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現在、1時間目、数学の時間。
しかし、僕は、先生の話など、
まるで聞いていない。
それ所では、無いのだ。
藤崎さんが、
先輩ヴァンパイアである可能性。
そもそも、僕を、
ヴァンパイアにしたのは、
藤崎家である可能性。
つまり、藤崎さんは、
僕には、察知出来ない何か。
その様な能力を使い、
僕の動きを察知していて、
毎朝、登校時に、偶然を装って、
僕と遭遇している?
しかし、その場合、
疑問もある。
なぜ、魅了を、
使わないのか?
僕は、魅了を使った事が無い。
その為、僕は、
魅了を使えるのか?
それは、不明である。
しかし、藤崎さんが、
先輩ヴァンパイアなら、
魅了を使えるのでは?
それを使えば、
僕など、簡単に操作出来るのでは?
事実、僕は、ひい・お婆ちゃんの、
お通夜の後、吸血女に、
魅了されて、血を吸われたのだ。
と考えた場合、
魅了は、血を吸う時の、
専用の能力なのか?
つまり、先輩ヴァンパイアでも、
後輩ヴァンパイアを、
都合良く操作する事は、
出来ないのか?
血を吸う為の、限られた時間。
相手を無抵抗にする。
それが、魅了なのか?
と考える事も出来る。
しかし、日曜日、
河川敷に行った時、
操作されたら?
日曜日には、藤崎さんの、
お父さんも来る。
その時、眠らされ、
車に乗せられ、組織に連行される。
でも、僕は、藤崎さんと、
河川敷に行く事を、
両親に伝えて行く。
結果、僕が、行方不明に成った場合、
藤崎さんが、疑われる。
しかし、その程度、簡単に、
言い逃れ出来る?
河川敷からは、別々に帰りました。
と言えば、それで済む事である。
この時、僕の中では、
藤崎さんは、完全に敵側の人間として、
認識されていた。
結果、1時間目を終わり、
2時間目前の休み時間。
僕は、
ヴァンパイア・ハンター作戦を、
実行した。
藤木さんが、僕の所に来ようとする思考、
それを、僕は消し続けた。
これにより、藤崎さんは、
僕の所には、来なかった。
すると、不安に成る。
『本当に、来ない・・・
もしかすると、藤崎さんは、
普通の人間なのか?
それとも、僕を油断させる芝居?』
藤崎さんが、僕の所に行かないので、
一部の生徒が、不思議に思う。
その感情も、消失させる。
僕は、感情を消失させる術は、
卑怯だと思う。
しかし、現在、僕は、
ヴァンパイアを、どうにかする組織。
通称・藤崎一族に、
命を狙われている可能性がある。
もし、それが、僕の妄想であれば、
それなら、それで良い。
しかし、藤崎さんは、
異常なのだ。
もし、組織では無いなら、
なぜ、僕にグイグイ来るのか?
もし、藤崎さんが、
ブスだったら?
馬鹿にされる存在だったら?
僕に対する、藤崎さんの行為は、
迷惑行為と、
理解して、もらえるだろう。
ところが、藤崎さんは、美人なので、
周囲からは、まるで、僕が悪い様に、
認識されている。
昨日、
藤崎さんの告白を断り、
デートの誘いを断った事で、
周囲からは、
「可愛そう・・・」
などと、藤崎さんに同情する声まで、
出ていたのだ。
では、もし、
僕が、圧倒的なイケメンで、
藤崎さんが、ブスなら?
周囲の女子は、
藤崎さんを呼び出して、
ボロクソ言うハズである。
つまり、正義など、
身勝手な価値観であり、
僕にとっては、僕を守る事が、
正義なのだ。
だから、僕は、
藤崎さんを、拒絶した。
すると、2時間目目前、
藤崎さんは、廊下に出て、
どこかに行った。
その後、先生が、
藤崎さんの荷物を回収。
藤崎さんは、早退したらしい。
結果、どう成ったか?
僕と、同じ小学校出身者が、
僕に、恐怖したのだ。
朝の、ホームルーム前、
僕に暴言を吐いた井野辺は、
突然倒れた。
そして、そのまま、早退。
そして、今、藤崎さんが、
早退した。
僕の同級生なのだから、
全員、中学1年生である。
その為、まだ幼稚であり、
僕の呪い?
そんな事を、考えている様である。
完全な濡れ衣である。
しかし、本当に、
濡れ衣と言えるのか?
藤崎さんの不調は、
僕が、藤崎さんの感情の、
消失を繰り返した結果である。
藤崎さんが、
僕の事を考え、行動を開始する前に、
その感情を消す。
しかし、藤崎さんは、
10秒後には、再び、
僕の事を考え、
行動を開始する感情が、芽生える。
そんな訳で、僕は、
感情消失術を、連続して使ったのだ。
もし、藤崎さんが、
普通の人間なら、
その精神にダメージ・・・
『後遺症が出るのでは?』
僕は、自分が、取り返しの、
つかない事をした可能性に、
恐怖した。
『藤崎さん、大丈夫だろうか?』




