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エルフ

「嫌だ!」

 魔王は即答した!


「ちょっと! 嫌って何よ! こんなにかわいい乙女が頼んでるのに」

 土下座していた女は立ち上がって、魔王を指さして激怒している。


「めんどくさい奴だな、誰と戦ってほしいんだ!」

 魔王はつい聞いてしまった。


「! 私の妹よ!」

 女は魔王が突然反応してくれたことに気づいて見逃さなかった。

 女の話では、父が亡くなって跡継ぎ争いになり、母親違いの妹のグループが突然自分を襲ってきたのだという。女は何も持たず逃げ出してきたのだという。


「そうか、頑張れよ!」

 魔王は自分自身の過去も含めて、よくある兄弟姉妹の争いだと、興味を持たなかった。


「もういいわ!」

 女はそんな魔王の態度に諦めたようで、振り返り、被っていたフードをとって立ち去ろうとした。


「ちょっと待て!」

 今度は魔王が女を呼び止めた。

「その長い耳はなんだ?」


「耳? ああ、私はエルフだからね!」

 女は特に珍しくもないことを、それほど驚いているのか不思議だった。


「エルフ? お前の国はみな、そんな耳をしてるのか?」

 魔王は興味津々だった。


「そうよ! あなたエルフ知らないの? 私たちは耳が長いだけじゃなくて寿命が数百年あるのよ」

 女は魔王にエルフの基本的なことを話した。


「そうか! わかった! お前と一緒にエルフの国へ行って妹を殺してやる!」

 魔王は新しい物や人を見るのが大好きだった。


「あ、ありがとう! だけど妹を殺すのはやめて! 私は話し合いたいの!」

 女は突然の魔王の態度の豹変に困惑しながらも、希望が見えてきたことで顔が明るくなった。


 詳細はおいおい話をすることにした2人は、魔王の乗っている馬でエルフの国へ向かうことにした。

 女の話ではエルフの国へは馬や船で移動したとしても2週間以上はかかるようだ。


「私の名前は、ミーよ! あなたの名前は?」

 女は長い旅を続ける仲間として当然のように自己紹介した。しかし魔王は困った・・・・自分の名前を知らなかったからだ! そもそも魔王に名前などあるのか! 魔王は悩んでしまった。


「オレの名前は・・・・まお・・・・」

 魔王は言いよどんでしまった。


「よろしくね、まお!」

 魔王の名前はマオに決定したようだ! 


「お、おう・・・・」

 魔王も、まあいいかと、マオを認めたようだ。



 いつもお読みいただきありがとうございます。

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