幻の回復ポーションになってるにゃ
しらたまが転生して来た頃に作っていたポーションが元で大騒ぎしているにゃ
とりあえず何かあってはダメなのでドゥスールキャット本店に泊まり込んで監視するにゃ
陸斗は箱庭に戻らずに本店に残っていた。空いてる部屋に行ってそこで休んでいた。征一郎達は営業が無事に終わったので、箱庭に戻って行った。本店の店舗では営業する1時間前に箱庭から戻って足りないポーションを補充してから、営業をして、終われば箱庭に戻って行った。それの繰り返しが殆どだった。
今回はあの騒動があったので、陸斗が店舗に居て、他は通常の様に箱庭に戻り休んでいた。その夜、店舗のドアを開けようとしていた者がいたが、何もやっても開かないので諦めていった。
次の日になると、休業日なのに商業ギルドのシャトンが来ていた。陸斗は店舗兼住居の2階からシャトンが来ているのを確認していたが、店舗を開ける事をしなかった。このドゥスールキャット本店は基本休業日には店舗を開けない。という事を知らしめる為に、これまで1度も開けていない。なのに、シャトンが来ていたのは昨夜の事だろう。
陸斗はあのポーションは作れるが、あまり目立ちたくないので、あの時以降であの回復ポーションは作っていない。なので、今現在のあのポーションはどこにも存在していないポーションなのであった。
シャトンは休業日でも人がいたら開けて貰えると考えているのか、なかなか諦める気配が無い。時々ドアを叩いたりして開けようと試みるが無駄であった。そうこうしているとオードリーが現れて何やら説得をしているのか、シャトンが渋々帰路に就いた。
陸斗はその後も、休業日のドゥスールキャット本店に来る人がいないか見ていた。
その夜、征一郎だけがポーションを持って店舗に戻って来た。
征一郎「陸斗、今日の昼間はどうだった?」
陸斗「シャトンが来てたけど、諦めて帰ったよ。」
征一郎「そうなんだ。これから、どうする?」
陸斗「どうするも無いよ。このまま現状維持だよ。」
征一郎「そうなのか。分かった。」
陸斗「征一郎、若菜さんと深い仲になったんだって、聞いたよ。」
征一郎「ああ、そうなんだよ。」
陸斗「よかったな。素敵な人が一緒になってくれて。」
征一郎「ホントに夢の様だよ。」
陸斗「でも、ポーションを使っての結果っていうのが、引っかかるんだよな。素直に告白してからの深い仲なら大歓迎だったのにな。」
征一郎「えっ?誰に聞いたんだ?」
陸斗「若菜さんに決まってるだろ。鈍感だな。」
征一郎「そうか、若菜が言ったのか。」そう言って、考え込んでしまった。
陸斗「征一郎、まだ気付かないのか?」
征一郎「えっ?」
陸斗「俺から言うのはダメと分かってるけど、ダメダメなお前に教えるから後は考えろ。」
征一郎「何の事だ?」
陸斗「若菜さんのお腹にお前の子供がいるんだよ。」
征一郎「えっ?妊娠してるの?」
陸斗「ホントに気づいてないんだな。最低なヤツ。」
征一郎「どっちなんだろう。」フフフフフフフと不気味な笑みを浮かべていた。
陸斗「これからも若菜さんを大事にするんだぞ。自身の言葉と態度で示すんだぞ。」
征一郎「分かった。陸斗、教えてくれてありがとう。」
陸斗は本当は言うつもりは全く無かったのに征一郎の超ダメダメぶりについつい口を挟むように言ってしまった。この先、征一郎の行動で示せなければダメな父親になるだろうな。
陸斗は征一郎に「結婚式は若菜さんが安定期になったらするつもりだから、お前もいろいろ考えろよな。」
征一郎「幸せいっぱいの結婚式にするぞ。」と気合を入れていた。
陸斗と征一郎はそのまま店舗の部屋で休んでいた。
次の日に朝早くから征一郎が起きていて、店舗の掃除や棚だし等進んでやっていた。昨夜の話をした事で一段とやる気が出たみたいだ。そうこうしていると若菜と菜心がやって来た。征一郎が若菜の姿を見ると、近くにやって来てお腹を触ろうとして来たので、若菜が制止させた。
若菜「征一郎、今お腹を触っても何も反応もしないから止めてね。」
征一郎「分かった。」
若菜「陸斗さん、征一郎に言いましたね。」
陸斗「はい。」
若菜「陸斗さん、普通はこういう事は当事者以外は言わないものだと習わなかったんですか。」と怒っていた。
陸斗「すみませんでした。言ってから悔やんでいました。すみません。」
若菜「分かればいいです。陸斗はもういいです。征一郎はそれまで気づかなかったんでしょ。」
征一郎「はい。」
若菜「はぁ。情けないなぁ。貴方、父親になるんですよ。もっとしっかりして下さいね。」と念を押していた。
陸斗が征一郎に若菜が妊娠した事を告げた事で陸斗が怒られてしまった
若菜に尻に敷かれる征一郎であった




