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これは魔法の書です。  作者: わおん
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2606/2645

2606

ケガ人に、回復魔法を送っても、


その効果に、制限がかかる事実。



それは、ケガ人を、過剰な回復魔法で、殺さない為の、


無意識が関係して居る。



だが、その傷の上に、魚が乗って居た場合は?


魚は、水が無いので苦しむ。



その光景を見ながら、魚に向けて回復魔法を送る。


しかし、術師の目的は、ケガ人の方である。



結果、無意識のコントロールによって、


魚に生命維持と、ケガ人の助けが、同時発動する。



つまり、制限が消え、


必要な分量が、ケガ人に届くのでは?



冗談の様なアイデアだが、


重症の夫は、通常の回復魔法で、治る見込みは無い。



そして、アイデアを出した子供は、回復術師見習いである。


無責任な発言にも思えるが、彼も真剣である。



一方、彼の弟が、池から、魚を獲って来た。


どうやら、彼らは、以前から、この様な場合を想定して、


考えて居たらしい。



その為、その後、段取り良く、傷口に、大きな葉っぱを乗せ、


その上に、魚を置いた。



魚は、上手い具合に固定されて居る様で、


落ちる事は無い。



もう、迷って居る段階では無かった。


その為、重症者の嫁は、夫の上の魚に、


必死の回復魔法を送った。



魚に、回復魔法を送っても、


水の中で、エラ呼吸が出来ない事実に変化は無い。



だが、酸欠の衰弱(すいじゃく)は、軽減される。


一方、嫁の本心は、夫の回復である。



その為、魚に回復を送りながらも、


その思いは、夫に向かう。


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