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海と水の楽園~ラリマーレ~ 8

「…おい。お前、何をした?」

イサークはこの尋常ではない音の正体について問いただした。


「窪みにいた敵は殲滅できていましたので、一旦隊員を下げ、木造船をミサイルで撃破しました。

隊長方に危害が及ばないように、奥に進んでもらったのですが、そちらの交戦は問題ありませんか?」


逃走手段を破壊したということか…

「あっはっはっはっ!!」

イサークはあんなちっこい猫がこんな大胆な作戦に出るとは考えもしていなかったため、そのギャップにやられてしまった。


「ははぁ~俺には考えもしなかった作戦だ。アルヌーお前もだろ?」

イサーク部隊の指揮官アルヌー・ラグルネに問いかけ、軍船でその様子を見ていたアルヌーもあっけにとられていた。


そんなやり取りをしていた矢先、アルヴェールから敵との交戦に入ったと通信が入る。

あの大きな音のおかげで、敵もなにやら逃走ルートを変更したようだ。


「イサーク隊長、そちら側から応戦してください。」

ウルが挟み撃ちで殲滅を指示し、イサークはそれに応えるかのように道の奥へと進んでいく。

しばらくして、銃声音が大きく聞こえ始めたので、アルヴェールと通信しながら応戦に備えた。


「敵の人数把握している奴はいるか?」


「多分、5人だと思います。結構乱雑に撃ってきているので、そろそろ弾切れを起こす頃かと。」

銃声音が鳴り響く中、アルヴェールが答えた。


「よっし!じゃあ一気に殲滅するぞっ!アルヴェール一旦避けろ!」

そういうと今度はイサーク達が銃を撃ち始め、後ろを向いていた敵に銃弾を浴びせた。

すると、弾切れをおこした敵が逃げるように走り出す。が、そちらに待ち構えていたジャンが思いっきり敵を殴り倒した。1人が逃げ出すと敵の他4人も同じように洞窟の奥へ逃げようと走り出す。

しかし1人目と同様に殴り蹴られ、あっという間に敵全員を捕らえられた。

まとめ役らしき人物もいる。



「殲滅完了!」


と、イサークが全通信デバイスへ伝えると、みんな歓喜に沸いた。


「皆さんも全員無事でしょうか?」

ウルがアルヴェール達4人に通信を入れる。


「ああ誰も怪我一つしていない。」

それを聞いて、ウルも二コラとハイタッチをして喜んだ。


海側から一度下げた部隊を崖の窪みに行かせ敵の回収を海側からお願いし、事後処理は第14部隊の部下たちへの引き継がれた。

ウルたち第7と13・14の戦闘員、指揮官たちはラリマーレの大陸側の港で集合することとなった。


これから捕らえた敵から情報を聞き出さなくてはいけない為、まだまだやることはたくさんある。

アルヴェール達の無事な姿を早く見たいが、ウルたちは14部隊の軍船に乗せてもらっていたので、そのまま港まで連れて行ってもらうことになっていて、もう少しの我慢だ。

港までは1時間と少し。


移動初日からこんな激闘になるとは思っていなかったため、安堵したウルにも少し疲れが出始めていた。

それを悟った二コラが、指揮台の上に立っていたウルを抱き上げてくれた。


「すみませんニコラさん。」


「すぐ水用意するから待ってて。」

二コラが水を用意するため、抱きかかえたウルを座っていたフラの膝の上に即座に乗せた。


「わっ!?ちょっと僕無理なんだけど!!」

フラは膝に乗ったウルをどうにもできないといった素振りで両手を自身の顔の横へやり、降参スタイルになる。


「すみません!すぐどきますので。」

ウルも急に二コラに乗せられたので、慌ててフラの膝から降りようと立ち上がったが、腿の上はなかなか安定しておらず、ずるっとバランスを崩した。

それをみたフラが咄嗟にウルを抱きかかえてしまった。


「僕、猫とか触ったことないから抱き方わかんないよっ!」

フラからの意外な発言にウルは驚く。


「フラさん猫触ったことないんですか?今まで一度も??」


「こうゆう小さい生き物苦手…。」


何故といった思い出ウルは首を傾げた。


「ち、力加減とか難しいから…潰しちゃったらとか思うと…」

フラが少し恥ずかしそうに白状するから思わす笑ってしまった。


「ふふっ嫌いではないんですね。それなら安心しました。」


抱きかかえながらもフラの顔はそっぽを向いて拗ねているが、抱き方はすごく優しかった。












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