26話 ハナ アキ「移動?」
ハナ
『おかあさん これで寝れる?』
アキ
『そうね まだ少し明るいけど』
『つまんで動かせるとこで
明るさの調節できると思いますよ』
アキ
『調節? あっ』
ハナ
『ぎゃー まっくらー!』
アキ
『ごめんね 上に上げたら暗くなって
これぐらいは?』
ハナ
『少し明るい…』
アキ
『これなら怖くない?』
ハナ
『うん…』
アキ
『これぐらいの明るさなら眠れそうね』
ハナ
『もう真っ暗にしないでね』
アキ
『分かってるわよ』
いい感じの明るさにできたんだ
メッセージだけだと
どうなってるか全く分かんないからなー
アキ
『でも眠れるようになったけど…』
どうしたんだろ?
アキ
『あっ もうこんな時間!』
時間? 時計あるのかな?
ハナ
『なに? おかあさん』
アキ
『消防訓練あるのよ お母さん行ってこないと
一人で ここにいられる?』
ハナ
『一人で?』
アキ
『さっきも一人にしたけど…少し心配ね』
『何がですか?』
アキ
『この穴なんだけどね』
『はい』
アキ
『この子が柱から抜け出せて
この穴が近くに現れて』
『はい』
アキ
『その…この穴…誰か知らない人の
崩れた家の近くにあるのよ』
あー そういうこと
アキ
『幸い まだ誰も来てないけど
穴から出るとこ見られたり
穴の扉?というのかしら開けられたりしたら』
確かに面倒そうなことになる
『それは困りますね』
アキ
『そうなのよ 私がいても
なんて説明すればいいか分からないし
まして この子が一人のときだったら』
『不安ですね』
ハナ
『ねぇねぇ なに話してるの?』
アキ
『知らない人が来たら どうしましょうって』
ハナ
『知らない人って誰?』
アキ
『お母さんも知らないわよ』
ハナ
『その人どこに来るの?』
アキ
『えーと…』
他人の敷地の地面に
取っ手の付いたドア?みたいのあるんだっけ
そこを開けると親子がいる穴に入れる
アキ
『穴に誰か来たら』
ハナ
『誰かって?』
アキ
『えーとね…それはね…』
穴から外に出るとき
誰もいなければいいけど もしいたら
それに崩れた家の人が戻ってきたら
せっかく穴の中で眠れそうなのに
アキ
『とにかく お母さん少し行ってくるから
なるべく早く戻ってくるけど』
ハナ
『うん』
アキ
『もし知らない人が穴に入ってきたら…』
ハナ
『きたら?』
アキ
『隠れる…場所は無いから
走って逃げなさい』
ハナ
『逃げるの?』
アキ
『逃げるのは難しそうね
優しそうな人だったらいいけど』
ハナ
『うーん?』
アキ
『一緒に連れて行こうかしら』
ピロロン♪
「この音は…」
寿命使うやつか…今度は何?
変なのなら やらないよ私
『穴移動 寿命1日』
なんだろ? 穴移動?
穴って親子がいる穴だよね
どこに移動するんだろ
ハナ
『わたしも行くの?』
アキ
『一人にさせるの心配だからね
何もしないで近くにいればいいから』
ハナ
『わかった』
寿命1日か…さっきのパン10分だっけ
穴移動 結構使うなー どうしよう…
アキ
『お母さん先に出るからね』
ハナ
『うん』
アキ
『誰もいませんように…えっ?』
ハナ
『おかあさん どうしたの?』
また寿命使ってしまった 何の説明も無いし
寿命って このアプリのコイン的なやつなのかな?
私課金してないけど
登録したばかりで無料分あったり?
後どれぐらい使えるんだろ
アキ
『ここって…家の納屋?』




