独りだけの青春日記
響輝とユミはベースを探すためにとある喫茶店に行く。そこにいたのはいつの日以来あっていなかった音也だった。
その日の放課後、響輝はユミと集まる事にした。待ち合わせは地下鉄の駅前。約束どうりユミは時間ぴったりに到着した。
「響輝お待たせ!!」
「うん。行こうか」
響輝はユミより20分ほど前に着いていて彼女に迷惑をかけないように細かいところまで準備を整えていた。響輝は結構マメであった。
「響輝?今から何処に行くの?」
「ベースを探しに向かう」
「知り合いにベースがいるの?」
「あぁ、クールな最高のベースだよ」
「ホント?楽しみ!」
ユミはいつものようにニコニコしていた。響輝はある喫茶店に着いた。扉を開けて入っていく。
「わぁー!」
店はとてもレトロでまさに純喫茶と言う雰囲気だった。カウンターには優しい顔をした、60歳ぐらいの男性が立っていた。
「響輝くん!久しぶりじゃないか、しかも女の子を連れているじゃないか成長したね」
「えぇマスター。今日は音也くんに会いに来たんです」
「そうかね。上にいると思うから上がるといい」
「ありがとうございます」
響輝はマスターと読んでいた男性と親しげに喋っていた。ユミは横でその様子を見つめていた。
「音也ってベースの子だよね?どんな子なの?」
ユミは響輝に尋ねた。
「僕の親しい友人だよ。数年前まで一緒にバンドを組んでいた子でとても真面目な奴さ」
「そうなんだ!もっと楽しみになったよ」
ユミは目をキラキラと輝かせて響輝を見つめた。響輝もその顔を見てドキドキした。「こう、しっかり見るとやっぱりかわいい顔をしてるな」なんて心の中で思った。階段のある方へ進んで行くと壁に付いた棚に色んな音楽雑誌が綺麗に並べられ、狭い階段には色んなレコードが飾ってあった。響輝も久しぶりに来ると前より雑誌の数が増えている事に気がついた。その雑誌を見ながらユミはワクワクドキドキが止まらなかった。
「おーい!音也~いるか~!」
レコードが山ずみになった部屋の置くから音也が手を出しこちらに呼んだ。音也の手の方へ向かうとベースの音がなり始めた。『CrowSong-Girls Dead Monster-』
音也の歌い出した声はとても寂しそうなキーの高い少しかすれた声だった。響輝には、またみんなと一緒にバンドをしたいという思いが伝わって来るような気がした。音也はあの事件のギリギリまで解散を嫌がっていた。そんな彼のベースはずっと1人で弾き続けが事が伝わって来るほど上手くなっていた。その彼の歌にユミは泣きながらギター出してアンプに繋がずに弾き始めた。その場でアドリブで弾いているはずなのに完璧に噛み合っていた。響輝は絶対に彼らとなら上手くいくと心の奥から感じた。
今回のイメージ曲は『CrowSong』でした!音也のひとりぼっちの青春を今回は書かせて頂きました。基本、この「LOST BAND!!!!」の中心となっているのは「いつの日かの青春をまたスタート!」というイメージなので青春を題材にしている事が多いです。次回もお楽しみに!!




