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Dパート

将来的には上の指示に従って配達できるようになった方がいいですね。


「いよっしゃーーーーっ!!!ひゃほーーー!!こんな馬鹿な配達員がいて助かるぜーーー!!」


それはそれとして、上の連中は何人か死んでくれると自分は嬉しいですね。

語るだけ語る馬鹿が多いし、喋ってる時間があって羨ましいと思っております。

自分はそー思って、こーいうモノを作っておりますので。


「え?」


◇        ◇



「時代も変わっていくからな。配達員は、”この場所”じゃなくて、”積載できる量”で配達を心掛けた方がいいな」


年長者の木下がそーいう意見を口にできる辺りは、それだけの実力者であることである。

今でも昔からの配達の目安でやっている方が多くいるんですが、今は物数が減少している事実を受け止め、”積載できる量”で配達して行かないといけないと思います。

前回のパートで、新築のマンションが立ち並んできたり、嵩物の郵便物が増えてきた話をしました。それによって、昔から


”午前中にここまで行けばいい”


という目安がアテになっていません。嵩物の郵便物の多くは対面配達、置き配だとしても、ポストに入れるよりも時間が掛かります。また、嵩物の多さはまったく読めないんです。午前中の配達地域には少なくて、午後の方が多いというケースも珍しくありません。


とはいえ、その目安を分かりやすくする方法も至ってシンプルでして


「午後は対面配達するモノがなければいい」


これで大体解決できます。

人間に目があれば、大きい郵便物とそうでないモノは分かりやすい話です。


とはいえ、そんな目があってもですね。

午後に行くんだから持って行かないって方が多いと思います。それがあんまりよくねぇーなぁって事です。もちろん、2度手間ってのは理解できるんですが。

”積載できる量”で配達するというのは、全ての業務を早くする必要性があります。郵便物の多い、少ない、関係なしです。

人間、不思議なモノで。目標の決め方で成長速度が異なりますし、業務への集中力が異なってきます。



「俺や山口がよくやってるのは、いかに大ケース1つ、小ケース2つに、郵便物を詰め込めるかっていう方法。袋詰めセールのイメージが近いか?」


配達する場所は、この際、関係ありません。道順は滅茶苦茶でもいいです。

素早く用意するってのが、この積載方法のミソです。

その範囲内まで積み込めるなら、もういっそ、全部の郵便物を持ち出しても大丈夫です。逆に持てるって事は、今日の郵便物は少ないんだなーって理屈と同じです。

逆にすぐに詰め込めた場合は、今日の郵便物は多い OR 大きい郵便物ばかりだって解釈でOKです。



「出発が遅くて、配達が早い奴はまずいない。出発が遅いけど早い奴は、1度の配達で片づけてる……それを良しとするかは、別とするけれどな(昼休憩をすっ飛ばしてるが、15時~17時までは実質休憩してるとも言えるから、……内務作業は他にもあんけどさ)」



1度の配達で終わらすというのは、素人目ですとかなり危ないんですけどね。

とはいえ、こーいう配達ができる方は、物数が多くても、色んな配達手段を持っております。物数の多さで生じる、積載の悩みや配達ルートの構築などの思考がかなり速いです。それと積載している郵便物は配達しているほど、無くなっていくので、加速するように配達してくる方達です。


その1度の配達で終わらすという考え方。今はできるだけするべきだなーって考えになっているのが、


”夜間再配達”にあります。

上の言い分をド直球に言うと


「減区してくれませんか(日勤業務やった後に、夜間業務もやって)」


というのが、厳しい人手不足の現状でやっている中で問われていることであり。

配達のみを早くするというのは、非常に難しいのですが。

他の業務に関しては、工夫や頑張りなどで多少、やりやすいというのがあります。

その単純なことが、”局から配達地域の往復距離の削減”です。(作者のやってるところは、遠いエリアだからよくやるんですが)


1度の配達で終わらせるということは、2度の配達による業務の諸々を1度で済むので、ホントにデカいです。最近では燃料関係云々で、ガソリンや電気代も上がっています。

小さくとも、毎日やるとこれが蓄積していきます。

班内で協力し合えるというのが、大前提となるのですが。それは班内事情までは口は出せないですので、班内での動き。1度の配達で終わらせるための流れを記します。



1.『1度の配達で終わらせるのは、1人で十分』

全員が1回で終わらせる必要はほぼないです。



2.『1度の配達で終わらせるために、周りは”時間指定”や”午後交付の郵便物”を持っていく』

速達とかもそうですが、”時間指定”を代わりに持つことで、出発時間が遅くなってもいいようにしましょう。配達員によっては、そのようなことをせずともできる方はいます(郵便物が減ってるからね)。

とはいえ、午後に交付される郵便物は班内の誰かが持つ形にはなるでしょう。


理想を言えば、班内で一番、郵便物が少ない地域を、1度の配達で終わらせるのが理想です。(周囲への迷惑が少ない)。


3.『配達を終わらせた人は、夜間業務 OR 翌日の大区分業務』

早く帰ってくる人は夜間業務だったり、翌日の郵便物を大区分する作業に移りましょう。できることなら道順組立までするといいでしょうか(欲張りだと思いますが)。

大区分に関しては自分の地域ではなく、班内の方達の地域の大区分も含めてです。

1度の配達も大変ですが、大区分もすることを前提として周りがフォローしていますからね。



4.夜間業務の場合、勤務時間を後ろにしてあげたい

日勤者は8時からの勤務ですが、こーいう形にするのなら、できるなら9時、……上の都合で言えば、10時にして欲しいんですよね。

10時の場合、それは減区と意味が同じじゃんってなるんですが。

なんだかんだで朝から夜までの仕事が辛いのと、夜間業務はなるべく1人でやって欲しいという現場の気持ちからです。

夜間業務で残業をしないのなら、11時……11時半がマストなんですけれど。夜間再配の業務は、言っちゃうと、ギャンブル性が高すぎるんですよね。パチンコと競馬みたいなもんですよ。夜の采配の郵便物でお客様が在宅してるかどうかって。


