返答の詳細
どのくらい泣いていたろうか。泣き疲れて寝てしまいそうだ。体中の水分が抜けたんじゃないかと錯覚するくらいに、涙でベッドのシーツを濡らしてしまった。
ナニで濡れたと思ったんだい?この変態め。
さて、現実逃避はこのくらいにしておこう。
おじいちゃんとおばあちゃんが待っている。
この先のことを、2人と話さなければ。
「…分がっだ。"僕"はどうずればいい?」
いかん。鼻声で思うように話せない。どうにかして鼻をかまねば。
キョロキョロとティッシュを探す"僕"の目の前に、ポケットティッシュが差し出された。おばあちゃんだ。
"僕"は素直にそれを受け取り、鼻をかむ。
「おばあちゃん、ありがとう。」
「いえいえ、当然のことをしたまでよ。」
…気のせいだろうか。他人行儀のような気がしてならない。気を使わせているようで、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「葵は、これからどう生きていくつもりだい?」
突然口を開いたかと思うと、おじいちゃんはそう切り出してきた。
どうっていったって、ねぇ?
「退院した後は住む場所を見つけないと行けないから、どこかそういう施設を探すつもりだよ。今まで育ててくれてありがとう。」
"僕"の甘えが許されるなら、おじいちゃんとおばあちゃん、愛理の3人でまた暮らしたかったけど。
そう小さく呟いてみた。すると、また自然と涙が溢れてくる。枯れたんじゃなかったのか。
「そういう意味じゃない。葵は、"男の子"として生きていくのか。それとも"女の子"として生きていくのかってことだ。」
え、でも、"僕"は男の子に戻れないんだから、女の子になるしかないんじゃ…
おじいちゃんは続ける。
「さっき儂は、まだ受け入れられてない、と言ったのを覚えておるか?」
"僕"は静かに首を縦に振る。そして、その先を促す。
「それの真意としては、儂たちはお前を"男の子"として接すればいいのか、それとも"女の子"として接すればいいのか。その判断が付かなかった故、まだ受け入れられてないと答えた。そういう意味なのじゃ。」
合点がいった。とまではいかなかったものの、おじいちゃんが言わんとしていることは何となく伝わってきた。
「つまり"僕"は、2人に嫌われてはいなかった。ってこと?」
「何を言う。儂らが葵を嫌う理由はない。」
「そうですよ。私たちは、葵…のことが大好きだもの。」
おばあちゃんの不思議な間は、きっと敬称をどうするか迷ったものだろう。2人の様子からして、嘘はついていないようだ。
涙が止まらない。
しかし、この涙は悲しみからではなかった。
"僕"は涙を拭きもせずに問いかける。
「じゃあ、"僕"は、また皆と過ごしていいの?」
「最初に言ったじゃないですか。また一緒に暮らしたいですねって。」
そう言って笑いながら"僕"の涙を拭いてくれるおばあちゃん。暖かい手のひらに触れて、"僕"は自制が聞かなくなった。
"僕"は、声を抑えようともせずに大声で泣いた。
もちろん、安心から溢れる涙である。
また数10分ほど泣き続けて、話の腰を折ってしまった。本当に迷惑をかけてばかりだなぁ。
でも、今は迷惑をかけさせてもらうとしよう。
これからは、強くなると心に決めて。
今だけは。甘えさせてもらおう。
うまくまとめられた…気がします。行き当たりばったりで書いている割に、ですが。
さて、そろそろ葵ちゃんには退院してもらいたいですね。何故なら、そろそろ幼なじみを登場させてまたグチャグチャに絡めたいからです。あ、絡めるって淫猥な方じゃないd((
今日中にもう一本書きたいと思うので、気長に(?)お待ち下さい。




