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僕は、自分の幼稚性を理解している。
だから、僕が、
ヴァンパイアに関して考え、
恐怖している事の多くは、
妄想である。
それは、理解出来る。
そもそも、
ヴァンパイアを生み出し、
活動させる組織の実在など、
実在するとは、思えない。
しかし、先程、
藤崎さんは、井野辺を、
一撃で倒した。
その時、教室には、
大勢の生徒が居た。
ところが、
その出来事に、気づいていない。
なぜ、そんな事が出来る?
と成ると、藤崎さんも、
ヴァンパイア?
何らかの方法で、
適合者を探し、
ヴァンパイアを増やしている?
そんな馬鹿な・・・
と思う反面。
もし、それが、事実なら?
実際、僕は、
ヴァンパイア化している?
かも知れないのだ。
僕は、太陽光を浴びても、平気だし、
血液を求めない。
その様な訳で、僕は、
自分が、ヴァンパイアである事に、
自信が持てない。
しかし、
僕が、知っているヴァンパイアとは、
架空の話である。
元々は、ある貴族が、
戦略として、残虐な行為を行った。
その人物の名前が、
ヴァンパイア伯爵。
そして、ヴァンパイア伯爵が、
化物の様に噂され、
それが、ヴァンパイア伝説の、
元に成ったらしい。
しかし、その後、
十字架、ニンニク、
太陽光、心臓に杭。
そんなモノは、
誰かが考えた設定である。
つまり、事実では無いのだ。
では、もし、
ヴァンパイア的な存在が実在して、
仲間を増やしているなら?
適合者が少ない為、
過剰に増える事は無いが、
一応、存在しているなら?
その場合、なぜ、仲間を増やす?
藤崎家が、
僕を、ヴァンパイアにして・・・
で、どうする?
例えば、僕を食べる?
そうする事で、
ヴァンパイアの寿命が延びる?
僕は、エサ?
と考えてみるが、
これこそ、僕の妄想である。
しかし、ヴァンパイアが、
仲間を増やして、
何の得がある?
人に知られると困る存在が、
仲間を増やす事で、
人間に、その存在が知られる。
そのリスクを考えた場合、
なぜ、僕を、放置している。
僕の、傷の回復は、速い。
それを、知られる危険性がある。
そして、猫を、眷属にした。
つまり、僕は、すでに、
バレるリスクを、犯している訳である。
そんな僕を、放置して、
どうするつもりだ?
と考えた場合、
組織など、存在しない?
全ては、僕の妄想?
しかし、では、
藤崎家の猫は?
僕が、猫を眷属にしたタイミングで、
藤崎家でも、猫を飼う。
これは、警告なのでは?
我々は、お前を監視している。
お前が、猫を眷属にした事を知っている。
もし、目立った事をしたら、
お前を殺す・・・
その様な、意図があるのでは?
事実、僕は、その様に考え、
怯えている。
これによって、
藤崎家、組織?
その警告は、効果を発揮している。
では、今度の日曜日、
藤崎さんとのデート?
それを受けるベキか?
行くと、どう成る?
河川敷で、ロングボード、
つまり、長いスケートボードに乗る。
藤崎さんは、横浜出身で、
お父さんは、サーフィンが出来る。
その為、オフシーズンの陸トレとして、
ロングボードに乗るらしい。
結果、藤崎さんも、
その影響で、遊び程度には、
乗れるらしい。
しかし、寝屋川市には、
ロングスケボーで遊べる環境など無い。
淀川の河川敷は、
基本、自動車は、通らないが、
一応、道である。
サイクリングを楽しむ人も通る。
そんな訳で、僕は、
それを理由に、
藤崎さんの誘いを断っている。
では、この断りを続けた場合、
藤崎さんは、次の行動に出るのか?
河川敷作戦が、無難。
しかし、それが上手く行かない。
結果、強行作戦に切り替える?
つまり、日曜日のデートを断ると、
僕は、組織から襲撃を受けるのか?
その場合、僕の能力は機能するのか?
『無理だ・・・』
僕は、初心者ヴァンパイアである。
そんな僕にも、人の感情を消失させ、
その行動を阻止する能力がある。
つまり、ある意味、
人を、操作出来るのだ。
と成ると、ベテラン・ヴァンパイアには、
それ以上の事が出来る。
僕を、コントロールして、
洗脳して、僕をエサとして、
少し、食べる?
そして、僕を、回復させる?
そして、再び、少し、食べる?
つまり、僕は、殺されないが、
今後、エサとして、
時々、食われる?
その様な危険性も、考えられる。
全てを、妄想と、考えていた場合、
取り返しのつかない事に成る。
事実、僕には、
特殊な能力があるのだ。
そして、僕に出来るなら、
僕以外にも、
それを、使える者が、
存在しても、不思議では無い。
しかも、それは、
僕よりも、経験豊富な可能性。
例えば、藤崎さんが、
ヴァンパイアで、
すでに100歳だったら?
登校時、毎回、
同じ場所で、遭遇する。
僕は、自分の能力によって、
それは、偶然の出来事と、
判断している。
しかし、もし、藤崎さんが、
上級ヴァンパイアであった場合は?
僕の能力よりも、
優れた能力。
それによって、僕の能力では、
探れない。
その様な事が、可能なのでは?
それなら、納得出来る。
5日続けて、
曲がり角から出た瞬間、
完璧なタイミングで、
藤崎さんが、僕と、並んで、
歩く事に成る。
それが、偶然、起きる訳が無い。
僕が、家を出る時間には、
毎回、数分程度の、ズレがあるのだ。
つまり、藤崎さんは、
上級ヴァンパイア?




