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また怒っていらっしゃいますか?

 ウル達一同が港へと到着し、他の部隊が乗っている軍船を待つ。港には次々と他の船も戻ってきて、アルヴェール達の乗っている船もようやく到着した。


ウルはバスケットの中に入り、それをニコラに持ってもらいアルヴェール達の帰還を港で待っていると、4人が談笑しながら船から降りてきた。

二コラのバスケットをすぐに発見したアルヴェールが手を出す。


「そっちは問題なかったか?」

バスケットを受け取りながらアルヴェールはニコラに問う。


「はい。問題ありません。お疲れ様でした。」

ニコラもそのままバスケットをアルベールに渡そうとするが、その際にニコラの顔がアルヴェールの横まで寄り、何か小言を伝えた。


それを聞いたアルヴェールは何も発しなかったが、一瞬顔が険しくなる。

しかし、すぐに切り替えてみんなに告げる。


「皆、これから報告の為MSETの支部まで行く。フラ、運転を頼む。」


フラがあいよ~とアウレウスのある方向へ歩き出し、それに続いてみんなもアウレウスへと歩き出す。

7人と1匹がアウレウスに乗り込み、移動を開始。


アウレウスに乗り込み、ウルもようやくバスケットから顔を出せた。

「皆さん、無事で何よりです!」

外では顔を出せない上、バスケットの網が細かくみんなの顔も見れなかったため、ウルはようやくといった顔で4人を出迎えた。


「ウル!お前もすごかったじゃねぇか!!さすが俺の女神様の指揮官やってただけあるわ!」

ジャンが笑顔で労ってくれた。誰の女神様かは知らないが…


シモンとロランもウルの活躍を褒めてくれた。


「で、色々腑に落ちないことがあるんだが聞いてもいいか?」

と、シモンが後頭部に自身の両手を持ってきて座席に腰かけた。


「はい。今回は視察だけのつもりだったので、皆様には色々説明できておらず、申し訳ありませんでした。」

ウルが申し訳なさそうに頭を下げる。


「いいや。別に怒ってるとかはないんだ。俺らには謎が多くて、特にジャンは全く理解できてねぇもんな?」


「アルは事前に聞いて分かったのか?あのレーザーのとか何がなんだか俺にはさっぱりだったぜ。」

ジャンは全くわからないといった顔で笑った。


アルヴェールにはレーザー銃を用意してもらう時に、可能性の話をして理解してもらっていたが、他の3人には説明がまだだったのだ。


「あれは、レーザーの屈折を測るために用意した銃だ。レーザー光は木などの物体には光を通さないが、ガラスなどの透明に近い物体は光が通るが光の屈折が生じてほんの少し曲がる。

一見、何もないように見えて実際は壁があったわけだ。」

アルヴェールがジャンにわかるように説明をしてくれる。


「そもそも、ウルは何でそんなんがあるとわかってたんだ?地下室のこともそうだが。」

ジャンはアルヴェールから説明を聞いてもやっぱりわからなかったみたいで、事前にウルが壁や地下室があることを分かっていたたことの方に興味を持った。


「事前に、申し送りの際に敵の目撃した付近にガラスが散らばっていた場所があったと報告があがっていました。

事件現場にガラスが散らばっているとなると、可能性としてはガラスを用いた何かトリック的なものがあるのではと考えてたんです。

地下室に関しては…私が前に連れ去られそうになった時に、地下室に閉じ込められたことを思い出して、今回もその可能性を考えました。」


「トリックねぇ~。特殊なガラスがあるとは思わなかったぜ。」

シモンは顎に指を置きながらうんうんと関心する。


「その…実は特殊なガラスがある可能性を思い立ったのが、カミラ様とアルのマンションへ行った日にエントランスのガラスがきれいなブルーだったんですが、エントランスのドアを抜けると内側からは透明だったのを思い出して…特殊なガラスがあるのではないかと。」


「ウルの洞察力が凄すぎて、僕だったら脳が焼け死ぬかも…」

ロランが関心と恐怖を混ぜた顔で言う。


「でもまさか、内側にあのような敵の拠点があるとは思っていなくて、皆様を危険な目に合わせてしまい申し訳ありませんでした。」


「そこは僕らの出番なんだから気にしなくていいよ!それに一日で敵を殲滅できたんだから逆にラッキーと考えなきゃ!」


「おいロラン、まだ事後処理が残っているだろうから帰れねえぞ。」

シモンはこれからが大変そうだなと言いながら隣のロランに体重をかける。


「とりあえず後は報告会議で説明すればいい。次の任務も決まってるからできるだけ事後処理はしないように大佐には頼んである。ジル、提出用の俺らの映像だけ用意頼む。」

アルヴェールはジルにそう指示すると、ウルに中に入っっておけと蓋を閉じようとする。


「え?まだ閉じないでください。私も報告用の書類をまとめたいのですが。」

ウルは仕事をさせてくれと頼むが、膝の持ち主がそうはさせてくれない。

タブレット端末まで取り上げられ、蓋を閉じられてしまった。


何か怒っている…?

ウルは自身がアルヴェールにしてしまったことを思い返していた。


やっぱりアルと呼ばなかったから拗ねているのか…?





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