毛利軍消滅
羽柴秀吉率いる織田軍は淡路島を経由して四国を目指していた。その数およそ3万。
時を同じくして吉川元春率いる毛利軍2万5千も瀬戸内海を四国に向かっていた。
長曾我部元親は突然の侵攻に驚き秀吉に書状を送った。
「殿、また長曾我部からの書状でございます」
秀吉の傍らにいた黒田官兵衛は矢継ぎ早に届く元親からの書状をひらひらとさせながら秀吉に見せている。
「さすがに焦っておるようじゃな!」
秀吉は魔王化してしまった信長に対抗するために四国を確実にとるため毛利と連携していた。
その時、秀吉の陣に早馬がやってきた。
「何事じゃ!」
黒田官兵衛は、これまでの長曾我部からの使者と違い息を切らし血相を変えていることに何事か起こったのだと即座に判断した
「毛利軍が壊滅しました!」
使者は思っていないことを伝えた!
秀吉、官兵衛を含め、その場にいた全員が立ち上がって使者の方を睨んだ。
「壊滅とはいかなることじゃ! 長曾我部か!」
秀吉は思わず叫んでしまった!
毛利をこの短期間に壊滅させる軍など考えられなかった。長曾我部はそもそも四国から出ていない、出ていたとしても長曾我部軍が毛利軍に勝つことは難しいだろう。他には島津あたりだが、九州から瀬戸内にいる毛利を攻めることなど不可能だろう。
他に考えられるとすれば、信長だ! しかし魔王化したといっても、安土城にいる信長が瀬戸内の毛利を撃つこと等、物理的に不可能である・・・・
秀吉軍は四国に進軍することなく淡路にとどまることになった。毛利軍の壊滅の真相を確かめるためだ。
調査隊の責任者は黒田官兵衛であった。官兵衛は毛利軍が壊滅したという瀬戸内に来ていた。確かに毛利軍はどこにも見当たらない。ただ、兵糧や、武具など毛利軍の痕跡はあたらこちらに残っていた。
官兵衛は毛利軍の壊滅を目撃したという地元の漁師の話を聞くことになった。
「そなたが見た事を話せ!」
漁師は焦燥しきっており何かに怯えているようだった。
「と、鳥が・・・・大きな鳥が・・・・」
漁師はぼそぼそと意味の分からない話をしているだけだ。
「こいつは何を言っておるのだ! もっと話の通じるものはおらぬのか」
黒田官兵衛は苛立っていた。毛利軍が突然消えた原因が全く分からなかったからだ。
「農民たちが、大きな鳥が飛び立ったという話をしておりました」
兵士の1人が官兵衛に伝えた。
「また、鳥か!」
数万の兵が突然消えるなど、神隠しとしか考えられなかった。
その後も官兵衛は徹底的に農民や漁師の話を聞いた。どの話にも鳥が出てきた、中にはトカゲというものも・・・・
結局、黒田官兵衛は確かな答えを確認できずに秀吉のところに向かった。
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