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家庭教師の1年間  作者: マック アダソン
第三章 面接対策
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① 評定二・九

三年生の三者面談の日がやって来た。

 私は朝から落ち着かなかった。

 進路の話になることは分かっていた。

 推薦を受けられるのか。

 一般受験になるのか。

 その分かれ道になる面談だったからである。

私は親とともに教室へ向かった。

 いつも授業を受けている教室だったが、その日はまるで別の場所のように感じられた。

 担任の先生の前に座る。

 机の上には成績表が置かれていた。

 先生は書類に目を落としながら静かに話し始めた。

 私はその言葉を待った。

 しかし次の瞬間、その期待は崩れた。

 評定は二・九。

 推薦に必要な三・〇には届いていなかった。

 一瞬、自分の耳を疑った。

 あと〇・一。

 数字だけ見れば本当にわずかな差だった。

 しかし推薦を受けられるかどうかという意味では、とてつもなく大きな差だった。

 先生は慎重な口調で話を続けた。

 現状では推薦は厳しいこと。

 一般受験の準備を進めた方が良いこと。

 国語、数学、英語の試験を受ける可能性が高いこと。

 私は黙って話を聞いていた。

 何か言葉を返そうとしても頭が真っ白になっていた。

 三者面談が終わった後も、頭の中では「二・九」という数字だけが何度も繰り返されていた。

 家へ帰ると親から厳しい言葉をかけられた。

 なぜもっと頑張れなかったのか。

 どうしてあと少し届かなかったのか。

 今振り返れば、それは心配や焦りから出た言葉だったのだと思う。

 しかし当時の十五歳の私には、その言葉を冷静に受け止める余裕はなかった。

 悔しかった。

 情けなかった。

 そして何より、自分自身に失望していた。

 私は一般受験を覚悟するしかなかったのである。

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