33話 ケイ リン「もぐもぐ おいしい〜」
ケイ
『夕ご飯どうしましょう?』
どうしましょうって…
『ねぇ 他に何か無い?』
そんなの分かんないよー
夕ご飯決まるまでメッセージ終わらないのかな…
ピロロン♪
これは…デッコールからの通知
『カレー粉1箱 寿命10分』
1箱 寿命10分? まだ少ないけど
でも さっき タクシーチケット出てきて…
本当に私の寿命使ってるとしたら
カレー粉のために使うのもな…
ピロン♪ ケイ
『何にしましょう』
ピロン♪
『ねぇ 何がいいかしら?』
ピロン♪
『ちゃんと聞いてるの?』
あーーー!
『あら? カレー粉こんなとこにあったのね』
もう限界だった うぅ…私の寿命が…
『でもこれ いつも買ってるのとは違うわね』
えっ?
『どうしてかしら?』
そんなの!
『大丈夫です!
そのカレー粉も美味しいはずです!』
『そうかしら?』
『そうです! それよりも
早く作ったほうがいいんじゃないんですか?』
『あっ そうね もうこんな時間
お話聞いてくれて ありがとう』
お相手が退出しました。
終わった? なんだったの?
ピロン♪ リン
『おばけの おねえちゃん どこー?』
リンちゃんだ 私おばけじゃないのに
『今向かってるとこだよ』
『早くしてね』
分かってるよ そうだ
『リンちゃんはスマホ持ってるよね?
それで誰かに電話できないかな?』
『電話って?』
『私とメッセージしてるスマホで』
『スマホー?』
『りん スマホー 持ってないよ?』
ん?
『スマホ持ってないの?』
『うん いつもママので遊んでるもん』
どういうこと?
『どうやって私と お話してるの?』
『ふつうに』
ふつう? この子はスマホ使わずに話してて
『おばけのおねえちゃん いつまで隠れてるの?』
隠れてないって あっ
『私の声が聞こえるんだっけ?』
『うん 早く出てきてー』
私はスマホでメッセージ書いて…
この子には私の声が聞こえてるってこと?
じゃあ 私のとこに届いてるメッセージって
『おねえちゃん…』
『どうしたの?』
『お腹すいた…』
お腹…そっか この子
2日は何も食べてないのかな? なにか…
ピロロン♪
『バナナ1本 寿命10分』
バナナ 10分? カレー粉と同じか…
うーん…まあ…10分なら
それに この子のため しかたな
ピロロン♪
『バナナ3本 寿命20分』
また来た…今度は3本?
これは…少しお得? でも3本でしょ
幼い子どもが食べられるかな?
もし残されたりしたら…私の寿命のバナナ…
リン
『きゃっ』
悲鳴?
『何かあった? 大丈夫?』
『なんかね バナナ落ちてきた』
なんだバナナか ビックリさせないでよ
『バナナ 何本ある?』
『えーとね 1…2…4本!』
4本!?
『3本じゃないの?』
『3本!』
焦ったー 私の寿命間違えられたかと
『バナナ食べていいのかな?』
『うん 食べていいんだよ』
『やったー』
『あっ アレルギーとかない?』
『うん もぐもぐ
わたしバナナ もぐもぐ 好き』
もう食べてるし…
『よかった』
『タヌキちゃんも バナナたべるの?』
『はい どうぞ』
『バナナおいしいね〜 もぐもぐ』
タヌキさんにバナナあげてるし
この子は のんきすぎでしょ…




