表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
これは魔法の書です。  作者: わおん
1108/2514

1108

子猫を、拾った場合、


覚悟が必要である。



残酷な様だが、


数日で亡くなる可能性がある。



その為、猫の為に、


色々買っても、


使えない可能性がある。



昨日、ペットショップの夫婦は、


その様な事を、パパと、僕に、伝えて、


本気で、僕たちの事を、


心配してくれた。



しかし、僕は、違う。



僕は、堕天使であり、


残酷な存在なのだ。



現在、登校中。



いつもの様に、藤崎さんが、


僕と並んで歩いている。



そして、そんな藤崎さんも、


昨日、子猫を拾ったらしい。



だから、僕は、


藤崎さんに、嫌われる為に、


ズケズケと言ってやった。



「拾った猫って、


簡単に死ぬ事があるんだ・・・


だから、心の準備は必要だよ・・・」



僕は、自分が、悪魔の様に思えた。



ところが、藤崎さんは、


ダメージを受けていない様子で、


「大丈夫、昨日、お母さんが、拾って、


そのまま、動物病院に連れて行って、


検査を受けて、今、病院に居るから、


今日、母が、迎えに行くの」



どうやら、健康上の問題は、


無かった様である。



『よかった・・・』



僕は、直ぐに、泣きそうに成る。



どうすれば、泣き虫を、


克服こくふく出来るのだろうか?



そんな、こんなで、


教室に着くと、不快な感情が、


接近して来た。



井野辺いのべである。



彼は、僕を嫌っている様だ。



そして、井野辺は、


藤崎さんの事が好きだ。



つまり、井野辺は、


僕が、藤崎さんと居る光景が、


嫌なのだ。



その為、僕に、


喧嘩を売りたい様である。



そんな井野辺が、僕に言った。


「おい、裁判、お前、殺されかけったって、


本当か?」



井野辺は、


僕とは別の、小学校の出身なので、


昨日、僕の発言を聞いた後、


誰かに詳細を、教えてもらった様である。



この状況に、お調子者の木村が、


恐怖を感じた。



木村以外も、


僕と同じ、小学校だった生徒から、


大きなストレスを感じる。



彼らは、僕が怖いのだ。



僕の異常性を、知っているのだ。



おそらく、井野辺は、


その事も、聞いたのだろう。



しかし、僕の身長は、


148センチ。



それに対して、井野辺は、


170センチ。



そんな訳で、


僕は弱い、楽勝・・・



その様に考えている様だ。



事実として、


それは、間違いでは無い。



格闘において、身長の差は、


力の差である。



しかし、井野辺は、知らない。



僕は、格闘などしない。



殺すのだ。



卑怯ひきょう残酷ざんこく


警察に捕まる。



そんな事など関係無い。



事実、同じ小学校出身者が、


今、恐怖を感じているのは、


それなのだ。



もし、井野辺の家が、


火事に成ったら?



必要なのは、戦う事では無い。



排除はいじょする事なのだ。



しかし、井野辺は、


そんな事とは、思っていない。



殴れば勝てる相手。



その様に僕を、見下し、


勝った気でいる。



その為、井野辺は、


さらに言い放った。



中二ちゅうに


馬鹿みていな、名前だな、


キラキラが調子に乗るなよ!」



と次の瞬間だった。



自分の机に、荷物を置いた藤崎さんが、


僕の方にやって来た・・・



と思ったら、井野辺に、


ビンタをした。



しかし、これは、


本当にビンタだったのか?



掌低突しょうていつき』



僕でなければ、見逃してしたハズだ。



事実、周囲には、


死角だった様で、


藤崎さんが、何をやったのか?



誰も気付いていない。



一方、井野辺も、


自分が、何をされたのか?



全く解らないまま、


脳震盪を起こして、


その場に倒れた。



その際、机の角で、


背中を、えぐる様に、


崩れ落ちた。



痛そうである。



しかし、藤崎さんは、


そんな井野辺に対して、



「おい井野辺、お前のやっている事は、


いじめだよ! 調子に乗るな!」



と言い放ったのだ。



いつも、僕を、


いじめている、藤崎さんにも、


聞かせて、欲しい・・・



そんな僕の、願いは、


藤崎さんには、通じる訳も無く。



「中條中二くん、辛かったでしょ、


よし! ハグしよう」と、



藤崎さんは、僕に向かって、


両手を広げた。



そんな藤崎さんの発言に、


周囲からは、笑いが起きる。



その直後、井野辺は、意識が戻ったのだが、


何が起きたのか、解っていない。



そのタイミングで、


クラスで、笑いが起きた。



これは、藤崎さんのハグ発言に、


笑った声なのだが、


井野辺は、それを知らない。



結果、井野辺は、顔を赤くして、


立ち上がり、廊下に逃げようとして、


再び転んだ。



結果、今度は、井野辺を笑う声。



その日、井野辺は、早退した。



僕が言うのも、何だが、


現代の子供のメンタルは、


大丈夫だろうか?



井野辺は、このまま、


ひきこもりニートに成るのでは?



そんな心配をしていると、


藤崎さんは、いつものポジションで、


僕の顔を、のぞき込む。



つまり、机に向かう僕の右横に、


しゃがみ込んで、僕の顔を、


観察するのだ。



顔が、近い・・・



藤崎さんは、猫の話が、


したい様である。



僕に、猫を、飼った事はあるか?



名前は、何が良いと思う?



など、僕が、うっかり返事しそうな事を、


的確てきかくに聞いて来る。



しかし、僕は、無視した。



僕は、堕天使なのだ・・・



そんな事を考えていると、


授業が始まった。



1時間目、数学、


僕は、授業など、聞かずに、


藤崎さんの事を考えていた。



藤崎さんは、一体、何者なのか?



ネコ太郎を飼い始めた事で、


僕は、自宅で、ヴァンパイアの事を、


忘れる事は無く成った。



そして、今日、学校に行く時、


ネコ太郎の見送りを受けた。



結果、僕は、登校中、


ヴァンパイアの事を、考えながら、


登校していた。



しかし、


藤崎さんと、遭遇する曲がり角、


僕は、僕に向けられる感情を、


感知しなかった。



つまり、その時、


藤崎さんは、僕の事を考えていなかった。



つまり、待ち伏せなどせず、


普通に、歩いていた訳である。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