掃除についてでございます
―この学校は遅刻してしまうと、放課後残されて掃除をさせられるようで。例え1度でも。なんて厳しい校則なんだっていうね。さらにテンションが下がるのは、掃除場所がトイレ。はぁ…やだなぁ…
トイレ掃除って、便器の内側とか難しいんだよね…しかもなにより汚い…あの、便所用ブラシ?がどうしても触れないんだよなぁ…あれさわると、こう、さぶいぼがブワアァァアァァアアァって、ね…
とか言ってても仕方がないか…とりあえず今は授業に集中しておこう。
ちなみに今の教科は国語。特に難しいところはないけど、やっぱり漢字は苦手感が否めない。複雑な漢字はもちろん、「聞く」と「聴く」の使い分けだったり、書く以前に読めなかったり。文章問題は余裕なのになぁ…暗記系はどうも苦手だ。
やはり向き不向きがあるのか。いや、不向きだからと言ってやらないわけにもいかないけどね。
ひたすら漢字をノートの端から端まで書いていく。先生は今走れメロスの読み合わせをしているので、僕はその時間を有意義に使わせて貰っている感じだ。
授業終了後、百合が僕のところにトテトテとやってきた。
そう、いつの間にか席替えしてました。いや、いつの間にかって言うか普通にしてたんだけど、書いてなかったなぁって。うん。そんな感じ。
残念ながら(?)僕と百合の席は離れてしまった。僕が教室の真ん中で百合は前になった。ムカつくことに隣の席が昴。あぁ、神はいないのか…オーマイゴッド、なんつって。あ、ごめん僕が悪かったからこっち見ないでください昴さん。実に不快です。
…さて、そんなこんなで元のシーンに戻そう。
えっと、そうだ。授業が終わり百合がトテトテとやってきたんだったな。今目の前にいるんだけどね。
どうやら国語の話ではなく放課後の掃除のことらしい。
百合はこう見えて頭良いからな。どちらかというと、僕が教えて貰う立場だ。そうだったそうだった。
「…なんか今、変なこと考えてたよね?」
突然そんなことを言う百合。ば、バレてらっしゃる…
「ソンナコトナイヨー」
「棒読みですよーっと。そんな可愛い顔しても騙されませんからね?」
「可愛いって言うなバカ」
「はいはい。そうじゃなくて、放課後の掃除の話。ね?」
そういえばそんな話でした。
「それがどうかしたのか?」
「それがね、先生が『早く帰りたかったら早めに始めること。点検は俺がするからな』って。」
「そのモノマネ、似てないね」
「もー!そこじゃないんだってばー!」
どうも百合と話していると弄りたくなってしまう。なんでだろう。男のさが?保護欲?
…ちゃんと話しよう。そうしよう。
「なるほどね。早めにって事はお昼休みにでも良いのかな?」
「そだね。杏奈さんにも聞いたらお昼休みがいいんじゃないかって。それであっちゃんはどうかなって」
「ちょっと待て」
「どうかした?」
「あだ名はもうあっちゃんで決定なのか?もっとこう…あおいドンとかさ」
「あおいドンがいいの?」
「…あっちゃんで」
「はいはい。じゃなくて、お昼休みでいいの?」
「あぁ、構わん。早く帰りたいしな」
というわけで、掃除を早めに終わらせることにしました。
うーん…便器は百合たちに任せよう。僕は洗面台でも洗っとくかな。
「あ、それとここの問題教えて?」
「僕より頭良いだろ?自分で考えな」
「えーんあっちゃんのケチー」




