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やさしい嘘のほどき方 こもれび喫茶と小さな謎  作者: 翠川しおり
児童書の謎

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10/23

第二章 児童書の謎(六)

 こもれびの扉を開けると、珈琲の香りが先に迎えてくれた。

 

 図書館からここまで歩いてきた数分のあいだ、誰もほとんど話さなかった。川べりの風は冷たく、灰色のコートの女性は、布のバッグの持ち手を両手で包むように握ったままだった。

 

 カラン、とドアベルが鳴る。

 

 春日井さんがカウンターの奥から顔を上げた。私たちの後ろにいる女性と、千尋さんが胸元に抱えた白い封筒を見て、ほんの一瞬だけ目を細める。けれど、何も聞かなかった。

 

「いらっしゃいませ」

 いつもと同じ声だった。その同じ声に、私は少しだけ救われた気がした。特別なことが起きている時ほど、いつも通りの声は、細い橋になる。

 

「奥の席へどうぞ」

 何かを察したように、春日井さんはそう言って、カウンターから出てきた。

 灰色のコートの女性は、店の中を見回した。

 大きな店ではない。窓際に二人掛けの席があり、カウンターには常連らしい男性が一人、新聞を畳んでいた。奥には、本棚と木の仕切りに囲まれた席がある。

 私たちは、そこへ案内された。

 完全な個室ではない。けれど、声を落とせば、ほかの席までは届きにくい。図書館で開けなかった言葉を置くには、ここは少しだけ温かかった。

 

「お飲み物は」

 春日井さんが、静かにたずねる。

 灰色のコートの女性は、すぐには答えなかった。

 私はメニューを開かずに言った。

「私は珈琲を」

「私も」

 菜穂が続ける。

 千尋さんは封筒を膝の上に置いたまま、小さく頭を下げた。

「昨日と同じ、ルイボスティーをお願いします」

 春日井さんはうなずき、最後に女性を見た。

「紅茶を」

 女性は、ようやくそう言った。

「温かいものを」

「かしこまりました」

 春日井さんはそれ以上何も聞かず、カウンターへ戻っていった。

 

 その背中を見送ってから、私は女性の方へ向き直った。

 菜穂は私の隣に、千尋さんは女性の斜め前に座っている。白い封筒は、テーブルの中央ではなく、千尋さんの手元に置かれたままだった。

 

 図書館のもの。

 誰かの言葉。

 そのどちらでもあるような封筒だった。女性は、封筒を見ていた。見ているのに、触れない。その沈黙を、私は急がせなかった。

 

 やがて春日井さんが、飲み物を運んできた。

 珈琲が二つ。ルイボスティーが一つ。紅茶が一つ。湯気が、テーブルの上でゆっくりほどける。

 春日井さんはカップを置き終えると、少しだけ声を落とした。

「ごゆっくり」

 その一言だけ残して、奥の席から離れていく。

 

 灰色のコートの女性は、紅茶のカップに両手を添えた。

 まだ飲まない。ただ、その温度を確かめるように、指先をカップに沿わせている。

 

「まず」

 私は静かに言った。

「ここへ来てくださって、ありがとうございます」

 女性は答えなかった。けれど、顔をそむけることもしなかった。

「責めるために、お連れしたわけではありません」

 私は続けた。

「図書館の本にカードを入れることが、よくないことだという話は、たぶんもう、ここでする必要はないと思っています」

 女性のまぶたが、わずかに伏せられた。

「でも、あのカードに書かれていた言葉は、ただのいたずらではありませんでした」

 千尋さんの手が、封筒の上で止まっている。

 菜穂も黙っていた。いつもなら何かを言いそうなところで、言わずにいてくれる。その静けさが、今はありがたかった。

「読めたんですね」

 女性が言った。紅茶の湯気の向こうで、声だけが細く立ち上がった。

 

