第2巻 第3話 「表裏一体の二人」 パート1
彼らは似た者同士ではなく、必要性ゆえに結ばれた。一方は戦うために、もう一方は見通すために鍛え上げられたからだ。彼らは背中合わせの盾となり、強き腕が知略を守り、鋭き眼光が歩むべき道を導いた。友の背を守ることは自らの命を守ることだと悟ったとき、二人は一つの意志となった。刻一刻と流れる冷徹な時の審判のもと、分かつことのできぬ、表裏一体の二つの面として。
別の大陸の片隅で、冒険者ギルドの木製の扉が勢いよく開け放たれ、酒場の重苦しい静寂が破られた。そこに現れたのは、ヴィクターとその探索チームだった。彼らは皆、疲労困憊の様子で足を引きずり、地下の泥にまみれた服をまとっていた。エネルギーなど微塵も残っていない彼らは、蓄積された疲労のあまり、椅子に倒れ込み、テーブルに上半身を投げ出した。
ヴィクターとスリーは一つのテーブルに、女性陣はその隣のテーブルに崩れ落ちるように座った。彼らのあまりにも無惨な姿を見て、店内にいた他の冒険者たちは飲んでいた酒の手を止め、困惑した様子で彼らを見つめた。ギルド内には、すぐにざわめきが広がった。
「なんだ、あのひどい汚れようは?」
「一体外で何があったらあんな姿になるんだ?」
騒ぎに気づいたギルドの屈強な受付係の男が、眉間に皺を寄せながら心配そうに彼らに歩み寄った。
受付係:「おい……お前たち、一体何があったんだ?」
ヴィクターは、刻み込まれた極度の疲労に耐えながら、必死に顔を上げた。
ヴィクター:「……まさにそれを報告しに来たんだ。森で見つけたことについて話さなければならない」
長い、疲れ切った会話の末に、ヴィクターは冒険のすべてを詳細に語った。洞窟の崩落、遭遇した敵、リョウの不可解な失踪、そして地上への逃走まで。ギルドの受付係は腕を組み、事態の深刻さを噛みしめた。
受付係:「なるほど……そういうことだったのか」
ヴィクター:「ああ、そうだ。今話したことが、信じがたい狂気じみた内容だということは分かっている。だが、私の名誉にかけて、すべて真実だと誓う」
受付係は重々しく頷き、手で制して彼らを落ち着かせた。
受付係:「そんなことは気にするな、ヴィクター。明日、経験豊富で高ランクの探索チームを崩落現場に派遣し、調査させる。今はとにかく、お前たちが必要なのは休息だ。この通りを真っ直ぐ行って右に曲がり、二つ目の通りを下ればすぐそこに宿屋がある」
ヴィクター:「感謝する……そうさせてもらう。本当に助かるよ」
残されたわずかな力を振り絞り、ヴィクターの一行はゆっくりとギルドを後にした。
扉が閉まると、受付係は一人、酒場の真ん中で動かずにいた。語られたばかりの、ファンタジーでありながら恐ろしい体験談を細部まで分析しながら、思考の海に沈んでいた。話は魅力的だったが、同時に、この地域の安全を揺るがしかねない非常に混乱し、警戒すべきものだった。男は顎をさすり、暗がりの中で独り言をつぶやいた。
受付係:「時空間を改変する魔法か……そんな途方もない与太話、何十年も聞いたことがなかったな」
蛇の村の地平線から、ついに夜明けが訪れ、前夜の濃い闇を払いのけた。窓の木枠の間から、朝の光が差し込み、部屋の薄暗闇を切り裂くような黄金の筋を作った。外では朝の小鳥たちが平和な歌を響かせ、森での惨劇などまるで存在しなかったかのように、新しい一日の始まりを告げていた。
ベッドの上で、サムはゆっくりと意識を取り戻し、藁の枕の上で頭を動かしながら、低く掠れた呻き声を上げた。
