終末アスノヨゾラ希望論
響輝とアタルのちょっと昔のお話。何故、響輝が音楽が嫌いになってしまったのか。響輝とアタルに起きた悲しい過去のお話。
これは響輝とアタルのちょっと昔のお話。
2016年8月28日の事だ。暑い暑い日のこと。当時、響輝とアタルはバンドを組んでいた。
「アタル、このリズム叩いてくれる?」
「任せてくれ!」
「ありがとう。こんな感じか」
「いいじゃんギター最高だぜ!」
アタルはドラム。響輝はギターボーカルだった。それに加えベース、キーボードがいた。ベースは華野 音也という少し大人しい真面目な奴だ。そしてキーボードだ。伊月 菜美、天才ピアニストと呼ばれるほど大会での実績を残すバンド唯一の女の子だった。愛嬌のあるキャラクターは誰からも愛される子だった。菜美は25日から練習を無断で休んでいた。連絡も繋がらない。響輝も心配しメールを送り続けたが返信は一切来なかった。菜美は絶対にメールを返す性格だった。メールが帰ってこないなんて有り得なかった。響輝達は菜美の家を尋ねてみた。すると母親が泣きながら出てきた。響輝は悟った。自分たちがいない間に大変な事が起きていることに。泣きながら母親は語りだした。菜美が何者かに暴力を振られ続けた事。そのまま意識を失った菜美が見つかったのが2日前である事。すぐに救急車で送ったが脳へのダメージが酷く意識が戻らない事。それを聞き、そこにいた皆が泣いた。自分たちに何も出来なかったという悲しみ、菜美がもう意識を取り戻さないかもしれないという不安、そして犯人への怒り。色んな感情が心の中でごった返した。
『アスノヨゾラ哨戒班-Orangestar-』
アタル、音也は明日という日を強く生きようと思った。しかし響輝はそう思う事が出来なかった。菜美は響輝にとっての太陽のような存在だった。そんな存在が消えてしまった。明日から自分はどう生きていったらいいのか。それが原因で響輝は音楽というものが嫌いになった。菜美の事を思い出してしまうからだった。
現在。アタルは嬉しかった。また響輝がバンドを始めてくれた事がとても嬉しかった。
今回のイメージ曲は『アスノヨゾラ哨戒班』です。少年たちの明日へ突き進むお話だったのでタイトルにもさせて頂きました。誰だって辛い過去がある。それを力強く描くために今回のお話を作らせて貰いました。お話的には3.5話という事にしています。気に入って貰えると嬉しいです。次回もお楽しみに!!