「はい」

 私はうなずいた。

「すみません。内容がわからなければ、図書館の本に害のあるものかどうか、判断がつかなかったものですから。内容を写した控えを、真鍋さんから見せていただきました」

 

「そうですか」

 女性はそう言ったきり、また黙った。

 

 その時だった。

 こもれびのドアベルが、もう一度鳴った。

 

 カラン。

 

 私は顔を上げた。

 入口に立っていたのは、図書館の柱の陰にいた女性だった。茶色いコートに、やわらかそうなスカーフ。外の風に当たってきたのか、頬が少しこわばって見える。

 その女性は、店内を見回すこともなく、奥の席へまっすぐ視線を向けた。

 灰色のコートの女性の手が、紅茶のカップから離れた。

 

 私は、二人のあいだに流れたものを見た。

 驚きだけではない。懐かしさだけでもない。もっと長い時間の底から浮かび上がってきた、名前のないもの。

 

 茶色いコートの女性は、奥の席の手前で足を止めた。そして、震える息を一つだけ吐いてから、言った。

「その人を責めるなら、私も同じです」

 こもれびの奥の席に、湯気だけが静かに揺れていた。

 誰も、すぐには動かなかった。

 灰色のコートの女性は、紅茶のカップから手を離したまま、入口に立つ女性を見ていた。目をそらすことも、立ち上がることもできないようだった。

 茶色いコートの女性も、それ以上近づいてこない。ただ、奥の席の手前で両手を握りしめている。

 

 春日井さんが、カウンターの奥から静かに出てきた。

「お席を、ひとつ」

 そう言って、誰に許しを求めるでもなく、奥の席の端へ椅子を運ぶ。音を立てないように置かれた椅子は、まるで最初からそこにあったみたいに、すっと場所になじんだ。

 茶色いコートの女性は、春日井さんに小さく頭を下げた。

「……すみません」

「温かいものをお持ちします」

 春日井さんは、それだけ言ってカウンターへ戻っていった。

 

 私は、茶色いコートの女性を見た。図書館で柱の陰にいた人。その視線は、やはり灰色のコートの女性だけに向いている。

 私は、言葉を選んだ。

「お知り合い、ですか」

 灰色のコートの女性の唇が、小さく震えた。

 答えたのは、茶色いコートの女性の方だった。

 

「昔の」

 

 それだけ言って、彼女は少し息を吸った。

 

「昔の友だちです」

 

 友だち。その言葉は、あまりにも普通だった。けれど、普通だからこそ、ここへたどり着くまでの時間が長すぎたのだと私には感じられた。

 

 灰色のコートの女性が、ようやく声を出した。

「私は片桐……片桐文(かたぎりふみ)です」

 茶色いコートの女性の肩が、はっきりと揺れた。

 長く閉じていた箱の蓋が少し浮いたように見えた。

「文ちゃん」

 その返事は、かすれていた。

「あ……すみません、私は小森百合子(こもりゆりこ)です」

 百合子さんは、文さんを見つめていた目を私たちの方へ向けながらそう答えた。

 椅子に腰を下ろそうとして、途中でためらう。

「私も、入れました」

 誰に向けてというより、テーブルの上の白い封筒に向かって言うような声だった。

「あの本に。カードを」

 文さんは目を伏せた。長いあいだ置きっぱなしにしていたものを、ようやく目の前に出された人のように、静かに息を吐いた。

 

 私は、その沈黙の意味を急いで決めつけないようにした。

 二人は、わかっていたのだ。

 名前がなくても。

 声がなくても。

 あの本の中に置かれた短い言葉が、誰から誰へ向けられたものなのかを。

 

 千尋さんが、封筒の上に手を置いた。

「確認だけさせてください」

 声はやわらかかったが、図書館の人としての線はそこにあった。

「あの本は、館内でだけ読んでいただく児童書です。カードを挟んだままにすることは、今後はできません」

 

 百合子さんがうつむく。

「はい」

 文さんも静かにうなずいた。

「すみませんでした」

 

