温泉を掘り始めました
ゴーレムたちはすごかった。ひとかきで1メートルほどの土を掘り起こした。
「お前たち、なかなかやるな!」
魔王は初めて見るゴーレムたちの働きぶりに満足した。魔王とプリヒスは夕方になって魔王城に戻ってきた。
「やつらは、休まなくてもよいのか?」
魔王はプリヒスに問いかけた。
「はい、ゴーレムたちは魔王様の指示で、温泉が完成するまで働き続けます」
プリヒスはあっさりとひどいことを言った。
「そ、そうなのか・・・・」
ブラック上等の元信長である魔王ではあったが、このプリヒスのどSっぷりにはかなりひいてしまった。
「どうせ作るなら巨大な温泉を作って、その周りに街を作っていきたいと思っている!」
魔王は自分の街づくりの夢を思い浮かべながら、少しにやついていた。
「魔王様、町づくりとは何を進めていけばよろしいでしょう」
プリヒスは人間の町など作ったことがなかったので、全く先が見えていないようだ。
「まずは、大通りを作るぞ! その通りは誰でも自由に商売をすることができるようにする。 そうすれば自然と店ができて人も増えるだろう」
魔王は手とり足取りプリヒスに教えている。
「なるほど、では私が商人を何人かさらってきましょう!」
プリヒスはまだまだ分かっていないようだ。
「そうではない、お前の言うようなことをしても長い目で見れば人は集まらないぞ!そのようなことをしなくても人が集まるシステムを作らねばならん」
魔王とプリヒスが今後の街づくりについて語っていると、なにやらゴーレムが騒いでいるようだ。
「魔王様、もしや温泉が出たのでは!」
プリヒスは慌てて立ち上がった。
「いや、いくら奴らでも少し早くないか・・・・」
魔王は半信半疑であった。
魔王とプリヒスは転移してゴーレムの作業場に向かった。
ゴーレムたちは何やら大騒ぎしていた
「おお、魔王様温泉が!」
プリヒスは笑顔を見せた。
「これは、おそらくただの水であろうな! まあ井戸を掘りあてたのだろう」
魔王は冷静だった。
「女、温泉は焦ってもいいものはでない! やつらに任せてじっくり待つとしよう」
魔王も少しがっかりしていた。
そんな魔王の顔を見て、軽率にはしゃいでしまった自らをプリヒスは責めた。
「女、この世界に海はあるのか?」
魔王はふと質問した
「もちろんでございます」
プリヒスは魔王がまた何か面白いことをやるのかと期待した。
「よしでは明日海に行くぞ」
魔王とプリヒスは温泉堀をゴーレムに任せて、海に向かうのだった。
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