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家庭教師の1年間  作者: マック アダソン
第一章 高校受験の年
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③ 家庭教師との出会い

家庭教師を探す話は、その後すぐに進んでいった。

 当時の私は詳しい事情を知らなかったが、家族は受験に向けて動き始めていた。

 後になって叔母から聞いた話によると、家庭教師にかかる費用は叔母が毎月負担してくれていたらしい。

 しかし当時の私はそんなことを知らなかった。

 塾の代わりに家庭教師が来る。

 知っていたのはそれだけだった。

 二〇一三年四月、最初の授業の日を迎えた。

 私は居間のテーブルに教科書やノートを並べながら落ち着かない気持ちでいた。

 英語、数学、国語。

 これから受験まで一緒に勉強することになる教科だった。

 問題集を開いてみても内容は頭に入らない。

 時計ばかり見ていた。

 どんな人が来るのだろう。

 厳しい人だったらどうしよう。

 うまく話せなかったらどうしよう。

 そんなことばかり考えていた。

 やがてインターホンが鳴った。

 私は思わず背筋を伸ばした。

 玄関の方から家族の声が聞こえる。

 しばらくして部屋の扉が開き、一人の女性が入ってきた。

 初めて会う家庭教師だった。

 挨拶を交わし、向かい合って席に座る。

 テーブルの上には教科書とノートが広げられている。

 緊張していたはずなのに、不思議とその女性の話し方は落ち着いて聞くことができた。

 こうして私の家庭教師との一年間が始まった。

 その時の私はまだ知らなかった。

 この出会いが受験だけではなく、その後の人生を振り返った時にも思い出すほど大きな意味を持つことになるとは。

 テーブルの向こうに座ったその女性が、後に私の高校受験を支えることになる家庭教師だった。

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