目を覚ますと
少し頭を整理しよう。
"僕"は起き上がったベッドの端に座りそう思った。
"僕"は男だった…よな?
なぜか曖昧な記憶をたどりながら目の前にある小さな2つの膨らみを見つめる。
これは…おっぱい、だよな
それは紛れもなく男性は持ち合わせていないはずの胸だった。
本物…なのかな
おそるおそるそれを掴んでみる。
すると、自分で掴んだ感覚と掴まれた感覚が本物の胸だということを主張してきた。
し、下は…
下は、なかった。
新地だった。雑草1つ見当たらない。
12年という"僕"にとっては長い時間をともに過ごしてきた"彼"は、何もない土地へと還されてしまったようだ。
なるほど。女の子になってしまったのか。
意外に冷静な頭に自分で驚きつつ、"僕"は更に考える。
近くにあった手鏡を取り、中を覗く。
するど、鏡の向こうから可愛らしい女の子が"僕"見返してきた。
白い雪を思わせるような肌。
少し細いが、触ると年相応にぷりぷりの唇。
鼻は小さく、左右に均等に整っている。
見開いているが、普通にしてても大きいくりくりした目。
整えた後のように綺麗な眉。
頬は弾力があり、ずっと触っていられるほど。
髪は長めの黒髪。腰辺りまで伸びていた。
覚えている"僕"と似ても似つかない美少女がそこにいた。強いてあげるなら、長いまつげ位だろうか。男の時でも長い方であったが、それをしのぐ長さのまつげが、まばたきと共にフサフサと揺れている。
身長はあまり変わらなかった。
元が小さかったのか、あるいは、この身体が大きいのか。
骨格も大幅に変わっていた。
明らかに肩幅は狭くなり、手のひらがとても小さい。脚もすらっと細くなっていた。それにさっきから持っている鏡が重く感じる。筋力も落ちたようだ。
そこまで状況を客観的に見てふと疑問に思った。
なぜ、"僕"は女の子に?
5分ほど頭を巡らせて考えてみたものの、いまいち決定的な答えが思いつかない。
まぁ、分からないのに考えていても仕方がない。
そう諦めたところで勢いよくドアが横にスライドして、小さい女の子が「お兄ちゃん!」と叫びながら入ってきた。
この子は…知ってる。妹の愛理だ。
驚きと困惑を顔に出して"僕"を見る愛理に対し、"僕"は笑顔で彼女を迎えた。
この回で出てきた妹について少し紹介を。
名前:鈴木愛理
性別:女
年齢:10歳
誕生日:5月1日
身長:144.3㎝
体重:**.*㎏
性格:活発な女の子。事故当時は友達と遊んでいて目撃してはいない。事故の後5日間寝ていた兄が起きたと聞き走って来た。もちろん医師の制止は振り切った。