サム:「……うーん……んん……」
少しずつ、重たい瞼を持ち上げた。朝の強い光に一瞬目を細め、長く響くような大きなあくびをして、腕を天井に向けて伸ばした。
サム:「……あぁーーっ!!」
完全に目を開けると、瞳が窓からの光を反射して輝いた。まだ眠気でぼんやりとした頭で、サムは顔を覆うように手を当て、目をこすりながら見知らぬ木製の天井と無機質な壁を眺めた。
サム:「どこだ……ここはどこなんだ?」
考えがまとまる前に、寝室の静寂が破られた。隣のベッドから小さな影が飛び出し、全速力で彼に覆いかぶさった。首に腕を回し、必死にしがみついてきた。
サム:「……うっ!!」
サムの唇から、こらえきれない痛みの声が漏れた。休息によって疲労は少し和らいでいたが、洞窟の崩落で受けた無数の傷や打撲はまだ癒えておらず、衝撃が体に響いた。しかし、ピンク色の長い髪をしたその少女には、そんなことはお構いなしだった。
アカリ:「お兄ちゃん!!」
サムは痛みをこらえながら、胸元にしがみつく少女の顔を見た。何度も瞬きをして、逃走時の記憶と目の前の光景が重なるのを待った。
サム:「お兄ちゃん……? おい……お前、地下で俺になついてきたあの子か?」
少女はすぐさま顔を上げ、深い不安から解放された、純粋な喜びと献身に満ちた青い瞳を輝かせた。
アカリ:「そうだよ、お兄ちゃん! 覚えててくれたの?」
サムは苦笑いを浮かべ、肋骨の痛みを一瞬忘れて肩の力を抜いた。
サム:「ああ、もちろん覚えてるよ。あんなことがあったんだ、忘れるわけがないだろ」
肯定の言葉を聞くと、少女はさらに興奮し、服にしがみつく手に力を込めた。
アカリ:「お兄ちゃん、ありがとう……本当に、洞窟で助けてくれてありがとう!」
感謝の勢いで、少女の顔はサムの顔からわずか数センチの距離になった。あまりの近さと抱擁の温かさに、サムのカフェオレ色の頬は真っ赤に染まり、緊張で体が強張った。歩き回ったり荒っぽい戦闘には慣れているが、女性からのこれほどの距離感にはどう対処していいか分からず、恥ずかしさでパニックになりそうだった。
サム:「お、おい……そういえば、まだ名前を聞いてなかったな」サムは吃りながら、照れ隠しに視線を壁へと逸らした。
少女はわずかに体を離し、肩に手を置いたまま笑った。
アカリ:「アカリっていうの、お兄ちゃん」
サム:「おい……アカリ……少し離れてくれないか? その……近すぎるんだ。本当にな」
サムの真っ赤な顔と不快そうな様子を見て、アカリは目を見開いて驚いた。状況を察し、急いでベッドの端へ下がると、両手を合わせて謝った。
アカリ:「ごめんなさい、お兄ちゃん! 目覚めたのが嬉しくて、つい調子に乗っちゃった……」
サムは安堵の溜息をつき、空気が肺に戻ってくるのを感じた。服を整え、穏やかな眼差しを向けた。
サム:「いいよ、気にするな。大丈夫だ」
アカリは何度も頷き、自分のヒーローから許しを得てホッとしたようだった。サムはベッドのヘッドボードに背を預けて座り直すと、目覚めた時の疑問を口にした。
サム:「ところで……ここは一体どこなんだ? 村人の家には見えないが」
アカリの表情がわずかに曇った。楽しげな雰囲気が消え、視線を組んだ自分の手に落としながら、残酷な現実を告げるように答えた。
アカリ:「ここは孤児院だよ……昨日の夜、村長さんが私をここに連れてきてくれたの。マリアシスターがもうすぐ様子を見に来てくれるはず」
