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 ハロマイネからの報告

 「おば様ぁぁぁ」


 ハロマイネは入室と同時に立って待っていたリーナスに抱き着き、リーナスは優しく髪を撫で。


 「はいはい。いい子いい子。辛い思いをさせてしまったようですね」


 「いえ。それよりまず初めにお伝えせねばならない事が」


 「重要?」


 「イルリット様とのお約束です。王家に向けて挙兵なさらないとお約束頂けますか」


 「そこまでの事か」


 「はい」


 「マギュレイ。遮音だ」


 「はい。どうぞ」


 「私の中の妖精に誓おう」


 「わたくしも誓います」


 「マーリレス様は第二妃イジルバーバラ妃に毒殺されていました」


 「何ですってぇぇぇ

 「何じゃとぉぉぉ

 「酷い事をぉぉ

 「無念でしたでしょぉ


 「今はイルリット様の侍従長となっているライニーがマーリレス様から日記を預かっていました。

 つい先ほどイルリット様に見せていただきました。

 その中にマーリレス様自ら取集なさった証拠がございました」


 「ぶっ殺ぉぉす。ぶっ殺してやるぅぅ」

 「許しませんわ。絶対に許しませんわ。わたくしの可愛い妹をぉぉ」


 マギュレイがハンカチを目尻に当てつつ。


 「ハロマイネ様。挙兵なさってはいけない理由は?十二分に挙兵の理由でございます。

 八年前に没落せしめられたバルナウス公爵家にも関連が有るとも、思えますが」


 「マギュレイ殿。イルリット様は恐らくこの国の頂点を目指していらっしゃると確信しております。

 今は我慢の時です」


 「出過ぎた真似を申しました。申し訳ございません」


 「リットちゃんの書簡にもそのニュアンスが盛り込まれていたわ。

 そして、あのリットちゃんが『おば様助けて下さい』だって。もう、全面的に助けちゃう」


 「私にもな『おじ様助けて』だと。もう、二つ返事じゃぁ」


 「宜しくお願いいたします」


 「先ずは座ってお茶を頂き落ち着きましょう」


 「はい。失礼いたします」




 「もう一点お伝えしなければならない事が御座いますが、今はここのお方のみで他言無用でお願いいたします」


 「判った「判りましたよ」


 「皆もだ」


 「「「「はい」」」」


 「イルリット様は廃嫡宣言の後、ご自身が修復。改築なさった王城内のアクアスカイ女神様の教会に創世のアクアスカイ女神様がご降臨。

 イルリット様に神託と使命をお与えになり地上で唯一の使徒様と認めました


 「なんだとぉぉ「なんですってぇぇ」

 「「「「使徒様ぁぁ?」」」」


 「はい。その証拠に世界で唯一、妖精のファーナ様が実体化なさいました」


 「納得だぁ「納得ですわぁ「「「納得いたしました」」」


 「ハロマイネ。わたくし達にもファーナ様が見えるのかしら?」


 「はい。イルリット様とファーナ様がお認めになれば、普通に見る事も会話も可能です」


 「見えないお方も居ると?」


 「ファーナ様は実体化したり消えたりすることが可能。

 良からぬ相手の場合は見え無く出来たりします」


 「凄いな」


 「それで使命は何かしら?」


 「わたくしからお伝えは出来ません」


 「ごめんなさいね」


 「いえ。話しは変わりますが、カガミザキ商会とカガミザキホテルはご存じでしょうか?」


 「知ってるわよ。ホテルの方は十三か国の陛下がご贔屓になさっているとか。

 でも行ったことが無いの」


 「この領地から離れられんからなぁぁ」


 「そのカガミザキ商会とカガミザキホテルはイルリット様が創始者で経営者ですよ」


 「えぇぇぇ?」

 「そうなのぉぉ」


 「はい。このわたくしの衣装がそのカガミザキ商会の制服です。イルリット様が考案なさっていますよ」


 「斬新なデザインとは思っていたけど」


 「それでカガミザキ商会とカガミザキホテルが第二王子イグアスから横槍を受けてイルリット様は廃業を決定なさいました。

 それで、ご相談があるのです」


 「あの王家は何処までもぉぉ」


 「その件で未確認情報がございます」


 「いいぞアウン」


 「第一王子いえ。メドーダスとイグアス、アジレッタはイジルバーバラと宰相の子で有ったことが確実視されています」


 「何ぃぃ?」

 「確証は?」


 「宰相のダーレスが地下牢二階の独房に収監されています」


 「あそこは王家の転覆罪」

 「誰が突き止めたか解かる?」


 「出生の確認を行ったネジレッタ医務室長までもが地下二階独房です。

 貴族の噂ですとイルリットお坊ちゃんが暴露したようです。冗談で言えるような事でありません」


 「貴様らの方が不貞の子ではないかぁぁ」