「責めたいわけではありません」

 千尋さんは慌てて言った。

「ただ、本を守るために、そこだけはお伝えしておきたくて」

 文さんが、封筒を見た。

「その中に、最後の」

 千尋さんはうなずいた。

「はい。最後に見つかったカードの内容を写したものが入っています。原物は図書館で保管しています」

 

 百合子さんの指が、膝の上で強く握られた。

 自分が書いた言葉のはずなのに、その言葉が今ここで開かれることを、怖がっているように見えた。

 文さんは、まだ封筒を見ている。けれど、手を伸ばせない。

 私は、その封筒がまるで熱を持っているように見えた。

 紙一枚のはずなのに、触れるには勇気がいるもの。五十年分の言葉は、軽い紙には重すぎる。

 

「開けても、いいですか」

 千尋さんが二人に尋ねた。

 百合子さんは、文さんを見た。

 文さんも、百合子さんを見た。

 その視線は一瞬だけ重なって、すぐに離れた。けれど、離れる前に、ほんの小さくうなずき合ったように私には見えた。

「お願いします」

 文さんが言った。

 千尋さんは封筒を開けた。中から取り出された白い紙には、短い記号と、その下に千尋さんの丁寧な字で書かれた読み取りがあった。

 

 11/26。

 そこにあった暗号の意味は、ただ一言。

 

 ほんとうは。

 

 それだけだった。

 百合子さんは、その言葉を黙って見つめていた。自分で書いた言葉なのに、もう一度そこへ戻る道を探しているように。

 

 文さんも、しばらく何も言わなかった。

 こもれびの奥の席で、湯気だけが静かに揺れている。珈琲の香りも、紅茶の色も、今は遠く感じられた。

 

 やがて百合子さんが、ぽつりと言った。

「本当は……」

 語りかけるように。

 文さんは百合子さんを見つめていた。

 百合子さんのまぶたが、小さく震えた。

 文さんは、少しだけ息を吸った。

 

「私たち、もっと話さなくちゃいけなかったわね」

 その言葉は、あまりにも静かだった。けれど私には、それがこの場に置かれた最初の本当の返事のように思えた。

 

 百合子さんは、両手を膝の上で握り直した。何度もほどこうとして、ほどけなかった結び目に、ようやく指をかけるように。

 

「本当は」

 百合子さんは言った。文さんが、ゆっくりと顔を上げる。

 百合子さんは文さんを見ていた。逃げるような目ではなかった。けれど、泣き出す直前の子どものように、必死でこらえている目だった。

 

「本当は、私も高校に行きたかった」

 

 文さんの指が、紅茶のカップの横で止まった。

 百合子さんは続けた。

「行きたかったの。文ちゃんと同じ制服を着て、同じ道を歩いて、帰りにまた図書館に寄って……それを、言えなかった」

 声が、少しずつ震えていく。

「家のことがあったから。働かなきゃいけなかったから。仕方ないって、何度も自分に言った。でも本当は、仕方ないなんて思えてなかった」

 文さんは、何も言わなかった。ただ、百合子さんから目をそらさなかった。

「文ちゃんが悪いわけじゃないのに」

 百合子さんの手が、膝の上でぎゅっと握られる。

「私、置いていかれるみたいで、悔しかった。寂しかった。それを、あなたにぶつけた」

 

 こもれびの奥の席で、古い時間がゆっくり息を吹き返していく。

 文さんの唇が、何かを言おうとして震えた。けれど、先に百合子さんが深く頭を下げた。

「あの時、ひどいことを言ってごめんなさい」

 

 その言葉は、カードの中には入っていなかった。

 でも、ずっと本の後ろで待っていたのは、たぶんこの言葉だった。

 文さんは、しばらく何も言わなかった。

 

 百合子さんは頭を下げたまま、動かない。膝の上で握られた手の甲に、細い血管が浮いている。五十年という時間は、言葉にすれば短いのに、手の上にはこんなにはっきり残るのだと私は思った。

