オアシス蟹
孤島のビーチを楽しんでいると、お姉さんが2人に声を掛けてきた。
「皆さん、枝を集めてもらえますか!」
2人は言われるがままにビーチにあった小枝を集めた。お姉さんはその枝に火をつけた。
「今度はみなさん、これを1つずつ持ってください」
2人は枝に刺さったマシュマロを手に取って、お姉さんの指示の元、焚火でマシュマロを焼きだした。
「そろそろいいですよー」
2人はお姉さんの合図で、自分で焼いたマシュマロを口にした。
「旨いな!」
魔王は初めてマシュマロを食べたが、ビーチで自分で焼いて食べるマシュマロは格別であった。
「本当においしいですわ! ミーさんもこればよかったのに!」
マヤはミーを置いてきたことに、少し罪悪感を覚えた。
「飲みすぎたあいつが悪いのだ! 気にするな!」
魔王はマヤを抱きしめて、慰めた。
「アツアツなところ申し訳ないですが、そろそろ戻りましょうか!」
魔王たちは再び、カヤックに乗って出発した場所まで今度はゆっくりと戻っていった。
「このツアーはまだ終わりじゃないですよ!」
お姉さんはテンション高く魔王たちを鼓舞した。
「さあ、召し上がれ! これがこのツアーの目玉、オアシス蟹よ」
お姉さんの前には巨大な真っ赤に茹で上がったカニが置かれていた。
「これはどうやって食べればいいんだ?」
魔王は蟹を食べたことがあったが、調理されたものしかなく戸惑っていた。
「こうやって食べるのよ!」
お姉さんは蟹の足を豪快にもぎ取って真ん中で追って見せた。そのままむき出しになったカニの身を頬張った!
「ん-、美味しい! 早く食べないと私が全部食べちゃうわよ!」
魔王とマヤは急いでお姉さんと同じように蟹の身を頬張った!
「旨い!」
魔王は感動した! これまで蟹に対して持っていた印象を一気に変化させた。
「蟹とはこんなに旨い物だったのか!」
魔王は一心不乱にカニの身を頬張った。
「ン―!」
マヤは何も言わずひたすら蟹を無言で貪っていた。
3人は30分ほどで巨大なカニを平らげた。
「このツアーというものに参加してよかったぞ!」
魔王はお姉さんに軽くお礼を言った。
「まだ、終わってないわよ!」
お姉さんはそういうとカニの甲羅に、お酒のようなものを注いで少し炙ってみせた。
「さあ、これを飲んで!」
魔王はお姉さんに言われるがままに甲羅に注がれた酒を飲んだ!
「おおーっ」
魔王は蟹みそと酒の絶妙なハーモーニーに感動の雄たけびを上げた!
「さあ、あなたも!」
ミーもお姉さんに再び酒を注いでもらって飲み干した。
「わあーっ!」
マヤも初体験だったらしく、感動の雄たけびを上げてしまった。
ツアーを満喫した2人であった。
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