自由の旅へ
「さらばじゃ、爺!」
魔王はたこ焼き屋の前に止めてあった馬に乗り、一人去っていった。
「やはり織田信長とはおもしろい男じゃ」
国王は去り行く魔王を眺めつつ、たこ焼きを頬張った。
「魔王様は? 魔王様はどこですか?」
魔王がいないことに気が付いたプリヒスは国王に尋ねた。
「さあな、奴なら旅に出るとか言っておったの!」
国王は笑いながら答えた。
「魔王様――――っ!」
プリヒスは魔王を追って駆け出していってしまった。
「おーいっ、そっちじゃないぞ・・・・まあいいか!」
「それよりも、ここからどうやって帰るんじゃ・・・・」
国王は魔王城の目の前で独りぼっちにされてしまった。
「初めてだな! こんなに自由な気分は!」
魔王は何もかもから、解き放たれて、一人世界を巡る旅に出発した。
「だだだだだだっだだっだだだ!」
魔王の前を一人の女が駆け抜けていく。
「なんだ、あいつは?」
魔王は馬を止めてぽかんと口を開けてみている。
「ざざざざざざざっ」
今度は数人の男が魔王の前を通り過ぎていった。
魔王はなんだか気になって男たちの後をついていった。
「貴様たち!性懲りもなくこんなところまで追ってきおって!」
女は立ち止まり細身の剣を抜いた!
「お前が生きているとまずいからな!」
男たちも剣を抜いた。
「キンキン」
女は男たちに剣を振るうが簡単に弾かれてしまった。
「女一人に卑怯な!」
女は剣を弾かれて倒れこんだ!
「ヒヒヒーン」
魔王が乗っている馬が泣き声をあげた。
「だ、誰だ!」
男たちは突然現れた男に警戒して剣を向けた。
「われらの邪魔をするか!」
「ただの通りすがりだ! 気にするな」
魔王は見知らぬ者たちの争いに興味がなかった。
「おい、乙女が襲われているのに知らぬふりとは、男なら助けぬか!」
女は魔王に助けを求めた。
「まあ、頑張れ!」
魔王は馬を前に進めた。
「待てっ! 見られたからには生かしてはおけぬ!」
男たちは魔王を取り囲んだ!
「やれやれオレはこれから自由の旅に出るのに忙しいのだ!」
魔王はとてもめんどくさそうだった。
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