終わる事なきフェルマータ
音也を訪ねていた、響輝とユミはバンドについて音也に話し出す。音也はニヤリと微笑みながら決断をする。
「久しぶり。響輝」
「あぁ久しぶりだな。音也」
響輝を見て口元が緩みニヤリと微笑む音也は少し嬉しそうだった。
「そこの女の子は誰だい?彼女かい?」
「新しいバンド仲間だよ」
「という事は、僕をベースに呼びに来たんだろ?」
「話が早いな」
「当然だろう。僕は君が元に戻るのをずっと待っていたんだからな」
音也はあくびをしながら答えた。
「バンドに僕も入れてくれよ。彼女のレスポールの音、久しぶりに痺れた」
「音也もそう思うだろ?」
「これでベースは決まりだね響輝くん!」
「あぁそうだな」
「音也くん。私ユミ!よろしくね!」
音也はニヤリとしながら頷いた。バンドメンバーは3人となったがまだ肝心な楽器が足りてない。ドラムとキーボードだ。ドラムには響輝が思い当たる奴がいた。しかしキーボードにはいなかった。キーボードに思い当たる奴を考えている時に
「俺に1人思い当たる奴がいる」
音也がそう言った。音也に案内されるがままに行くと、そこはカードショップやフィギュアなどが売っているお店街にたどり着いた。響輝は「ここに彼の言うキーボードの弾ける奴がいるのか?」と思った。しかし今は彼を信じるしかなかった。
「ここで待っていて」
「おう」
ユミと喋りながら待っていると音也が1人のメガネをかけた黒髪の女の子を連れてきた。
「この子、ロズさん。ネットでちょっと有名なピアニスト」
「初めまして。ロズです」
ロズという子は少し恥ずかしながら自己紹介をしてくれた。
「今からロズさんの路上ライブが始まるから見ておいて」
「わかりました!響輝くん向こうで見よう!」
ユミに手を引かれ響輝は広場の椅子に座った。そこで待っていると置かれているピアノにロズさんが手をかけ、弾き始めた。その瞬間、多くの人がロズの方へ向き始めた。
『六兆年と一夜物語-kemu-』
ロズは自己紹介をした時と違い堂々と美しい旋律を奏でている。その美しすぎる姿に多くの人が目を奪われてしまった。彼女のピアノは音楽をあまり知らない人でも見とれてしまう程だった。彼女の演奏が終わると、その場にいた皆が拍手喝采を上げた。彼女は礼をするとすぐにそこから立ち去った。
今回のイメージ曲は『六兆年と一夜物語』でした!今回は2本立てなのでこの後のお話もよろしくお願いします!




