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勇者をクビになりましたので、遠慮なく本懐を遂げさせて頂きます!  作者: えみお


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12/16

12:鍛冶士…説得失敗?

「母親代わり・・・ですか?」


「そうじゃ・・・あの娘は最近、父を亡くし、理由あって母とも会えぬ身。ジンとワシは旅の道中でその子の御母堂も探すつもりなんじゃ。しかし・・・なにぶんその母親も、何処におるのか・・・どうやったら会えるのか、現状・・・皆目見当もついておらん」


「・・・・・・・・・」


「ワシら男2人でも、衣食住を保障することは出来る。今まではずっとそうしてきたしの。じゃが、その娘がよく言うのじゃ。「早く母様に会いたい」と・・・」


「でも・・・だからって母親の代理を用意すれば良い・・・というのは、少し短絡的すぎるのでは?」


「勿論・・・サリヤ嬢が仮に引き受けてくれたとて、あの娘がどう思うかは別の話・・・もしかしたら上手くいかんかもしれん。じゃが・・・」


 そう言うとエンゾーは何処か遠くを見るような姿勢になる。




「子供にはな・・・『母親』が必要なんじゃ。『父親』ではなく、『母親』が・・・。子供というのは本能的に母性を求めるもの。ワシらではどうやってもソレを与えられん。だが、お主なら・・・」




「私が女だからって、イコール母性があると思われても困るのですが・・・」


「少なくとも、ワシら2人よりは適性が高かろう?」


「・・・そこの元勇者のお眼鏡にはかなわなかったようですけど?」


 自らの胸部を隠す仕草をしながらそう言うサリヤ。

 それに対し、エンゾー大きく首を横に振る。

 そして、今日1大きな声でこう断言したのだった!




「大丈夫じゃ!・・・女の価値は胸の大小ではない!」




 何も無いだだっ広い平野・・・。

 そこに、1人の男として妻を持ち、子を養い、人生の荒波をくぐり抜けてきた翁の声が響き渡る。

 そして、それを2番目に間近で(無論、1番目は椅子とかしていた元勇者)聞いていた少女サリヤ・・・。

 



 その目は心底冷え切ったものになっていた・・・。




「・・・エンゾーさん。普通、ここは私の容姿をフォローしてくれる場面では?何故に胸の大小が云々という発言が出てくるんです?私、別に胸は小さくありませんが?年相応には育ってますが?」


「サリヤ嬢・・・気にすることは無いんじゃ。大輪の花はソレは美しい・・・。しかし日陰にひっそりと咲くのも、また乙というものじゃて」


「人の胸を乙とか言うなぁー!!!」


「・・・ということじゃ。引き受けてくれるかの?」


「・・・何が「ということじゃ」なのか分からないんですけど!?」


 と、そこで今までずっと黙っていたもう1人の男・・・椅子と化していたジンがゆっくり起き上がる。

 丁度頭部に載っていたエンゾーを、その首1つで難なく持ち上げ、肩車しているような状態になった元勇者は、顔にこびりついた泥を軽く払ってこう言った。


「まあ・・・引き受けるも引き受けないも、とりあえず会ってから決めてくれればいいさ。百聞は一見に如かずって言うしな!」


「・・・なら、ここで、こんな話する必要なかったでしょ!?」


 結局、頼みと称したセクハラを受けただけの少女は、男2人と距離をとって少し前を歩き出す。

 そして数歩歩みを進めたところで、そもそも自らが何を尋ねたのかを思い出し、改めて問う。


「ねえ!結局、目的地は何処なのよ!?」


 それに対し、勇者は何を今更とばかりに、こう答えたのであった。




「え?『魔王城』だけど?」




 ここまで読んでいただきありがとうございます!

 これからも、鋭意作成し続けたいと思いますので、応援の程、宜しくお願いいたします!

 

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