突如現れた黒猫
理事長の麻琴に
言われた通り、職員室へ寄り
先生方に挨拶してから担任と一緒に
教室へと向かった。
「本当は朝のHRで紹介したかったんだが…」
「…すみません」
「迷ったんだろ?仕方ないよ。これからLHRだし、逆にタイミング良かったかもな」
と笑う担任の先生の名前は確か早川。
優しい先生だ。
「よし、着いたぞ」
そう言って立ち止まった早川の前には1-2というプレートが見えた。
「一緒に入るぞ。紹介するからその後に自分で自己紹介してな」
静かに頷くと早川は教室の扉を開けた。
「誰…?」
「男?」
「ちっさくね?」
「私より小さいかも〜可愛い!」
私を見るなりザワつく教室内。
「今日からこの学園に転入してきた木村 澪くんだ。仲良くしろよ!」
早川と目があった。
「…木村 澪。男」
しーん、と静かになった教室内。
「…それだけっ!?…まぁいいか。席は窓側のあそこな。…あいつらまだ来てないのか?もう昼になるというのに」
窓側の一番後ろ。
最高の席だが、何故か私の席の周りが空席だ。
それより早川がいうあいつらって?
私が席に着くと、早川はLHRを始めた。
「今日のLHRの内容は来月ある体育祭に関してだ」
そうか…体育祭の時期になるのか。
ガラッ
早川の話を聞いていたら
教室内の後ろの扉が開いた。
「…遅刻だぞ。藤原、篠崎」
「ごめーん」
反省の色を見せないオレンジ頭の男と
無口な金髪男が入ってきた。
「…知らない…顔…」
無口な男が声を発した。
そのまま近づき、何故か私の匂いを嗅ぐ。
「…匂い…」
それだけ言うと離れていった。
どういうこと?
臭いのか?
「誰?お前。女みてーな顔だな」
トゲのある言い方をした男が
先程、反省の色もない謝罪をした男だ。
私は関わりたくなかったので無視した。
めんどくさいことにこの二人の席は
私の隣と斜め前だった。
「転入生なんだから自己紹介くらいしろよー!木村、オレンジの頭が藤原 晶。金髪の方が篠崎 ハルカ。で、お前らー今日からこの学園に転入してきた木村 澪くんだ」
「くんってマジで男かよ?ミオちゃんなんて可愛い名前のくせに」
あのー…麻琴さん?
どこが偏見のない学園なんですか?
特に気にすることもなく
LHRは終わった。
まだ学園に来たばかりの私は
体育祭の参加種目は後日でもいいとのこと。




