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資格を学んで人生やり直し  作者: 仕事が生きがい~結婚諦めた~
第一章 資格を学ぶとは

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第二十話 結果待ちの期間に、もう戻れなかった自分

この物語は全てフィクションであり、実在する人物、事件とは一切関係ありません。

 結果は、

 まだ出ていない。


 カレンダーを見ても、

 通知は空白のままだ。


 それでも、

 男の一日は、

 試験前と同じには戻らなかった。


---


 朝、

 席に着くと、

 すでに資料が置いてある。


 「これ、確認もらえますか」


 言い方は、

 以前と変わらない。


 だが男には、

 はっきり分かる。


 **もう“仮”じゃない**

 という扱いだ。


---


 合格したかどうかは、

 誰も知らない。


 男自身も、

 分からない。


 だが、

 戻る前提で話している人は、

 一人もいなかった。


---


 「念のため」

 「一応」

 そんな言葉が、

 消えている。


 代わりに出てくるのは、

 「どう考えます?」

 「ここ、整理できますか」


---


 男は、

 その問いを断らなかった。


 結果が出るまで、

 待つ理由が

 もうなかったからだ。


---


 もし落ちていたら。


 そのとき、

 自分はこの席にいていいのか。


 一瞬、

 頭をよぎる。


---


 だが、

 すぐに消えた。


 **この席は、

 合格通知で与えられたものじゃない。**


 試験前から、

 もう座っていた。


 立たずにいた。


---


 途中の説明で、

 言葉に詰まることがある。


 迷う瞬間もある。


 それでも、

 黙らない。


 「今の前提だと、

 確認が必要です」


 そう言える自分が、

 すでにいる。


---


 結果待ちの期間は、

 宙ぶらりんのはずだ。


 合否が決まっていない時間。


 だが男にとって、

 それは戻るための猶予ではなかった。


---


 **もう一度、

 “考えない人”に戻ることだけは

 できなくなっていた。**


---


 夕方、

 ふと気づく。


 テキストを開いていない日でも、

 考え方が残っている。


 順番。

 根拠。

 説明の出口。


 それが、

 仕事の中に常駐している。


---


 拾われた男は、

 静かに理解した。


 試験は、

 人を変えるイベントじゃない。


 **変わってしまった後に、

 確認だけが届く仕組み**だ。


 結果は、

 まだ先だ。


 だが自分は、

 もう、

 待っているだけの場所には

 いなかった。

お読み頂き、ありがとうございます。

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