表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不思議な病気のある世界  作者: 永山次郎
43/56

申し訳なく思ってございます


 ツラい…凄く、ツラいです…ダルい?ともあれ、体調はかんばしくありません。

 ところでみなさん、芳しいという漢字の読みをご存知だろうか。実は読みが2つあったと知って僕は驚きを隠せません。いえ、僕ではなく中の人でした。僕は知っていましたよ?当たり前じゃないですか常識ですよ常識。


 …すみません僕も今知りました…だって使わない漢字ですもの…知らなくても平気じゃないですか…あ、今使いましたね…すみません…


 なんてどうでもいい話しは置いといて。

 え?漢字の読みはどうしたかって?自分で調べた方が知識は身につくものですよ?気になってしまうなら紙の辞書を引いてください。電子は認めません。


 電子辞書や携帯電話は確かに便利です。思いついたときに直ぐ意味を調べられますし、紙の辞書よりも情報量は多く、なにより軽いです。今の僕からしても紙の辞書は凄く重たいので、出来るなら電子辞書にて調べたいです。


 しかし。簡単に調べられるという利点が僕たちの(楽をしたい心)を刺激、覚えることが難しいのです。やはり苦労して手に入れた知識は長い間覚えているものです。このひと手間を加えるか否かで大きく変わってきますので、国語の勉強の時には是非どうぞ。

 って国語の先生も言ってたから本当なんだと思う。だから意味はどうぞご自分でお調べください。


 …先に進んでも良い?良いよね?進みまーす!


 はい。ではまず現状報告から。

 僕は今病院にいます。真っ白の天井が非常に懐かしいです。

 はい。続いて経緯の説明ですね。

 えー、では、今日から4日前までさかのぼりまーす。



 ーーーー



 その日はおやつ禁止が発表されてから5日目でした。

 ここまでくると衰弱にも拍車がかかり、顔色は常時青っぽいまま日々を過ごしていました。

 先生やクラスメイトにはもちろん、道行く人にも迷惑をかけてしまいました…ある日ふらついた僕を支えてくれたイケメンなサラリーマン。貴方はとても輝いて見えました。ありがとう、名前も知らない男性。


 ともあれ、体調は優れないまま体育を受けたのがダメだったのか、はたまた睡眠不足だったのだろうか、それともおやつが関わっているのか。さすがにおやつは関係ないだろうと思ってたけど。

 まだ涼しい青空の下で行われる体育の陸上練習。

 みんなは休んだ方がいいと口を揃えたが、ずっと休んでいるのも体育の先生に悪いと言うことで頑張ってみました。はい、それが決定打でした。


 走り幅跳びの練習中。元々運動が得意でない僕は不安げにスタートラインに立つ。なんだかんだ言ってこの身体での運動は始めてだし緊張もしたが、いつも通りやれば平均以上は出るだろうと思い、覚悟を決めて行きますと声をあげた。


 ゆっくりスタートする。徐々にスピードを上げていく。既にここで違和感が。気にしないで走っていく。そして、踏切の位置に到達した。さぁ跳ぶぞ!意気込んで右足に力を込め思いっきり跳んだ。そして空中でゆっくり受け身体勢を整えーーートスンーーーとすん?


 着地していた。え、いつの間に?

 怪我はないが、記録も良いわけではない。

 困惑していると、後ろがなにやら騒がしい。バカにされているのだろうか…?


 最近激しくなった自分の被害妄想で更に落ち込み、砂場をトコトコと後にする。次は百合の番だ。

 あの大きな胸のことだし、僕と同じかそれ以下の記録が出るだろう。さすれば、一緒に傷を舐め合おうじゃないか。


 そう思いながら百合を応援していた。

 百合がストレッチをしながらスタートラインに立つ。ここで気づいたこと。百合がストレッチしながら準備している姿は、まるで本物の陸上選手のように似合っていた。


 嫌な予感がする…

 そう思ったのもつかの間。百合がスタートした。

 徐々にスピードが上がる。僕とは比べものにならないくらい早い。しーいずべりーふぁーすと。

 そして彼女は跳んだ。いや、飛んだのだ。しーきゃんふらい。


 記録はとても良いものだった。みんなに囲まれチヤホヤされる百合を見て僕は嫉妬してしまった。


 ぼ、僕だって!本気だして跳んだらもっと長く跳べるもん!

 頬を膨らませながらスタートラインに戻る。息を呑む音があちこちから聞こえたが、そんなの知ったこっちゃない。


 僕は、思いっきり走った。


 そして、盛大に転けました。

 後から聞いた話しだと、凄いエビ反り状態になっていたそうです。足と手以外怪我なくて良かった。


 気がつけば病院でした。

 真っ白の天井が懐かしいです。


 以上、現状確認(回想)終了。



 ーーーー



 なんだかんだ、僕は構って欲しかったのだろうか?そして、なんで百合に嫉妬したんだろう…運動が出来るだけなら、みんな僕より出来るじゃないか…


 不思議だなぁ…

 白い天井を見ながらそう思う。あ、シミ見っけ。

 何故か一点だけポツリと薄紫色のシミを見ながら僕は1人で黄昏ることにした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