アイス饅頭とキバッシャ
ツアーを満喫した魔王とマヤはミーがいるホテルの部屋に戻った。部屋ではミーが一人部屋のソファーに座り拗ねていた。
「おう、起きてたのか!」
魔王がミーに肩をたたいて軽く話しかけた。
「どこ行ってたのよ!」
ミーはほっぺたを膨らまして怒りを表していた。
マヤはミーのほっぺたをツンツンしながら答えた。
「カヤックに乗ってきましたわ! ミーさんのこればよかったのに!」
「・・・・」
ミーは足を抱えて、子供の様だ!
「いつまでも拗ねてないで、そろそろ行くぞ!」
魔王はミーの頭を軽くたたいて、はっぱをかけた。
「? いくって?」
ミーは、魔王の言葉にはっとして、立ち上がった!
「お前の叔父のところ行くんだろ!」
魔王は何を当然のことを今更こいつは言っているんだと思った。
「行ってくれるんだ! 私てっきり忘れてるんだと・・・・」
ミーは突然涙ぐんだ!
「はいはい、泣かないで!」
マヤはハンカチをミーに渡して、頭をなでた。まるでお姉さんと妹のようだった。
3人は部屋を出て、ホテルのロビーまでやってきた。
「あれに乗ればいいんじゃないか!」
ホテルの入口には3メートルほどの牙を生やしたトカゲのようなものが引いている馬車のような乗り物が並んでいた。このオアシス名物の牙トカゲが引く「キバッシャ」である。
3人は早速キバッシャに乗り込んだ。大きな図体のわりに揺れをほとんど感じない穏やかな歩行で、後ろに乗る魔王達は、その乗り心地に満足した!
大通りをキバッシャに乗って景色を楽しんでいた魔王の目にカラフルな建物が入ってきた。
「あれは、なんだ?」
魔王はキバッシャの運転者に声を掛けた。
「あれは、このオアシス名物のアイス饅頭です! 食べますか?」
魔王たちはアイス饅頭屋の正面にキバッシャを停めた。
「オレはこれにする!」
魔王が選んだのは、このオアシスでとれるフルーツ、パイナポーを使ったアイス饅頭であった。
「初めての触感だ!」
アイス饅頭はもちもち柔らかくも弾力があり、なおかつひんやり冷たかった。饅頭の中にはパイナポーの果汁がびっしり入っていた。
ミーが選んだアイス饅頭はプレーンだった。何も特別な味付けはされていないが、ほのかな甘さがあり、意外に人気商品である。マヤは塩であった。こちらは一部のマニアが好む味であり、女性人気が高い商品である。
3人はアイス饅頭を食べながらキバッシャに再び乗り込んだ。
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