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家庭教師の1年間  作者: マック アダソン
第二章 英検の勉強
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① 英検三級という目標

家庭教師との授業が始まってしばらく経った頃、新たな目標ができた。

 英検三級である。

 当時、私の通っていた学校では、中学の間に英検三級を取得しておくことが一つの目標とされていた。

 高校進学を目指していた私にとっても、それは避けて通れない課題だった。

 しかし英語は決して得意な教科ではなかった。

 授業の日になると、家庭教師は単語帳や問題集を机の上に広げた。

 私は問題を解いていくのだが、思うようには進まない。

 単語の意味が思い出せなかったり、文法問題で同じような間違いを繰り返したりすることも少なくなかった。

 問題が解けずに手が止まるたび、家庭教師は私の答案を見ながら「どこで迷ったの?」と静かに尋ねた。

 私は自分なりに答えようとする。

 すると家庭教師は、その考え方のどこで間違えたのかを一緒に確認してくれた。

 一度説明を聞けば理解できることもあった。

 しかし翌週になると、また同じところでつまずいてしまうこともあった。

 そのたびに私は情けなくなった。

 なぜ覚えられないのだろう。

 なぜまた同じ間違いをしてしまうのだろう。

 そんな気持ちになることもあった。

 それでも家庭教師は私を責めなかった。

 焦らせることもなかった。

 分からなければもう一度説明し、一つずつ確認しながら授業を進めてくれた。

 今振り返ると、あの頃の私は英語を学んでいたというより、分からないことと向き合うことを学んでいたのかもしれない。

 英検三級の合格はまだ遠く感じられた。

 それでも私は少しずつ前へ進み始めていた。

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