 「バカぁぁ大バカよぉぉ」


 「詳細は詰めます」


 「頼む」


 「それで王城内でイルリット様が社長とはだぁぁれも知りませんよ」


 「やるわねあの子も」


 「カガミザキ商会とカガミザキホテルの方はどうするつもりなのだ」


 「ミルカマイナ辺境伯様がお認めになれば、こちらの領地へとお考えのようです」


 「認めぬはずは無かろうが。

 詳細はイルリット君と詰めようか」


 「はい。お願いいたします。

 それともう一点。茶髪のリット」


 「世界でたった一人のエスエスランクだな。是非とも我が元に来て欲しいと思っているよ」


 「叶うかもしれません。正体はイルリット様です」


 「なにぃぃ

 「あの子はもぉぉ

 「敵無しでございますな。しかし、学校で」


 「わたくしもそこが解せなかったのですが、ナンデネンの件はお聞きに?」


 「ああ聞いた」


 「あの者らも次期当主となり貴族や王城勤務者となり得ります。

 未来を見据えて自分の傘下に相応しいかの篩と思えば


 「納得じゃぁぁ」

 「納得よぉぉ」

 「聡明なお方にお成りになりましたなぁ」


 「わたくしもそう考えたら笑いが堪えられなくって、ニヤニヤしてしまいます。

 それで公安が行うナンデネンの公開処刑の折に、今までイルリット第三王子殿下に暴行を加えた全ての生徒と教員に不敬罪適用を宣言し当該生徒と一族が王都外に出た場合は逃亡罪。

 公安が公式に処刑を示唆したしました。

 そしてナンデネンを処刑」


 「わぁぁはっはっはっはぁぁ事実になると思うが良いわぁぁ」

 「ふっふっふっ恐怖におののき震えてその時を待つがいいわ」


 「巧妙な作戦だと思います」


 「確認だが現在の王城にリット君の味方は居るのか?」


 「アウン」


 「はい。その公開処刑を行ったマルージム・ムッキ・マッチョトース近衛公安騎士隊長以下十五名程がイルリットお坊ちゃんに着いたようです」


 「マーリレスの教え子達ね」


 「法の番人で陛下さえ逆らえん公安か」


 「はい。

 残るかウォーガットに向かうか悩んでいるのですが、イルリットお坊ちゃんから連日休む暇も無く仕事が降って来ていますので」


 「リットちゃんが城内に足止めしてる?」


 「そうとしか思えません」


 「リットくぅぅんいいぞぉぉもっとやれぇぇ」


 「今まで暇そうでしたからね。

 何だか楽しくなってきたわね。ハロマイネちゃん。うちの父と母も楽しませてあげたいの。いいかしら」


 「問題は無いと思います。むしろお歓びになると思いますよ」


 「それでウォーガット城で会うのはどうかを思っているのだが、リット君の宮城の部屋はもう


 「あら?ご存じ無かったのですか?」


 「何を」


 「陛下の命令で、八年前から宮城にイルリット様のお部屋はございませんよ」


 「いや待て。私らはそこで会っているぞ」


 「急遽こしらえたのでしょうね。

 王城の北の端に物置小屋が在ったのをご存じですか」


 「ああ二階建ての

 「まさかあそこに」


 「はい。王都では隔離施設と呼ばれていました」


 「あのくそ豚野郎がぁぁ」


 「理不尽な暴行の件と言い、あの子も何故言わなかったのかしら」


 「ご迷惑をお掛けしたくない。むしろ頑固ですから」


 「で、ライニー達が付いて行ったのね」


 「はい。ライニー含め十名とバカ殿下二人に盾ついて左遷されたリミットベイ隊長達十名がご一緒です」


 「リミットベイ隊長って近衛兵最強じゃないの」


 「はい」


 「本当にバカなのね」


 「バカです」


 「お陰でリット君は得したな」


 「はい。それでその二十名とその家族。計五十名程が先程ウォーガット城に入城いたしました。

 少々お待ちください。

 ハロマイネです。はい。実は・・・・はい。あの、イルリット様がお泊りになられますかと」


 「マギュレイ」


 「わたくしも行きたいなぁぁ。と、進言いたします」


 「判ったぁぁ。だが、魔物対策は万全に


 「奥様、わたくしもお坊ちゃんにお会いしたいです」


 「ラレット様。とても素敵な男子にお育ちになられて何処の女性も振り向きますよ」


 「奥様ぁ」


 「ラレットと二人もいらっしゃい」


 「「「はい」」」


 「皆様少々お待ちくださいイルリット様から念話です。・・・はい。はい。

 ミルカマイナ伯爵閣下。リーナス夫人。イルリット様がもう待ちきれないと」


 「来るのか?「来るの?」


 「良いですか?と」


 「許可するぅぅ「許可いたします」


 「イルリット様がいらっしゃいます。扉前を開けてください」


 「いいわよ」

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