煌めく世界に憧れて
月曜日の朝、2組に新しく転校生が来るらしいと同じ学年の子が話していた。そんな事を幼なじみのアタルが嬉しそうに話してきた…
月曜日の朝、響輝は学校への登校途中だった。同じ学年の子がざわついていた。
「今日、2組に転校生が来るらしいよ」
「マジで!?」
そんな事を話している。1組の響輝には関係のない話だった。教室に入ると幼なじみのアタルが話しかけてきた。
「今日、転校生が来るって聞いた?」
「聞いたけど俺らには関係のない話だろ?」
響輝は適当に返した。
「聞けよ!!その子女の子で音楽が好きらしいぜ!!」
アタルはとても嬉しそうに話してきた。
「七ノ瀬~」
七ノ瀬はアタルの苗字だ。アタルはそのまま呼ばれて行った。響輝はふと思い出した。ユミの言っていた事を。2日前に来たばかりだと言っていた。響輝はまさかと思いながら、少し気になり2組を覗いて見た。しかしまだ転校生は来ていなかった。
「響輝くーん!!」
後ろから声がした途端、抱きつかれた。聞き覚えのある声だ。背中にぷにぷにとした感触があった。抱きつかれた手を振り払って振り向くとそこにはユミの姿があった。やはりユミだった。響輝は顔が赤くなった。驚いたという感想より、抱きつかれたという恥じらいよりも先に背中にあった感触が胸であったことに顔が赤くなってしまった。今まで彼女がいた事もない高校2年生の響輝にとって刺激が強すぎた。そのまま意識を失う所だった。
「どうしたの?響輝くんもビックリしたよね。まさか同じ学校だったなんて!!」
「うん」
ユミは昨日よりもっとニコニコしていた。響輝はニコニコしていなかった。近くにいる男子に睨まれている。響輝は「殺されるかも。」と素の気持ちで思った。そこへアタルが来た。
「響輝知り合いだったのか?俺にも教えてくれよ~!」
「何言ってんだよ、昨日知り合ったばかりだよ」
それを見ていたユミはとても面白そうに見ていた。
「これも運命ってやつかもね!」
ユミは笑いながらそう言う。響輝もそれにつられて笑った。響輝が心から楽しいと思った瞬間だった。
『セツナトリップ-Last Note.-』
「これでバンド活動も楽にあるね!!」
「そうだね」
「響輝、またバンド初めてくれたのか!あれ以来してく…」
アタルが喜んで声をかけてきた。けど響輝は、
「それ以上喋るなな」
響輝は、あれ以来と聞いた途端怒って話を遮った。アタルはやれやれと言わんばかりの顔をしていた。
バンド完成に近づいてゆく響輝とユミの3話です。次回辺りから本格的にメンバーが揃って行く予定です。今回はイメージ曲は『セツナトリップ』です。次回もお楽しみに!!