 

「私も」

 やがて文さんが言った。

 百合子さんの肩が、小さく揺れた。


「私も、言えなかったの」

 文さんの声は静かだった。

 

 百合子さんの謝罪を受けて、すぐに感情を返すのではなく、どの言葉なら本当のことを傷つけずに置けるのか、ひとつずつ選んでいるような声だった。

「あなたに、進学なんて意味がないって言われた時、私は怒ったわけではなかったと思う」

 百合子さんが、息を止める。

 文さんは続けた。

「いいえ、怒っていなかったというのは違うわね。傷ついたの。自分が行こうとしている場所を、いらないものみたいに言われた気がしたから」

 百合子さんの指が、膝の上でぎゅっと握られた。

「でも、反論しなかった」

 文さんは、紅茶のカップを見つめたまま言った。

「進学には意味があるとか、私は行きたいから行くんだとか、言おうと思えば言えたはずなのに。言わなかった」

 

「どうして……」

 百合子さんの声は、かすれていた。

「あなたが、本気でそう思って言っているわけではないと、どこかでわかっていたから」

 文さんが顔を上げる。

「それを言ったら、あなたを追い詰めると思ったの。あなたが行けないことを、私が正しい言葉で責めることになる気がした」

 

 百合子さんは何も言えなかった。

 

 私にも、その沈黙がどういう色をしているのか、すぐには決められなかった。後悔なのか、驚きなのか、それとも、長い時間をかけて見ないようにしていたものを、急に差し出された戸惑いなのか。

 

「だから、黙ったの」

 文さんは言った。

「でも、黙ることは、やさしさじゃなかった」

 その言葉に、百合子さんの目が揺れた。

「私は、あなたと話すことを避けたの。あなたがどうしてそんなことを言ったのか、何に苦しんでいたのか、聞かなかった。聞かない方が、お互いを傷つけずに済むと思った」

 文さんは、ほんの少しだけ息を吐いた。

「でも、それは結局、あなたを一人にしただけだったのね」

 

「違う」

 百合子さんが、思わずというように言った。

 その声は少し大きくなりかけて、すぐに自分で押さえられた。百合子さんは両手を膝の上で握り直す。

 

「違うの。私が逃げたの」

 文さんが、百合子さんを見る。

「文ちゃんが何も言わなかったからじゃない。私、顔を合わせたら、またひどいことを言うってわかってた。進学なんて意味がないとか、そんなこと言って、本当は自分が一番行きたかったくせに」

 

 声の終わりが震えた。

「自分で言ったことなのに、言った瞬間から嫌だった。でも、謝りに行く勇気もなかった。会ったら、また文ちゃんの制服とか、教科書とか、そういうものを見て、自分が勝手に苦しくなって、また心にもないことを言ってしまうと思った」

 

 菜穂が、膝の上で指を組み直した。

 何か言いたそうで、でも言わない。今は、二人の言葉がこぼれ落ちないように、ただ受け止めているのだと私には見えた。

 

「だから、会わないようにしたの」

 百合子さんは続けた。

「図書館にも、しばらく行かなかった。あの本を見たら、文ちゃんを思い出すから。思い出したら、謝りたくなるから。でも、謝りたいのに、会ったらきっとまた感情がこぼれてしまうから」

 

 文さんは、静かに聞いていた。

 百合子さんの言葉が乱れても、途中で直さなかった。責めなかった。ただ、ひとつずつ受け取るように聞いていた。

 

 こもれびの壁時計が、静かに秒を刻んでいた。

 チ、チ、チ。

 その音は、図書館でページをめくる音とは違う。けれど、どこか似ていた。

 薄い紙を一枚ずつめくるように、時間が進んでいく。

 二人は、しばらく黙っていた。

 どちらも、大声で責めなかった。どちらも、自分だけが悪いとは言わなかった。ただ、五十年以上前に同じ場所で絡まった糸を、年を重ねた手つきで、少しずつほどこうとしていた。 

