ポイズンスコーピオン1
「あ、あの少しお聞きしたのですが・・・・」
ミーはリゾートオーナーにおじさんがいるオアシスの事を聞いてみた。
「ああ、それなら、ここから3日ほど南に行ったところだな!」
どうやらミーはかなり道を間違えていたようだ。それを聞いてミーは顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
「砂漠で遭難することは珍しくないが、そこまで道を見間違える奴には初めてあったぞ!」
ミーはオーナーに大笑いされた。
魔王たちは改めて宿泊代金を支払って客としてリゾートに止まることにした。
「だが、オーナーである2人が、あんなところで何してたんだ? おかげで助かったが!」
魔王が出されたフルーツを頬張りながらオーナーに尋ねた。いつの間にか魔王はサングラスまでしていた。どうやら初めてのサングラスをかなり気に入っているようだ!
魔王は信長時代から新しいものに目がなく、南蛮の鎧やマントを好んで使用していた。
このリゾートでも初めてのサングラスだけでなく、水着やプール等これまで知らなかったものに出会って、旅に出てよかったと心から感じていた。
「最近ポイズンスコーピオンが砂漠に出ると客からクレームが多くて、パトロールしていたんだ!」
オーナーはそのせいで客足が減っていて困ってるようだった。本来ならこのシーズンは満室になるのが常だったが、今は客室の半分が空室との事だった。
「助けてもらったお礼だ、おれたちが退治してやろう!」
ミーが驚いた顔をして魔王を見た! ホテルのためにも魔物退治をすること自体はミーも大賛成だったが、これまでの魔王の言動から自ら人助けするなど考えられなかった。
「それはありがたい!」
オーナーは宿泊代金や食事代を無料にするからぜひお願いしたいとの事だった。魔王はこのリゾートが非常に気に入っていた。しばらくここに滞在するためにも、オーナーの機嫌を取ろうと思っただけだった。
プールでしばらく過ごしたのち、魔王たちは早速ポイズンスコーピオン狩りに向かった。
「なによ、これー!」
ミーは一人叫んでいる。
魔王とマヤはラグダという大きなこぶが3つある動物のこぶの間に乗っている。
「この生き物は初めて見るな!」
魔王はマヨに語りかけた。
「私も初めて見る生き物です」
ラグダはこの砂漠にのみ存在する生物で、ほとんど水を飲む必要がなく機動性に優れているため、砂漠では重宝されているとの事だった。
「私を無視するな―」
相変わらずミーは叫んでいる!
ミーは魔王達が乗るラグダの前を紐でつながれて歩いていた。
ポイズンスコーピオンは若い女性が大好物だった。特にエルフ種の女性はポイズンスコーピオンにとっては最高のご馳走との事だ。
ミーは釣りでいう餌として、砂漠を歩いているのだ。紐でつながれているのは、いざという時、魔王が紐を引いてポイズンスコーピオンの食料になることを防ぐためであった。
「ほら、どんどん歩け!」
ポイズンスコーピオンたちは汗の臭いで寄ってくるらしく、ミーは砂漠に歩いて汗を垂らしていた。魔王とマヤはサングラスをかけ、幅広の帽子をかぶりながら、ホテルもらった高級ドリンクを飲んでいる。
いつもお読みいただきありがとうございます。




