イルリットの元に集まるマーリレスの親族
「おば様ぁぁただいまぁぁわぁぁぁぁぁぁ
「もう。バカなんだからぁぁ。本当にバカなんだからぁぁ大きくなったわね。わたくしの方が抱っこされているみたいよ」
「うんうん」
「本当に大きくなったな」
「おじしゃまぁぁ」
「ああ。久しぶりだな」
「ごめんね。本当にごめんね」
「うぅぅうん」
「色々聞いた。何も出来ず、すまなかったな」
「うぅぅうん」
「リットちゃん。座りましょ。わたくしの横にいらっしゃい」
「はい」
「おじさんの方が良いだろう」
「おば様ぁぁ」
「はいはい」
「何でじゃぁ」
「おじ様は僕の隣」
「だろうなぁ。うんうん」
「そうかぁ。なるほどな。それで。やるのか」
「はい。復讐とは言いません。
母が造ったこのミウラール王国を返してもらう為です。
あの者らに母が造った大切なミウラール王国をいいようにはさせません」
「良し。協力する」
「勿論わたくしもよ。で、お父様とお母様は」
「お爺様?お婆様?」
「久しいぃのぉぉリットやぁ」
「元気そうで安心したわ」
「はい」
「お義父様。お義母様向かいにどうぞ」
「そうか。あの小娘にのぉ。わしも謀られておったとわの」
「あの性悪小娘。近いうちに必ず殺して差し上げますわよ」
「お お婆様。そこは少々お待ちください。
娘を毒殺された恨みは有るでしょうが
「マーリレスだけではありませんよ。
事情はどうであれ、可愛い孫をも苦しめた事も許せませんわよ」
「私の思惑もありましたので。
今から色々とお話しをいたします。
多分、ご納得いただけると思いますのお聞きください」
「判りましたよ」
「それでレイジャックお爺様。ハルーライお婆様。もう一度領地を経営して頂けませんか?」
「わしがか?没落させられておるぞ」
「イジルバーバラ妃の計略の証拠を掴んでいます。
謀略による没落は国王の失態。元の爵位で戻さなければならないと、王家の典範に記載が有ります。
実行されなければ王家もその謀略に加担したとみなされ貴族により断罪です。確固たる証拠が無実を証明しています。
これは貴族保護と救済処置です。王家が貴族を守る側ですからね。
それが妃の謀略となると事は重大です。
貴族への投獄の指示などもっての外の所業。
イジルバーバラ妃はご存じ無かったようです」
「何処でその証拠を」
「私、八年間王城のゴミ捨て係でした」
「クソ野郎がぁぁ
「いいんです。そのお陰で命拾いも証拠集めも捗りましたから」
「リットが納得しておるのであればわしが言うことは無い。
で、何処の領地じゃ」
「ここのおじ様の東隣。旧シラーケド領。今は私のウォーガット領になっています。
領地経営に手が回りませんのでレイジャック・アイナ・バルナウス公爵閣下に割譲致します」
「なるほどぉぉ」
「お父様に背中を守って頂ければこれほどの安心は無いわ」
「領地軍や使用人達は」
「王都の屋敷も既に押さえて有ります。
元、シラーケド領の方達の弱みを握ってお金を握らせ、既に私に忠実な従者となっています。謀れば家族諸共処刑対象になっています。
その方達をお渡しします。
色々売り払って、全ての借金は棒引き。現在金貨で三千枚の資金をお渡しできます。
勿論公爵の階位の報酬も支給されます。
各地に散った元領軍と従者の招集はお任せいたします」
「心配はいらぬぞ。纏めて囲っておるわ。
しかし、しっかりしておるの。荒廃しておった領内も立て直してやるわ。このわしに任せておけごふぉごふぉ」
「勢いよく胸を叩くからですよ。で、再叙爵で王城に赴く必要があるのかしら?」
「いいえ。イジルバーバラ妃が生きている限り、公安に紙通信を送れば有無を言わせず即日再叙爵です。
私のウォーガット騎士爵にはその権限が有ります」
「何とも恐ろしい爵位じゃのぉぉ」
「はい。陛下に任命頂けるまでは我慢の連続でしたが、もう遠慮も我慢もしません」
「ようゆうた。娘のミウラール王国を返してもらおうか」
「「「おぉぉ」」」
「それでお爺様。お婆様。おじ様。おば様。何か気付きませんか?」
「「何をだ?」」
「「何かしら?」」
「レイジャック・アイナ・バルナウス公爵閣下となってお戻りになります」
「「「「うんうん。それで?」」」」
「私が廃嫡。レイジャック・アイナ・バルナウス公爵閣下は王家の血を引いていますよ」
「「「「王位継承権も復活ぅぅ」」」」
「「「あぁぁぁ」」」
「はい。お爺様。おめでとうございます」
「あなた。おめでとうございます」
「お父様おめでとうございます」
「お義父様おめでとうございます」
「「「おめでとうございます」」」
「いやぁぁぁみんなありがとぉ。それにしても凄いなぁぁ・・・って、お前まさか」
「はい。娘であった母のミウラール王国をお爺様の手に」
「「うぉぉぉ」」
「「やったぁぁぁ」」
「そして母を毒殺したイジルバーバラ妃を地下二階の独房へ」
「やってやるぜぇぇ性悪女ぁ」
「思い知らせてやりますわよぉぉ小娘ぇ」
「「「「おぉぉぉ」」」」
「如何ですかお婆様」
「面白くなってきましたわねぇ。
もう全面的に協力しちゃうわよリットちゃん」
「ありがとうございます。
それで既に王城勤務者の大半は母を慕い、ダーレス元宰相とイジルバーバラ妃に辞めさせられたり辺境へ飛ばされたお方達に戻って来ていただいています。
お爺様が国王になっても混乱は起きないように下準備は整いつつありますよ」
「それを心配しておったが杞憂じゃったな。
わしの知り合いも居るのか?」
「勿論です。理由は説明しておりませんが、戻って来てくれていますよ。
財務部だったアリマーズご夫妻も私の直轄の幹部として」
「よっしゃぁぁ。
だぁぁれも文句は言えまいてぇ。
みな。お茶で乾杯じゃぁ」
「「「はいっ」」」
「イルリット様」
「ハロマイネさん。泣くのはまだ早いですよ。これからです」
「はい」
「それで皆様に色々サインを頂きたいのですが、良いでしょうか」
「これか?」
「はい」




