞ次!
―――――――
奥の扉が開いたので次のフロアへ。
そこは海だった。
見渡す限り、海。
島影は見えない。
「これさ、オレたちじゃなきゃ詰んでるよな」
私たちは花田くんが異世界仕様にした哨戒艇で快適にクルーズ中である。
木花、咲那のリクエストでトロピカルドリンクとトロピカルフルーツを前にして。
先ほどとは違い、海のモンスターは貪欲に私たちを狙ってくるが、そのすべてが自動迎撃システムで倒されており、同時にドロップされたアイテムは花川くんの自動装置で回収されている。
ゆっくり休んで食事もしっかり。
お風呂に浸かってイチャイチャしてしっかり寝た。
ここダンジョンだぞ。
快適すぎるだろ。
そんなこんなでのんびり1日進んでいたら、マップに光点の集まりが出てきた。
またボスっぽいな。
近づくとそれはSランクのクラーケンとシーサーペントの群れだった。
「こんなの群れで用意してさあ、オレたち以外に誰が勝てるんだよ」
「ダンジョンは別にクリア前提とかじゃないよ♪」
「「それはそう」」
「なんだかなー。ほい、雷撃。あ、目玉焼きには醤油がおすすめだぞ」
「ソースがいい/なんで! 醤油にしようよ」
海のボスたちは会話途中で瞬殺された。
宝箱はイカダに乗せて浮いていたが、自動回収されてしまったので中身も見てないぞ。
ボスたちの後ろには小さな島があった。
ここから次のステージってことなのかな。
ジャングル、海ときて次はどんなステージだ?




