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これは魔法の書です。  作者: わおん
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2607/2643

2607

嫁の必死の回復魔法が、魚に向けられて居る。


しかし、治したいのは、夫である。



現在、夫の腹部には、直径3センチの枝が刺さって、


背中まで、突き抜けて居る。



すると、その枝が、ゆっくりと、


引き抜かれる様に、移動を始めた。



通常、回復魔法に、その様な効果など無い。


つまり、新た成る魔法が発動して居るのだ。



一方、彼女の弟子である見習い少年は、


彼女に、回復魔法を送る。



すると、それを見ていた、彼の弟は、


兄の背中に向けて、回復魔法を送った。



これが、どの様な効果を生むのか?


周囲も、参加を考えたが、過剰な連鎖に危機感を覚え、


協力する事は出来ない。



その間も、枝が抜けて行く。


その為、周囲の者の無意識が、枝が抜ける事を求める。


それが、念と成り、枝に集中して居る。



つまり、この現象は、周囲の念力なのでは?


その様な事を、自覚する者が、現れた。



すると、その移動速度が増してしまう。


結果、誰かの号令によって、


「ゆっくりと抜くんだ!」と周囲の全員に、伝わる。



そして、1時間後、枝は抜け、


その瞬間、大出血が始まる。



と思えるのだが、初期の段階で、


背中側の、傷口からは、血が出て居ない事実。



これは、嫁の無意識が、


そちらの回復を優先した為なのか?


しかし、直径3センチの貫通傷が、


閉じるモノなのか?



これも、我々の無意識なのでは?


枝を引き抜く念力同様、傷口を、閉じる念力が、


彼の背中の穴を閉じたのでは?



つまり、出血は止められる。


閉じたのだから、回復魔法の効果も高まる。



その思いが、周囲に伝わり、この日、


彼らは、念力を得た。


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