サムはその場で固まり、静かに情報を処理した。その言葉を繰り返しながら、少女の置かれた状況に胸が締め付けられるような共感を覚えた。
サム:「孤児院か……アカリ、ということは、お前には……」
サムの言葉は途切れた。最後の一言を言う前に、鉄製のドアノブが鳴った。重い木の扉がゆっくりと開き、昨日玄関で彼らを迎えた、黒い修道服を着た厳格なシスターの姿が現れた。
シスターは、いつもの厳しい無表情のまま、アカリの寝室に入ってきた。手には、計算されたように美しく畳まれた、清潔で粗いコットンの服が持たれていた。シスターは灰色の瞳でサムを見下ろし、崩落から逃げ延びた泥だらけの服を評価するように眺めた。
シスター:「よく眠れたようね、坊や。ほら、服を汚して傷んでいるから、これに着替えなさい」
サムはベッドから起き上がり、純粋な笑顔を浮かべて服を受け取ろうとした。しかし、シスターの指が冷たく、鋭い動作でそれを制した。
シスター:「まだよ。その汚れた体を洗ってからにしなさい」
サムは手を止め、泥と煤で汚れた自分の手や服を見下ろした。気まずそうに笑い、首の後ろをかいた。
サム:「あぁ……仰る通りですね。教えてくれてありがとうございます」
シスター:「ついてきなさい。シャワー室へ案内するわ。まずはその前に、ある場所へ寄るけれど」
サムは一気にベッドから飛び起きたが、背中の強張りに思わず呻き声を上げた。横にストレッチをして関節を鳴らし、カフェオレ色の髪を振って頭をシャキッとさせた.
サム:「よし、行きましょう!」
ベッドの端から、アカリがその様子を見ていた。サムが部屋を出ようとするのを見て、山奥で生まれた純粋な献身を込めて、空中で手を振った。
アカリ:「バイバイ、お兄ちゃん。朝ご飯の時にね」
サム:「おう!」
短く頷くと、シスターはサムを連れて部屋を出た。修道院特有の沈黙に包まれた廊下を進んでいった。
その頃、修道院の完全に隔離された区画では、暗く重苦しい静寂が支配していた。深い暗闇の中、唯一その単調さを破っていたのは、どこかの隅にある閉まりの悪い蛇口から滴る、規則的な水音だった。
ポタッ……ポタッ……
水滴は、広大な絶対の暗闇の中に落ち、かすかなエコーを残した。新しい水滴が空中に溜まり、一瞬浮かんでから落下し、リョウの額のちょうど中心に正確に命中した。深い眠りについていたリョウが、それに反応した。
リョウは瞼を持ち上げた。音一つ立てずに、ゆっくりと。彼の額には水滴など一滴もついていなかった。それは彼の精神が見せた夢だった。ちょうどその時、高い窓から差し込む朝の陽光が、彼の顔を直撃した。左右で色の異なる瞳――右目は結晶のような青、左目は深い赤――が、朝日に反射し、まるで透明なガラスの破片のように、その色の純度と強さをさらけ出した。特徴的な長い黒髪は、枕の上で乱れ、前髪が無造作に顔にかかっていた。
リョウは完全に目を開き、呼吸を整えるために口をわずかに開けた。彼の視界に最初に入ってきたのはアーチ型の天井ではなく、14歳の赤いツンツンした髪をしたケンゾウの顔だった。赤髪の少年はベッドの上に膝立ちし、数センチの距離から、驚きと感嘆の表情を浮かべて彼を覗き込んでいた。
リョウは動かなかった。プライバシーを侵害されても意に介さず、ただその侵入者の瞳を、自分の左右の瞳で見つめ返しただけだった。ケンゾウは、リョウの瞳の色の奇妙さに魅了され、傲慢な調子を取り戻す前に、思わず信じられないといった様子で呟いた。
ケンゾウ:「お前、綺麗だな……。あぁ、やっと目が覚めたか」




