乱暴はやめましょう
死にたくないっ!まだっ!死にたくないっ!
そういうのも込めて僕は大きく叫んだ。
もうだめだ。ここで死ぬんだ。
そう考える僕もいた。
でも、やっぱり生きていたい。
新しい友達も出来たんだ。おじいちゃんたちにも会わせたいんだ。良い子なんだよ?百合恵ちゃんって言うんだ。百合って呼んでるよ。
そんな他愛もない会話をしたかった。
振り下ろされたはずの刃物は待っていても刺さってこない。途中で辞めてくれたのだろうか…?
少しの希望が僕の閉じた瞼を押し上げる。
目を開いた瞬間、心臓が止まるかと思った。
目の前に、本当にすぐ目の前に刃物があった。
少しでも動いたら刺さってしまうほど近い。
鈍く光る向こうに悪い顔で笑っている3人が見える。
あまりの恐怖に、投げ出していた足に生暖かい感覚が走る。そして微かなアンモニア臭。
この年になって、僕は漏らしてしまったようだ。
3人もケタケタと笑い転げている。
僕は、恥ずかしさと怖さとで泣いてしまった。
怖いよ…
誰か助けて…
「いいねぇその顔。そそられるよー。エロいねー可愛いよー?もっと泣いて?お願い。」
そう右側の男が言いながら僕に詰め寄ってくる。
目と鼻の先まで来た。香水のにおいがキツい。汗と混じって変なにおいになってる。
右の男に気を取られていると、左の男が腕を掴んだ。ビックリして左を見たら、右の男がスカートを捲った。ほんのりと黄色く染まったスパッツが全員の目に晒される。
そして、真ん中の男がスパッツを脱がしにかかった。
させてたまるかと、僕はまたジタバタと暴れる。
すると、内ももに痛みが走った。
え?
なんではものがあかくなってるの?
なんでふとももにあかいみずが?
なんでいたいの?
え?
僕は、真ん中の男にナイフで太ももを刺された。