そんな人達にも配慮するってのは、割に合わないですし。毎日、そーいう荷物が来るわけがないのでね。


5.デカい郵便は夜に行ってこいよ

車の人達にぶん投げたりもするんですが。明らかに大きい荷物は、昼間よりも夜に行った方が在宅率が高いです(会社宛てなら昼に行きますが)

クソ重たいモノは事前連絡をして、在宅しているお時間を確認したりします。

1度に詰めなくても、夜の業務のついでにやるっていうのも配達の1つです。


挿絵(By みてみん)


◇         ◇



「これはこーして、積んでいって、これもこーする……」

「………………」


積載が多いほど、積み込む時間も掛かるわけですが。

山口が大ケース3つ分の荷物を強引にバイクに載せていくやり方を見て、大抵、ドン引き顔になる。

彼の弁にはなりますが


「少ない郵便物ばっかりになれてると、祝明けの業務に響く。通常郵便が減っても、追跡郵便は爆増しているのが現実だからな(特にセール時)」


郵便物が少なくなっていくほど、沢山の郵便物を詰め込んでいくやり方も配達する方法も、素早く業務を行うという方法もしなくなっていきます。

配達員の差というか、経験で埋めていけるところを、緩みとは違いますけど。慣れといった方がいいですか。それを鈍らせるのがよくありませんね。


「基本的な積載のルールを決めておく。できるなら、急な雨にも対応できるように、開けたときに濡れにくいこの辺に配達が遅くなる郵便物を纏めておく」


傍から見ると、山っていうか……その街ごと積み込んでいる感じですかね?

キャリーケースと同じように、▲になる形の山積みは楽なんだと思います。慣れてくると、■になる形の山積みになります。たまにはみ出ます。


「前カバンなら、カバーを突き破ってもオーケーだ。定形を前カバンにいれるのは、どうなんやろって思っておくぞ(通常時はいいんだけど)」


このような山積みの郵便物で、キッチリと決められたルートというのを、出発の段階で決めるのは難しいです。考える時間が長すぎると、大事な午前中の時間を奪われることにも直結します。(道順組立も同じです)

定形の郵便を前カバンに詰めた時、ルート変更を柔軟に変えられないと思うんですよね。ようは、出発時点で、100%、正解するようなルートを組むというか、……道順組立の通りにやっているというのが、適切ですかね。

ただ、時間指定や速達が難しいんですよね(だから、班内で協力して、別の奴がそーいうのを引き受けてくれると楽なんだけど……そーいうわけにもいかないので)


全部の郵便物を用意し、出発するまでに、10時45分が締め切りってところ。

午前配・速達とかを12時まで周り切る。

そして、できることなら大きい郵便物もその時間内で配達しきる。

時間制限がなくなって、キャリーケースの蓋がしっかりと閉まるようになったら、こっちのもん。


夜間業務がなきゃ、これで


「仕事は実質、終了」


12時までに自分が定時で帰れるかどうかが分かります。(局に15時頃帰れれば、17時まで、大区分ぐらいしかする事は無いし)

午後の配達に出ないことで、局内でやっている余計なことは、班内の人間に大抵のことは任せられる(自分の誤配とかなきゃね)。



「ふーーーっ……」



生活に残業が必要な人もいるので、一概に言えないんですけれどね。帰りたい人がいるのも、会社なわけですよ。配達のような、”今日の仕事はここまで”っていう、(拘束時間じゃない)仕事に関していえば、能力は重宝されます。

こーいう積載などに関しては、正式なスキルでもないですが。あると便利です。


「ぶっちゃけさ。簡単な区に俺や木下、実(さね)、矢木を配属させる方がぜってー良いよな?できる奴を楽な区に当てた方が人件費を大きく削れるよな?」


……それは言っちゃダメだって、山口さん。

あんた等みたいに1回で配達できる奴等がそーいう班に配属すると、社内政治のバランスが大きく崩れるし、なによりミスの多さが環境にもあるんじゃないかって疑われるんだよ。



どの仕事もそうですが、集中力と注意力、警戒心も大事でして。

それを緩ませないための、こーいう積載の技術なり心構えでしてね。

決して、決してね。



郵便物が少なくなってるのに、配達員によるミスの苦情の多さにヒーヒー言ってるのは、あんた達の怠慢なんだよ。ってことを、直で言ってしまうと、もう社内で乱闘ですからね(笑)。

そのミスに対して、会議を開いたり、動画とかを見て勉強しましょうとかじゃなくて。集中しなかったら死にまーす、ぐらいのノリを持っていた方が仕事は早く正確になります。というか、夏場の酷暑なんか気持ち切ったら、あっという間に死んでしまいますからね。真冬の寒さ。春の花粉地獄もそうです。


「一番はよ」


現場に出て来ない人達が、そのヤバさについて語り始めているんですが。

聞けば聞くほど、凄く状況を舐めてるんですよね~(笑)。


遊んで金を稼げるのは、良いお仕事ですよ。


挿絵(By みてみん)


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