「私たち」

 文さんが、ぽつりと言った。

「やっぱり、もっと話さなくちゃいけなかったわね」

 百合子さんの顔が、静かに歪んだ。

「ええ」

 その返事は、ほとんど息のようだった。

「話せばよかった。文ちゃんが高校に行くことも、私が行けないことも、嫌だって、寂しいって、羨ましいって。そう言えばよかった」

「私も、聞けばよかった」

 文さんは言った。

「あなたが本当はどう思っているのか。進学のことをどう感じているのか。私に何を言いたかったのか」

 百合子さんは、小さく首を振った。

「言えなかったと思う」

「それでも、聞けばよかった」

 文さんの声は、少しだけ強くなった。責める強さではなかった。五十年越しに、自分自身へ向けるための強さだった。

 百合子さんの涙が、ひとつ落ちた。

「ごめんね」

「うん」

 文さんはうなずいた。

「私も、ごめんなさい」

 それは、誰が悪かったかを決めるための謝罪ではなかった。

 

 百合子さんが、そっと手を伸ばした。

 途中で止まる。

 文さんも、その手を見ていた。

 ほんの少しだけ遅れて、文さんの手がテーブルの上に置かれた。百合子さんの手が、その近くに降りる。

 

 触れたわけではない。

 けれど、五十年分の距離にしては、それは十分すぎるほど近かった。

 同じ言葉が、やっと同じ場所に降りた。

 私は、白い封筒を見た。

 そこにはもう、これ以上の答えは入っていない。紙に書かれた暗号は、二人をここまで連れてくるための細い糸だったのだろう。

 

 ここから先は、糸ではなく声でたどるしかない。

 菜穂が、そっと息を吐いた。

 その音に気づいたのか、百合子さんが少しだけこちらを見た。

 

「ごめんなさい。こんな話を、知らない方の前で」

「いいえ。こちらこそ、ずいぶん奥の棚まで入り込んでしまいました」

 私は小さく頭を下げた。

「でも、途中で本を閉じるのも、少し違う気がしたんです」

 百合子さんは、少しだけ困ったように笑った。

「本に、頼りすぎましたね」

 文さんが白い封筒を見た。

 千尋さんが、静かに口を開いた。

「あの本は、これからも図書館にあります」

 二人の視線が、千尋さんへ向いた。

「ただ、カードを入れる場所ではなくなります。でも、本を読みに来ることはできます。あの棚の前に立つこともできます」

 

 文さんは、少しだけ目を伏せた。

「もう、暗号は封印ですね」

「はい」

 千尋さんはやわらかく、けれどはっきりと答えた。

「でも、もし言葉があるなら、できれば本ではなく、ご本人に」

 

 百合子さんは文さんを見た。

 

 文さんも百合子さんを見た。

 

 その視線のあいだに、さっきより少しだけ温度が生まれているように見えた。

 

「本人に」

 百合子さんが、確かめるように言った。

「そうね」

 文さんはうなずいた。

「今度は、そうしましょう」

 

 今度。

 その言葉が、こもれびの奥の席にそっと置かれた。過去の続きを語るためではなく、これからの約束として。

 私は、冷めかけた珈琲に手を伸ばした。カップの表面には、窓から入る薄い光が揺れている。

 

 児童書の謎。

 

 そこに隠れていたのは、謎ではなかった。

 二人の中学生の思いと後悔が混ざった、長い時間の奥に置き忘れられていた言葉たちだった。

 

 そしてその言葉たちは、ようやく本の外で、続きを探し始めていた。




ここまでお読みいただきありがとうございます。


謎、ほどけました。そろそろ珈琲飲みたくなってませんか?


しばらくは毎日20時に更新予定です。

こもれび喫茶で起こる小さな謎を、ゆっくり楽しんでいただけたら嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

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