第一章 第捌話「case3」
『回避。
1セット目が終わりました。
これからしばしの休憩タイムに入ります。
休憩終了はこちらでお知らせします。』
と、女性の声が終わると今まで開かなかった
傍聴席側の扉がガチャンッと音を立てる。
『これから休憩タイムに入るけど、
そのルールを言うね。
1、部屋はそれぞれに支給している。
2、鍵はその部屋の中にある。
3、他にも扉のない部屋や鍵の掛からない
部屋がある。
4、食事はそういった部屋があるので
そこで摂ること。
5、風呂は各部屋にある。
6、ルールはたまに増える。
これが以上ね。
さあて、しばらく解散!』
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謎の実験という名のゲームが始まり
遂にはじめての休憩タイムというのが
やってきた。
モニター画面は赤文字で数字列が
並んでいる。おそらくこれが
「タイムリミット………か。」
と岸谷くんはため息まじりで
皆が近寄らない
その傍聴席側の扉を開けようとする。
岸谷くん以外が見守るなか扉は
案外簡単に開きそのときだった。
「っ―………?!」
扉が思いっきり開かれ岸谷くんは
尻餅をつく。
「おい!どうした―………っ?!」
と金村正樹が呟いたその瞬間
目の前に見覚えのある人物が現れた。
「ぴっ………ピエロ……?!」
『まぁ、確かにピエロって名前だね(笑)
渡すものを忘れてたからさ。ほいっ」
と尻餅をついた岸谷くんに紙を投げつけ
ひらひらと手を振り帰ろうとした。
そのとき、
その手を岸谷くんが掴み引っ張ろうとしたとき。
『痛いよ龍牙………!!』
とピエロは岸谷くんの腹を蹴りあげ
倒れた瞬間ピエロはそそくさと逃げる。
「なっ………!待ちやがれ!」
と金村くんが追いかける。
「ちょっと……アンタ大丈夫?!」
と、周りの女子が岸谷くんを介抱する。
幸い傷等はあざのみだった。
するとモニター画面が揺らぎ
ピエロの男の声と共にそれを映していた。
『仮面は引き剥がさないでおくれよ。
代わりにここで罰を与えてやる。
金村正樹くんの罰は………こちら!』
と、走りなにかを追いかける金村の
背後に金属のような何かが出現した。
<罰:剥ぎもの>
金村正樹を追いかける金属の群れ。
それは悪魔のような手の形で
金村正樹の頭を掴んだ。もがく金村。
それを抑え込むようにして悪魔は
金村の顔を皮まるごと剥がし、
そしてじたばたと痛みに悶える金村の
頭を金属は飲み込む。
そして徐々に痩せ細り、
金村は動かなくなった。
そこには肉と骨のない
皮だけがあるだけであった。
『ピエロに歯向かえば
こういうことしてやる。
岸谷龍牙………次はお前だ。
あとで楽しみにしてろ…ハハハ…
アーッハハハ!!!!!』
全員が無言になり一人岸谷くんだけが、
下唇を悔しそうに噛んでいた。




