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家庭教師の1年間  作者: マック アダソン
第一章 高校受験の年
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② 塾を辞める

 当時の私は、小学校五年生から通っていた塾を続けていた。

 学校が終わると、そのまま塾へ向かう。授業を受け、宿題を持ち帰り、自宅で復習する。そんな生活を何年も続けていた。

 中学三年になる頃には、それは特別なことではなくなっていた。

 学校へ行き、塾へ行き、家に帰る。

 その繰り返しが私の日常だった。

 だから、その日もいつもと変わらない話だと思っていた。

 家に帰ると、家族から塾の話があった。

 集団指導よりも家庭教師の方が合っているのではないかと塾から提案があったという。

 私はすぐに言葉を返すことができなかった。

 塾を辞める。

 その言葉が頭の中でうまく整理できなかったのである。

 小学校五年生から通い続けてきた場所だった。

 受験が近づくにつれて不安は大きくなっていたが、それでも塾へ行けばいつもの教室があり、いつもの授業があった。

 私にとって塾は勉強する場所であると同時に、生活の一部になっていたのである。

 だから突然その場所を離れることに戸惑った。

 受験を控えたこの時期に勉強方法を変えて本当に大丈夫なのだろうか。

 家庭教師とはどんな人なのだろうか。

 知らない人が家へ来るということも想像がつかなかった。

 期待よりも不安の方が大きかった。

 しかし私の気持ちとは関係なく話は進んでいった。

 家族は家庭教師を探し始め、私はその様子を見ながら、自分の日常が少しずつ変わっていくのを感じていた。

 その時の私はまだ知らなかった。

 これから出会う家庭教師が、その後の受験生活を支える大きな存在になることを。

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