50 前世2
前世の記憶。
次回更新は3月15日予定です。
「ごめん、遅れた……って、ゲーム中? そのゲーム好きだよね」
好きだよ。キュンキュンするんだもん。
「恋愛シミュレーションゲームだっけ?」
そう、ちゃんとヒロに似てるキャラもいるよ!
「ちゃんとって何? どんなキャラ?」
頭が良くて金髪に水色の瞳で見た目も良くて、皆から王国の至宝と呼ばれるほど尊敬されている王太子様で、ちゃんとメインヒーローだよ。
「ちゃんとって何? 俺ってそんな印象?」
文武両道の才色兼備で高校では生徒会長で万能王子と呼ばれて、大学ではサークルで男女問わずモテモテで、今は会社で期待の新人なんでしょ? 十分至宝じゃん。
「俺ってそんな印象? 自分では目立っているつもりはないんだけど」
ヒロの中のヒロはどんな印象なの?
「うーん。当たり前のことをこなして来たら周りが認めてくれた……感じかな?」
当たり前のこと。
「勉強も仕事も人付き合いも、当たり前のことをして来ただけだよ」
つまり私と付き合うのも当たり前?
「好きになっていつでも隣にいて欲しいと思ったら、告白するのは当たり前じゃない?」
当たり前なの?
「俺にとっては」
さすが万能王子!
「万能かな? 君のことでは結構振り回されてて、もう一度出会いからやり直してスマートに格好良く良いところを見せられるようにやり直したいけど」
え?
「もっと格好良く、他の男が目に入らないくらい夢中にさせたい」
今でも夢中だよ?
「俺を待っている間にゲームしてるじゃん。王子に夢中」
いや、ゲームだし二次元だし。
「二次元でも一緒」
愛されてるなぁ私!
「そうだよ。死ぬまで一緒にいたいし、生まれ変わっても一緒にいたい」
愛が重い!
「生まれ変わっても、必ず会いに行くよ」
ヒロの言葉は嬉しかったけど照れくさくて笑ってごまかした。
その後、
ゲームではサブキャラが一番好きと知られて拗ねちゃって、ご機嫌を取るのが大変だった。
大変だったけれど、
確かに幸せだった。




